「文型一覧表」 英語の文型は無駄じゃない!?
文型の力
突然ですが次の文章の意味を理解(推測)できますか?
I hydaa you a cup of water.
以下がでしょうか。
完璧な意味はわからなかったのではないでしょうか。
実がhydaなんて単語ないのです。しかし多くのネイティブはこれを推測できるそうです。
動詞の意味が分からなくてもある程度意味を推測できる
これが文型(構文)の力なのです。
つまり、今まで学校教育で行われていた文型判断だけで終わるのはとてももったいないことなのです。
では、まず文要素について見ていきましょう。
文の構成要素
文型の授業でよく出てくるのがS, V, O, C, Mです。これらはなんでしょうか。
S(subject):主語(基本的には文の最初に出てくる名詞)
V(verb):動詞(主語の次に出てくる動作・状態を表すもの)
C(complement):補語(イコール関係を結ばれるもの;名詞か形容詞)
O(object):目的語(他動詞の後ろにくる名詞)
M(modifier):修飾語(文の構成要素には入らないもの)
文型判断には修飾語(M)の判断が重要!
文の構成要素には入りませんが修飾語(M)の判断がとても大事です。
簡単にいうとMはなくてもOKなものです
具体的に見てみましょう。
*Mは( )で示します
①前置詞+名詞
I live (in Tokyo).
I went (to Kumamoto).
I put it (on the table).
それぞれ前置詞(in, to, on..)と名詞が( )で囲まれてMになっています。
②副詞
I am (very) happy.
I am running (now).
He smiled (happily).
副詞(very, now, happily)は( )で囲まれMになっています。
③副詞的修飾語(従属接続詞の中, 分詞構文など)
(If it is sunny), I will go shopping.
(When I gave him a present), he looked happy.
(Considering his age), he should stop driving a car.
従属接続詞(if, when..)や分詞構文(considering..)の文が( )で囲まれMになっています。
接続詞を消したのが分詞構文であることを考えると納得がいくでしょう。
Mの判断の理解はある程度できたのではないでしょうか。
実際に文型の理解へと進みましょう。
第一文型 S V (+M): 移動/存在
第一文型は移動や存在を表すことが多いです。
I live (in Tokyo). 「私は東京に住んでいます」”存在”
I went to Kumamoto. 「私は熊本に行った」 "移動"
Time flies (like an arrow). 「光陰矢の如し;時間が弓のように飛んでいく」
”移動”
第一文型ではMがつくことが多いですね!
第二文型 S V C (+M): S=C
第二文型はSとCがイコールであることを示します。
*Cは状態や様子を表します。
I am a doctor. 「私は医者です」
I がa doctorの状態なので I = a doctorですね!
I got angry (when he spoke ill of me). 「彼が私の悪口を言ったときに私は怒った」 I がangryになっている訳ですからI = angryですね!
第三文型 S V O (+M): Sが力をOに加える
第三文型の代表的な意味はSの力がOにいくことです。
しかし、第3文型は様々な状況で使われこの意味が薄れているのでそれぞれ単語を覚える必要があるでしょう。
目的語の必要な動詞を他動詞と言います。目的語の要らないのは自動詞です。
これらについては別の記事で扱いますね。
目的語は”〜を”にあたることが多いです。
*< >は名詞であることを示しています。
I kicked the ball (to the fence). 「私はそのボールをフェンスへ蹴った」
I decided <to give you a car>. 「私はあなたに車をあげることを決めた」
I want <to do it>. 「私はそれをしたい」
第四文型 S V O O (+M): 与える
第四文型は与えるという意味になります。
最初のOは人で2番目のOは物が入ります。
I gave him a present. 「私は彼にプレゼントをあげた」
I teach you English. 「私はあなたに英語を教える」 "(知識を)与える”
I showed you a picture. 「私はあなたに写真を見せた」"(視覚情報を)与える"
第五文型 S V O C (+M): O=C
第5文型はO=Cの関係になります。またO C = S Vの関係になるということもできます。
この文型で使われるのは大きく分けて四種類あります。
*/ /はCにあたる部分を示しています。
①使役動詞(make, have, let)
I make him /do his homework/. 「私は彼に宿題をやらせる」”himがdoする→S Vの関係”
I have my roof /repaired/. 「私は家の屋根を直してもらう」
"my roofがrepaireされる→SVの関係"
②知覚動詞(5感を使う動詞)
I saw you /enter the room/. 「私はあなたが部屋に入るのをみた」
"youがenterした→SVの関係"
③S V O to do型
I want you /to clean my room/. 「あなたに私の部屋を掃除してほしい」
"youがcleanする→S Vの関係"
*promiseは例外
I promise you <to do my homework now>. 「私はあなたに今宿題をすることを約束する」 ”youがdoするわけではない”
④keep/leave型
I kept you /waiting for an hour/. 「私はあなたに1時間待たせた」
"youがwaitした→ SVの関係"
I left the door /open/. 「私はドアを開けっぱにした」
"the doorがopenしている→ SVの関係"
O O vs OC
第四文型と第5文型は少し似ていて判断に迷います。その場合はSVなのかどうかで判断してください。
I give you a present. youとa presentの間にSVの関係はありませんね。なので第四文型です。
I let you go abroad. youとgoの間にSVの関係がありますね。なので第五文型です。
終わりに
いかがだったでしょうか。ではまた最初と同じ例文を書きますね。意味を推測してみてください。
I hydaa you a cup of water.
どうですか。
後ろにOが2つ(you/a cup of water)きているので第四文型です。基本的には”与える”の意味なので概ね「私があなたにいっぱいの水をあげた」という意味であることが推測されます。
文型の重要さがわかったでしょうか。扱えた例文がとても少ないので文法書などでもう少し確認しておくことをお勧めします。
(*言語などで必ず例外があります。しかし代表的な意味を理解することで暗記の数は確実に減ります。例外には最初こだわらずにいきましょう)
文型判断で終わるのではなくその文型の意味を合わせて覚えることで理解が進むでしょう。
皆さんの英語学習に幸あれ!