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リセット後のリアル。人間関係を整理した僕が気づいたこと
「しんどい人間関係を断ち切れば、人生はもっと楽になるはず」
そう思って勇気を出し、実際に“リセット”を決行するまでには相当なエネルギーが必要だ。
付き合いの長い仲間や、付き合わざるを得ない同僚などを切り離すには、罪悪感や不安感を伴うし、「本当にこれでいいのか?」と何度も自問するだろう。
そんな悩みを抱えながら、ついに関係を終わらせた……その先には、一体どんな世界が待っているのか。
このノートは、すでに「人間関係のリセット」を終えて、「さて、ここから自分はどうしたらいいんだろう?」と戸惑う人や、いままさにリセットを考えている人に向けて書いている。
僕自身、これまでいくつかの人間関係を手放してきた。
その結果、たしかに心がラクになった部分もあれば、まったく予想しなかった感情に襲われたこともある。
リセットはゴールではなく、ある意味では“始まり”だ。
いままで当たり前のように存在していた関係が消えると、そこには大きな空白が生まれる。
そして、その空白の過ごし方や捉え方次第で、人生は大きく変わっていく。
「もう解放されたはずなのに、なぜかモヤモヤが消えない」
「リセットしたものの、孤独感が怖い。これからどう生きていけば?」
「そもそも、リセットした後の新しい人間関係って、どう築けばいいんだろう?」
こうした疑問を抱えている人は少なくないだろう。僕自身、初めて人間関係の整理をしたときは、「あれ、思った以上に不安になるもんだな」と感じた。
だけど、その不安の正体を知り、時間が経つにつれて「リセットしてよかった」と心から思えるようになったのも事実だ。
このノートでは、リセット直後に生まれるさまざまな感情や状況について、僕の体験談を中心にじっくり掘り下げていく。
そして、リセット後の空白期間をどう乗り越え、自分が本当にやりたいことを見つけ、次のステージへ進むか――そこに焦点を当てて書いていくつもりだ。
無理をして関係を続ける必要はない、という事実に気づくことは大切だが、その先の人生こそ本番である。もしあなたが、リセット後のリアルを知りたいと思っているなら、ぜひ読み進めてほしい。
失ったものがあるからこそ得られる“自分を取り戻す時間”や、“これから先の繋がり”に目を向けると、「リセットしてよかった」と胸を張れる瞬間がきっと来るはずだ。
リセットした直後に感じること
人間関係を整理し、実際に手放す行動を取った直後、まず最初に訪れるのは「解放感」と「後ろめたさ」が同居した状態だ。
たとえば、毎週末にあった飲み会やイベントへの誘いがぴたりと止み、心のどこかで「やっと自由になれた…」と感じる。
一方で、「こんな形で終わらせてしまってよかったのだろうか」という罪悪感もわいてきたりする。
僕が最初に大きなコミュニティを離れたときも、まさにそうだった。
長いあいだ共に過ごしてきた趣味仲間との付き合いを断った瞬間は、とにかく心が軽かった。
その集まりに参加しない選択肢を堂々と取れること、連絡を無視しても「自分にはその権利がある」と思えることに、ある種の興奮すらあったのを覚えている。
だけど、それと同時に、「ずいぶん冷たい奴だと思われてるんじゃないか」とか、「もう少し穏便な離れ方があったんじゃないか」と心がざわついて落ち着かない。
最初の数日は「本当にこれで正解なの?」と自問自答を繰り返したり、眠れないほどモヤモヤした夜もあった。
この状態はごく自然な反応だと思う。
人と繋がっていた部分を切り離したら、その繋がりに存在していた感情が一気に行き場を失うからだ。
別れるときに感じる「失恋」のようなものに近いかもしれない。嫌いになって手放したわけではない場合、なおさら中途半端な感情が残りやすい。
僕がこの時期をどう乗り越えたかというと、「揺れる自分を否定しない」ようにした。解放感と罪悪感、両方があって当然。
最悪、少し時間をおいてからやり直せるものならやり直してもいい、と心に留めておいた。
ただ、その“やり直し”のハードルは自分で高く設定しておく。なぜなら、またズルズルと戻ってしまっては、せっかくのリセットの意味がなくなるからだ。
「やっぱり会いたい」「もう少しだけ参加してもいいかな」と思ったら、そのときは本当に新たな気持ちで関わる覚悟があるのか、今度は同じ失敗をしない自信があるのかを自問する。
多くの場合、そうやって考えると「やめておこう」という結論に落ち着いたりするんだよね。
いずれにせよ、リセット直後はいろんな感情が渦巻く時期だ。
そこを無理にコントロールしようとせず、まずは「これまでの苦しさから解放された自分」を喜びつつ、「罪悪感を抱える自分」も受け入れる。
両方あっていいと思えるだけで、だいぶ気持ちが落ち着くものだ。
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