KK選手の帰還

2年目のジンクスというものがある。
優れた成績を収めたルーキーが2年目に不調になる事を主に指すのだが、2年目に限定されるわけではなく、特に優れた成績を収めた翌年は成績が悪くなるケースも2年目のジンクスと言われたりする。

優れた成績を収めた選手は注目を浴びる。対戦相手からのマークは厳しくなり、研究され、対策が講じられる。周囲の注目度も上がり、期待がプレッシャーになる事もある。

周りにマークされるのは技術で返すしかないが、メンタルに影響するプレッシャーというのは厄介である。

2019年シーズン1のKK選手は特に優れた成績を収めた。アジア最強の座に就いたと声が上がる成績だったと思う。
そんなKK選手が初戦1勝も挙げれないという衝撃のスタートだった。

第二戦のSANDBOX GAMING戦、2vs2は焼き鳥・ユイヒイロペアが2-1で取って幸先のいいスタートを切った。

1vs1でKK選手と対するは補強の中でも注目の1人であるiSlaw選手だ。
iSlaw選手は初戦のFAV gaming戦では4連勝という文句なしのデビュー戦を飾り、クラロワリーグアジアを見ている者にその名を1日で刻んだ強者だ。

「とりあえず1SET」。1SET取る事で、1つプレッシャーから解放されるかもしれない。ポジティブなメンタル状態になるかもしれない。しかし、iSlaw選手がその強さを発揮し2連勝。1vs1を落とし、席に戻ったKK選手は辛そうな仕草をしていた。

勝たなければいけないというプレッシャーがどんどん大きくなっている気がした。

Gameカウント1-1で勝負はKOHにもつれ込む。
先鋒のRolaporon選手が負け、0-1でKK選手に回ってきた。
代名詞とも言える枯渇デッキを採用してきたKK選手、勝つという強い気持ちの表れに見える。それと同時に一番自信のあるデッキであろう枯渇で負けたらダメージはかなりデカい様にも思える。

この試合KK選手はその技術を発揮し、ついに一勝をもぎ取った。
KK選手もそうだと思うが、見てる側からしても念願の一勝である。
そしてsado選手まで下し、1vs1で敗れたiSlaw選手にリベンジまで果たした。

KKが帰ってきた。

そう印象付ける3タテだった。

最強が帰ってきた。

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