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レトロな時代背景がお気に入りの「嘘解きレトリック」(2024・日本ドラマ)
最近何かと話題の😅フジテレビさんの作品で、リアタイ時から気になってはいたのですが……どうせだからと、最終回まで終わった後で、一気見しました。←サブスクに慣れてしまったカラダ(笑)
時代は昭和元年ではありますが、舞台は九十九夜(つくもや)町という、架空っぽい小さな町です。幼い時から「嘘が聞こえる」という力のおかげで、人々から冷たい目で見られてきた鹿乃子(松本穂香)は、田舎からその九十九夜町に1人出てきましたが……ふとしたことから、そこで探偵業を営む祝(いわい・鈴鹿央士)と出会います。ある事件をきっかけに、鹿乃子の能力を知った祝さんから、自分の助手として働くことを勧められ……。
まず、田舎で鹿乃子がさまざまな人々から、その能力のせいで虐げられてきたことが描かれています。私にはそんな能力無いから分からないけど……単に異端というだけでなく、鹿乃子が人の隠したい、見せたくない内面を無防備に暴いてしまうため、余計に忌み嫌われたんだろうなぁという想像はつきますね。
そのせいで今までさんざん傷ついてきたのだろうし、親しい人もいなかっただろうから……今で言うコミュ障みたいになって、何かというと負のループにハマりがちなのも分かります。
ただ正直、全体に渡って鹿乃子が人間関係で、くちゃくちゃくちゃくちゃと思い悩むので……申し訳ないけど、最後の方はけっこうイラッときた😅
たぶんこういう人、例えまったく何の特殊能力とか無くても、それはそれでくちゃくちゃ悩みそう😔(似たようなこと、祝さんも言ってたけど😁)
そんな鹿乃子の能力を知りながら、嫌がったり避けたりするどころか、自分の助手としてそばに置くことを決めた祝さんですが……普段はけっこうものぐさだし、自分から友好を深めるようなタイプでもないということが、ずっと見ていくと分かります。親友で刑事の端崎さん(味方良介)も驚くように、そんな祝さんは、なぜだか鹿乃子のことはすごく気に入っていて……鹿乃子が何度かそばを離れようとしても、さりげなく説得してくる😁
きちんとした説明は無いものの、スタンスとして明らかに、祝さんの方が鹿乃子よりも、いくつか歳上のよう。
しかし驚いたのは、実は鈴鹿央士さんの方が、松本穂香さんより歳下なのね!😂2人とも見た目が若いけど、鈴鹿さんはすごく落ち着いた演技してたから(キャラ的に子どもっぽいところも多かったけど)、全然分からなかった👍親友役の味方良介さんとは、5歳以上は違うのでは?😓でも、そこも全然違和感なかった😊
この主役2人の表現力が見事で、まぁ原作を読んでる方がどう思ったかは分からないけど……あくまでドラマで描きたかったキャラとして言えば、2人ともしっかりとキャラを表現していたと思う。
鈴鹿さんは、声のトーンがすごく良い人だなぁと思った。声が良いなぁ、と思う人はよくいるけど、それとはまた違って、話し方のトーンがすごく聞きやすくて良い。そういう人、羨ましいです🥺
松本穂香さんも、何かというとためらったり戸惑ったり、そして自己嫌悪とかして負のループに落ち込む時のその感じとかが、すごく見事だった😔ああいうキャラを、やり過ぎずに自然な感じに表現するのは、意外と難しいんじゃないかな🤔しかも時おり、すごい意志の強さも見せる役どころだし。
端崎さんの姉で記者の雅(みやび)役として、北乃きいさんが出ていたんだけど……実は今まであんまり好きじゃなかったんだけど🙇♀️今回はすごく良かったです。あと、お嬢様で探索好きな千代さん役の片山友希さん……たぶん初めて見たけど、はっちゃけていて面白かった(笑)お嬢様なんだけど、天然に失礼なこと言っちゃうだけで、悪い人ではないんだというのがよく伝わったし😁あとは、探偵事務所のお隣の料理屋さんの息子・タロちゃんがむちゃ可愛かった💕子役としてあざと可愛いんじゃなくて、本当に単純に可愛かった😆
探偵とその助手の物語だから、全体的に何がしかの事件は絡むのですが……もちろんちゃんとその謎解きはしつつ、でも結局のところは「悩む鹿乃子と、さりげなくそれを癒していく祝」といった部分が大きいんですかね。鹿乃子の能力を知っているのは祝だけだから、おのずと鹿乃子はその力に関する悩みを、祝に打ち明けるしかないし……祝はそのたびに、そっとじっくりと、鹿乃子に寄り添ってあげている感じ。
だから鹿乃子が、ゆっくりとながらも少しずつ、前向きに力や人と向き合えていると思ったのに……中盤でまた鹿乃子がドーンと落ちてしまう回があって、個人的には、そこはちょっとうざいかなぁと思った。その後も何かとくちゃくちゃ(祝さん風に言えば、ぐるぐる🌀)してる部分があったので、前述したけどイラッとしてしまった🥺そこまでいくと、ただの構ってちゃんのめんどくさい人みたいで😮💨
全体的にすごく良い話ではあるし、最終回も特に突然の波乱があるわけでもなく、わりとあっけない感じに終わるのですが……個人的には、良くも悪くも松本穂香さんの鹿乃子というキャラクターが伝わりすぎて、ちょこちょこイライラさせられたのだけが残念です😅
祝さんじゃないけど、嘘が聞こえるなんて能力が無くたって、人ってそれぞれに悩みや苦しみや不安を抱えてるものだから……あんまりにもその苦悩を訴えられてもなぁってわけですよ。正直、もう少し謎解き面に焦点当ててもらっても、よかったと思う。
鈴鹿さんと松本さんの演技力に救われたところの多い印象で、ヘタなキャスティングしてたらけっこうコケてたかもしれない気がするのは、私だけかしら🤔
気になったのは、途中で出てきた謎の成りすまし青年で……ものすごく意味深な消え方をしていったけど、あのキャラは原作では再登場とかするのかしら😅ドラマも、続編を意識してそう表現してるのかなぁと思いましたけど。今となっては、危ういよね💦
ちなみに、お隣の料理屋・くら田の大将こと大倉孝二さん……実はとてもお若い新人の頃からさんざん舞台で見てきたので、こんな風に今では世間に認知されてるバイプレイヤーなのが、なぜか何となく誇らしいです✨私のおかげでもないのに(笑)
あっ、あと昭和元年とか言われると……九十九夜町の雰囲気がすごく温かくてよかっただけに「でも、あと数年もすると戦争が起きて……😱💦」とかリアルな想像してしまって、ちょっと切なくなった🥲そういう時代背景だから、架空の町っぽいんでしょうけど😅