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BOOKS

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おすすめの本をさらっとご紹介します。
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#おすすめ本

BOOK:アサギロ

BOOK:アサギロ

ヒラマツ・ミノルさんの「アサギロ」。ゲッサン少年サンデーコミックス。
おすすめの新選組漫画です。

新選組の漫画は他にもいくつかありますが、アサギロの特長は、キャラが際立っているということです。
一人一人に変な個性が付け加えられている、とか、一人一人がやたら美化されてる、とかではなく、純粋に絵として隊士の顔の書き分けがうまい&一人一人のことが丁寧に描かれているということです。
物語も、じっくり新選

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BOOK:反日種族主義

BOOK:反日種族主義

李栄薫さんの「反日種族主義」。文藝春秋。
話題の本ですね。ポイントは、韓国の元大学教授が中心となって、他の大学の教授や教師、研究員と一緒に書いたものであるということ。そして、プロローグからいきなり自国のことを「嘘の国」と言い、日韓の問題について、事実はこうであるということを、各種データを踏まえて論証していることです。自国のことを、本当に何とかしなければと思っている人でなければ、こういう批判はできま

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BOOK:サクッとわかるビジネス教養 地政学

BOOK:サクッとわかるビジネス教養 地政学

奥山真司さんの「サクッとわかるビジネス教養 地政学」。新星出版社。
世界情勢を知る手段として、日々流れる様々なニュースを見る方法もありますが、まずは地政学を知る、というのも良い方法ではないかと思います。なぜかというと、昔と変わらず現代も、各国は世界の覇権をいかに握るかを考えて動いているわけで、その際に必ず直面するのが地理的な制約になります。その制約を打破するために各国は動いているので、地政学を知っ

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BOOK:銃・病原菌・鉄

BOOK:銃・病原菌・鉄

ジャレド・ダイアモンドさんの「銃・病原菌・鉄」。草思社文庫。
一時期話題になった本です。詳しい内容は忘れましたが、印象に残ったのは、文明は左右に伝播しやすいが上下には伝播しづらいみたいな内容でした。左右に伝播しやすいというのは、緯度が同じで基本的に気候が変わりづらいから、人が動き易いという意味。だから、北半球で生まれた文明は、北半球で左右に伝播したけれど、南には移りづらかったということです。

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BOOK:川瀬巴水作品集

BOOK:川瀬巴水作品集

清水久男さんの「川瀬巴水作品集」。東京美術。
川瀬巴水は明治生まれの木版画家で、日本各地の風景を写生した絵師です。
作品の特徴は、描かれたその季節、その場所、その時間を、今まさに自分がそこにいるかのように感じられる空気を持っていることです。描かれた風景は大正時代のもので、現代の見慣れた風景とは違う、懐かしくて心がホッとするような気持ちになります。臨場感がすごいので、目の前の版画を見ながら風景の隅々

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BOOK:藤原氏千年

BOOK:藤原氏千年

朧谷寿さんの「藤原氏千年」。講談社現代新書。
日本の政治を動かしてきた人たちというのは、基本的に「天皇の近くにいる誰か」であって、それが貴族だったり武士だったりしたわけですが、古代から現代に至るまで一貫して絶大な影響力を持ち続けている一族がいます。それが藤原氏であり、この一族を知らずして日本の歴史は語れないみたいなところがあります。

藤原氏って奈良時代〜平安時代だけじゃないの?現代にいる?と思わ

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BOOK:AKIRA

BOOK:AKIRA

大友克洋さんの「AKIRA」。講談社。
いろんな人がオススメしている漫画、という印象があります。
何でそんなに絶賛しているんだろうと思って、社会人になってから読んでみました。この作品が発表されたのが1982年で、物語の舞台は1年後に東京オリンピック開催を控えた2019年のネオ東京。なので、作品発表当時としては、37年後の未来を描いた物語だったわけですね。今に置き換えると、2057年の未来が描かれて

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BOOK:本へのとびら

BOOK:本へのとびら

宮崎駿さんの「本へのとびら 岩波少年文庫を語る」。岩波新書。
宮崎駿さんの本ってそんなに多くなくて、基本的にはアニメーション制作に関するインタビューや対談がほとんどなのですが、この本は宮崎駿さんのおすすめ本を50冊紹介している本で、宮崎駿ファン&本好きにはたまらない内容となっています。

表題にある通り、本といっても岩波少年文庫に限るのですが…そもそもあまり、岩波少年文庫って、読む機会少なくないで

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BOOK:通州事件の真実

BOOK:通州事件の真実

加藤康男さんの「通州事件の真実 昭和十二年夏の邦人虐殺」。草思社文庫。
通州事件って、みなさんご存知ですか?
学生の頃習った記憶もないし、僕は最近初めて知りました。
でも、知っているのと知らないのとでは、歴史の見方が変わると思いました。

事件を理解するための背景情報として、まず満州事変があります。
満州事変は、1931年に起きた柳条湖事前に端を発し、日本が中国と衝突しながら1932年に満洲国を建

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BOOK:神の詩 バガヴァッド・ギーター

BOOK:神の詩 バガヴァッド・ギーター

田中嫺玉さん翻訳の「神の詩 バガヴァッド・ギーター」。TAO LAB BOOKS。
インドの叙事詩「マハーバーラタ」において、最終決戦を目前にして身内同士での戦いに意味を見いだせずに戦意喪失した戦士アルジュナに対し、神の化身であるクリシュナが語る内容が「バガヴァッド・ギーター」です。インド古典の中で最も有名な聖典だそうです。

クリシュナがアルジュナに対して何を語ったかというと、結局「戦え」ってこ

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BOOK:地球のかたちを哲学する

BOOK:地球のかたちを哲学する

ギヨーム・デュプラさんの「地球のかたちを哲学する」。西村書店。
古代から現代まで、世界各地の人々が「自分たちが暮らす世界をどう認識していたか」をイラストで紹介してくれている面白い本です。仕掛け絵本のようになっていて大人も子供も楽しめます。

表紙をご覧いただくと、コマのようになっていたり、亀の上に陸地が乗っていたり、半球のカプセルで覆われていたり…世界各地の人々が独自の世界観を持っていたことに気づ

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BOOK:図説 海賊大全

BOOK:図説 海賊大全

デイヴィッド・コーディングリの「図説 海賊大全」。東洋書林。
海賊は古代から存在しますが、海賊と聞いて最初に頭に浮かぶのは、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」に代表されるカリブの海賊でしょうか。
海賊って、アウトローが勝手気ままに略奪を働いているイメージしか持っていなかったのですが、カリブの海賊だけでも大きく3種類に分類されるそうですね。

3種類それぞれ、成り立ちや背景が違うようです。

■プ

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BOOK:人類の進化大図鑑

BOOK:人類の進化大図鑑

アリス・ロバーツさんの「人類の進化大図鑑」。河出書房出版社。
現代において人類といえばホモ・サピエンスしか存在していません。肌の色や目の色など違っていても、みんなホモ・サピエンスという同一種族です。
でも、古代にはホモ・サピエンスとは異なる「別の人類」が複数存在していたわけで、それってとっても不思議で興味深いことだと感じます。

この本は、いつの時代にどんな「別の人類」がいて、その姿がどうだったの

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BOOK:ホキ美術館の作品集

BOOK:ホキ美術館の作品集

絵画の中でも、写実的なものに惹かれます。
まるでそこに本物があるかのような絵画がコレクションされているのが、ホキ美術館です。過去に訪れたどの美術館よりも、1つ1つの作品に見入ってしまいました。どうやって描いているんだろう、どうしてこんなふうに描けるんだろう…そんなことを思いながら素晴らしい作品を鑑賞し、帰りに迷うことなく作品集を買いました。

話が横道に逸れますが、ここからは、絵を見ることについて

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