感性もまた、食べたモノで、つくられる。
身体が食べたものでつくられるように
感性もまた、見てきたものでつくられるように思います。
こんにちは。
やまぐちまりこです。
4月から講師の仕事もスタートしバタバタとしている間に
予告していた4月が終わっていました。すみません。
本当はね、おすすめしたい展示や場所のことを投稿していこうと思っていたのですが、なかなか外に出にくい状況が続いていますね。
冒頭で「感性もまた、見てきたものでつくられる」と述べました。
モネの絵をみたことない人が、その美しさを語れないように
油絵を見たことがない人が、いきなり油絵を描けないように
アニメを見ない人が、アニメーションの動きをイメージできないように
バイトしたことない人が、仕事の大変さを知らないように
日本語しかしらない人が、いきなり英語を話せないように
知らないものをいきなり実行していくのは至難の業なわけです。
特に専門学校などでは「課題」=「依頼」とう模擬実習の一面があるので
自分の知らない分野にもたくさん直面することもあると思います。
もし出されたお題でピンと来ない時
全然イメージができない時
そんな時は「まだ知らない」状態なのかもしれません。
・
私の授業では毎年、最初の授業でカルテを自作してもらっています。
こちらからの質問にひたすら回答してもらうスタイルを取っているのですが
そこで必ず聞くのが
「普段、何から情報をインプットしていますか?」
という質問です。
これは主にクリエイティブに関わる質問なので
本や美術館やWEBメディアなどかなぁ・・・?
と期待するのですが、
そのほとんどが
テレビ
Youtube
みたいなことが多いんです。
・
ここで「感性もまた、見てきたものでつくられる」を思い出してみましょう。
私の生徒さんの話ですが、
自分の世界を見せたい。表現したい。
わけですよね。
見る人に面白い!良い!と思ってもらうためには
何か「自分なりの個性」や「新しさ」のようなものが
魅力というひとつの要素になっているはずです。
つまりは、自分ならではのインプット先がとても重要になってくる。
ということだと思うんです。
なので、まずは普段のテレビやYoutubeのインプット先に加えて
もう少しアンテナを伸ばして、
いつもと違うインプット先を増やしてみるのはどうですか?
というのが、私からの提案です。
・
授業や色々な人から作品を見てもらうにあたり
評価や反応はさまざまで、
多くの矛盾にぶちあたることになるだろう
ということを、まず最初に覚悟しておいてください。
美術に正解はないですし
完璧・不完全
そういったものが全てある世界だと思っています。
(ただし、データの綺麗さや正確性は別ですよ。
不完全なデータはゆるしません。笑)
この先生にはいいって言われたのに
別の人には酷評された
自分はいいと思っているのに
周りはいいと思っていない
これ全部、良いんです。
義務教育の時にあったような
「はい、あなたは100点」
「これができないから、65点」
みたいな明確な基準はありません。
こういう状況に戸惑う人や悩む人がとても多く、学生生活〜社会人になっても、もっと歳をとっても
ずっと自問自答を繰り返すことになると思いますが
それは成長にとって必要なことなので、どうか諦めないでくださいね。
・
そういう風に
「良いんだろうか」「悪いんだろうか」
とあっちにいって、こっちにいってを
繰り返していくうちに
「自分はこれかもな」
という軸のようなものが見えてくるはずです。
人からの評価だけでなく
自分のインプット先を増やすことで
自分の中でもいろんな素敵なものに出会って
表現の軸のようなものが見えてくると良いと思っています。
肩の力は抜きつつ
真面目に楽しく、やっていきましょうね。
やまぐちまりこ より
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