暮らしレシピ#21 最近のうつわ
皆さまこんにちは。
久しぶりの記事になりました。
秋のうつわ、です。
そこまで秋らしさは出ていないですが。
大多数の流行りとは違い、自分の気持ちの流行りに素直に選んでみました。
最近購入したものも、昔から持っているものも織り交ぜて。
最後まで見て頂けたら幸いです。
朝のうつわ
朝は割と事務所で簡単に食べる事が多くて、
そんなに朝食べれないのもありますがパンとコーヒーと甘いものです。
阿佐ヶ谷、”わたしの部屋”にうつわを持ち込んだのですが、オリジナルのジャンヌレのテーブルとも相性が良く嬉しかったです。
写真上から、木皿は高木克幸さん。古いスウェーデンの木皿の写しです。
販売される度に一枚、また一枚と買い足していていて、中でもこれはお気に入りのクルミの木で作られたもの。
マグカップは金沢の中田雄一さん。
数年前に打ちわせに行った際にまとめて購入させて頂きました。
ハンドルも大ぶりで呑み口もシャープ。
下のぐるぐる模様のお皿はクレイユモントローの19世紀後半のもの。
ブルーの線のお皿もありますが、緑のラインが入るのは少しクレイジーカラーなのかな。
たまたまペリエのボトルと色合いが被りいい感じです。
テーブルの上が白、茶、グリーン。3色にまとまっていて綺麗になりました。
お茶のうつわ
今お茶関連の道具がうつわ業界でも人気です。
僕は使い易くないと、使う気になれずで。やはり手軽さも大事です。
でも、うつわ屋さんなので、アレ?ちょっと違うよね?と思われるような組み合わせを意識しました。
ステンレスの急須は新潟県の工房アイザワのマーガレット•ハウエル別注品です。
艶を抑えたマットな質感。
小さめで機能的な逸品です。
合わせた茶缶は古いブリキ製でこの辺りが探すと見つからない。マニアックな嗜好なのですが、形や細さ、ブリキのヤレ具合など絶妙です。
湯呑にしている物は、どこの産地か判別出来ないですが貫入の入り方が秀逸。
このひび割れの間隔がいやらしくなく気持ち良いです。
黒の丸盆はとある本の所載品です。
今は無き西荻窪の魯山さんが展覧会に出されたもです。
アペロ的なうつわ
ちょっとだけ、ワインを飲もうという時に凝った取り合わせは微妙です。
いい具合にアンバランスで。今日はこんな感じに。
薄茶色の平皿は、これもまた判別が難しいものですが、個人的には江戸中期、対馬藩(現在の長崎県対馬)が経営していた釜山に築かれた窯、倭館窯の製品という説が有力だと思っています。
この手はなぜかシャープな作域のものが多く、轆轤の技術力と、注文主のディレクション力が相まって良い品物が多いです。
白磁のお皿は江戸後期の有田。
なんと陽刻で兎が五羽飛び跳ねているのがかわいらしい。
グラスは70年代頃のヴィンテージバカラ。
昔のこのモデルは新しいものよりステムが細く、ややエレガントさがあって気に入っています。
少しアンバランスな感じで、かっこよくなりすぎない。こんな感じが好きです。
お椀
マットな質感の汁椀は金沢の水口咲さんのものです。
やや大ぶりで具沢山の味噌汁や鍋をする時に使っています。
このお椀は、金沢のお味噌屋さんで、味噌の試飲の時に出された物でした。
使い易さと雰囲気が気に入り注文すること約2年ぐらい。もう無理かなと諦めた時に自宅に届いた思い出のお椀です。
今でも毎日使っていて、少し高価でしたが十分元は取れているなと感じています。
作りの良いものは、多少高くても早めに買うべきですね。
酒器
秋になってきたので酒器は筒形の物が中心です。
野口悦士さん、70年代の九谷青窯、フランスのヴィンテージショットグラスです。
盃の幅や高さをある程度揃えると綺麗に見えます。
お盆は関健一さん。
先日ふらっと立ち寄った青山のお店で購入しました。
ジャンヌレのテーブルの色に合わせて、お箸は京都市原平兵衛商店のみやこ箸。
おつまみを入れる小皿は江戸時代の志野織部です。
お茶で静かに
友人達を呼んだ食事会でも、最後はお抹茶を頂いてクールダウンして終わる、という感じが日本人らしくていいなと思っています。
使っているお茶碗は対馬の武末日臣さんの井戸茶碗です。
“白磁になれなかった白磁”と、武末さんが井戸を語る時に言われていたフレーズが印象的で、いかにも李朝らしいなと。
数年前に作られたお茶碗ですが、今ではしっとりとした肌合いになり、目跡(うつわを重ね焼きした際にできる見込みの跡)も変色し古格を纏ってきたように感じます。
終わりに
結果、今回もシーン別の記事になってしまいましたが、よくよく考えてみると一日の中のシーンを切り取って、そこに合う器を揃えていけばスタイル形成の早道なのではと思うようになりました。
早道というより無駄の無い買い方でしょうか。
一つ一つのうつわに出会い買う時も、あのシーンに組み込めるかな、と想像しながら集めると形やサイズ、質感などに意識が向くようになります。
僕の組み合わせが決して正確なのではなく、一人一人好みは違うので、まずは好きなテイストを発見することが大事ですね。
今はうつわ屋さんや作家さん達は大勢いて、SNSでの発見も楽しいです。
暮らしに外せないうつわ、小さなことですがこの記事を通して皆さんと今後も楽しんでいければと思っています。
おわり
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LAPIN ART 坂本 大
現代のうつわと古美術骨董を取り扱うLAPIN ART OFFICE ディレクター。本プロジェクトを通して、自分の大切な物との向き合い方を、自らが描く理想の暮らし方とギャラリストとしての知見を掛け合わせながら提案する。
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