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③脳動脈瘤じゃなかったよ…

東京へは行くと決めている

土日はMRI撮影を待ちながらも普通の週末を過ごした。
新橋演舞場に履いていくサンダルや綺麗なハンカチを買いに出かけて、スーツケースに荷物を詰めた。
午後は陽気に花壇の植え替えをした。

乃木坂駅に行って
さくたんの誕生日も祝う予定でした


ただ時々
「脳動脈瘤 手術入院 日数」
「脳動脈瘤 有名人」
なんて言葉で検索を繰り返して落ち込んだりもした。

脳動脈瘤は太ももの大きな血管から脳までコイルを通して動脈瘤を埋めるのがポピュラーで安全な手術法らしい。ふーん…

でも自分、水曜日から東京行くの諦めてないんで。

体調は特別悪いこともなく、変わらず右手のひらの痺れと耳の聞こえづらさをうっすら感じる程度。
至って普通の土日を過ごした。
全然行ける。飛行機も観劇もむしろ薬。
私の心は余裕である。

人生初のMRI

4月15日
月曜日は朝イチで総合病院に行き、先週ご迷惑をおかけしたMRIセンターで全方位に向け平謝りしながら念願の頭部撮影となった。

検査着に着替えて、待合室でループし流れ続ける注意喚起のビデオを見る。

MRI撮影を受ける際はインプラントや歯列矯正はもちろん、タトゥーやアートメイク、アイシャドウなどの一般的なメイク、ネイルも基本的にはNGと強く繰り返されていた。

…危ない危ない。
昨日浮かれてジェルネイルするところだった。流石にMRI出禁になるとこだったよ。



大きな機械音や狭さ、機械に体を拘束される事によりMRIをきっかけに閉所恐怖症になる人がいると聞いた事があったので身構えていた。
でも、仰向けになった瞬間に視界に飛び込むのは何度目の青空か…

え…ここの天井もマジックミラー号と同じ壁紙じゃん!!
(※調べると仰向け系の医療現場から一定の支持を得ている壁紙のようです)

※MRIイメージ
※歯科業界でも人気の青空壁紙!

そんな事を思っているうちに身体をベルトで固定され、機器と頭部の間にヘッドホンを詰め込まれてがっちり私という肉体を固定された。

撮影開始


あ、この狭さ、全然平気!
と思った瞬間、激しい機械音の間から途切れ途切れに聞こえてくる音楽。
ヘッドホンから流れ出したのは蓄音機サウンド…聞き馴染みのない戦前の歌謡曲……
一瞬で発狂しそうになった。

1曲目に謎の「じゃがたらお春」、
2曲目以降は薄味のJ-POPのカバー集という謎のセトリで約20分間の撮影。
完全に頭がおかしくなりそうだった。
(まぁ頭がおかしいから頭部MRI撮ってるんですけどねプークスクス)


MRIの結果。脳動脈瘤では無く、
脳幹海綿状血管腫から出血の可能性が極めて高いとの診断が下された。

「それは入院や手術が必要な病気ですか?
私、今週はちょっと立て込んでて都合がつかないのですが?」

先生がキョトン顔するくらい、この時まではまだ食い下がる気力があった。

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