「わたしの部屋」暮らしレシピ #5 毎日のコーヒー
皆さまこんにちは。LAPIN ART 坂本です。
今日のテーマは毎日のコーヒーです。
皆さんはいつもどの様にコーヒータイムを楽しまれているでしょうか。
僕の場合、コーヒーはある程度美味しく淹れれて、でも毎日続けられるよう道具は少なめに。をモットーにしています。
雑誌に出てくる様な人たちのように、棚にずらっとコーヒーサーバーやミルを並べるのは部屋のスペース的にも真似出来ないですし、
かと言って簡単すぎるインスタントだとなんだか味気ない。
その中間ぐらいで、自分が心地よく続けられる
道具組みを今日はご紹介したいと思います。
いろいろとこれまで試してきて、最近自分が落ち着いたものが「大量生産のプロダクト」と「手作りのもの・ヴィンテージのもの」を組み合わせるということでした。
日々使っている道具です。割と少ないですよね。
自分がセカンドハウスを持つと仮定して、とりあえずこれを使えばいいかと最低限揃えた感じです。
意外とそのぐらいが今の自分にはちょうどいいなと。
使っている湯沸かしケトル、コーヒー豆を貯蔵するキャニスター、ドリッパー、サーバー、重さを測る機械、
これらは全てネットで購入できます。
量産のプロダクトなので在庫が切れるということも無く安心です。
カップ、スプーン、ミルクピッチャーは手作りのものだったり、ヴィンテージのものです。
ラッセルホブス電気ケトル1ℓ
地方の宿に泊まった際何気なく使われていて、メーカーもよく知りませんでしたが見た目で購入しました。
どんな部屋にも、やりすぎないデザインでフィットしてくれるケトル。
デスクの脇に置いていてもそれなりにサマになります。
水を入れたらちょっと重い。でも、いいんです。それぐらいでも。
少しはがんばりも必要です。
ハリオのキャニスターです。
毎朝、コーヒーを電動で挽いてこれに適当に入れています。
よく蓋が木製のものがありかわいいなと思うのですが、木の蓋は容器内の水分に影響を及ぼすのでコーヒーの香りを少しでも変えないためにこちらを使用しています。
なんの変哲もないのですが、これが他の器具と一緒に置くと不思議といい感じにバランスが取れます。
ANKOMN キャニスター
これも機能性重視で購入しました。
コーヒー豆を買って、袋のまま入れておきます。
そのまま冷蔵庫に入れてもいいと思います。
一番いいのは蓋を回すと中が真空状態になることです。
極力豆を空気に触れさせないようにするためですね。
右下のボタンを押して空気を入れて蓋を開ける仕組みです。
イギリスの1800年代の銀のスプーンです。
これで挽いた豆をドリッパーに移します。
当時のスプーンは一点一点手作りで違いがあり、温かみがあります。
こういうキャニスターと組み合わせた時、自分の感覚にフィットするととても気持ちがいいものです。
ただコーヒー豆を入れてる容器にスプーンを突っ込んだだけでこれだけ気分が上がるとはなんとも自分は経済的な人間だなと思ってしまいます。
ここで手作りの、作家もののキャニスターだとダメなんですね、どうだ、これだけ拘ってるぞ、と言わんばかりになって、組み合わせのバランスがやはりきついものになってしまいます。
サーバー、ドリッパーもハリオです。
オリーブの木で出来た取手が温かみがあり、使いこむとやはり変化していきます。
けっこう昔からハリオファンです。
デザインが好きなものが多いんです。
木のテーブルが熱で色が変化しないように、たまたまケーキを乗せたりしていたオランダデルフトのタイルがあったので、下に敷いてみたらサイズがぴったりでした。
最近はこのタイルの定位置になっています。
ミルクピッチャーは銀製のジョージジェンセンです。
今はアクセサリーで有名ですが、昔は銀の食器やキッチン道具を作っていました。
どこから注いでもミルクのキレが抜群。
地方の骨董屋さんにたまたま入ったら知り合いが働いていて、そこで買ったヴィンテージ。
使わずに飾って置くだけでもいいよね、と彼が言っていて、
ああ本当に物好きなやつだなあと苦笑いしたのを覚えています。
現行にはない、ある程度の経年変化した表面の質感も見どころです。
カップはノリタケのヴィンテージです。
黒に金彩が施してあって、この絶妙な感じがノリタケにしては珍しいデザインで気に入っています。
飲み口もシャープでさすがの使い心地ですね。
いろんな人の組み合わせを見ながら、または旅先や、招かれたお宅にて僕もいろいろなサンプルを見てきました。
その中で自分で取り入れたり、削ったりしながら今はこのスタイルに落ち着いています。
足していくのは簡単ですが、削っていくのが案外難しいんです。
それは単に品物の数だけでなく、製品の存在感もまた然りだと思います。
いかにバランスよく無機質なものを勇気をもって取り入れることが出来るか、僕も含め、焼物好きな方にはチャレンジしてもらいたい事柄です。
量産品の機能性や使い易さに改めて気付かされることも多いですし、点数を絞る事で毎日続けられます。
コーヒー周りの道具に限らず、生活全般に言える事かもしれません。
たくさん道具を集めたけど、なんかしっくりこない、という時に点数と存在感を削ってみるということをお勧めします。
今までと違った景色になって、生活が変わるきっかけになるとまた楽しいですよね。
LAPIN ART 坂本 大
現代のうつわと古美術骨董を取り扱うLAPIN ART OFFICE ディレクター。本プロジェクトを通して、自分の大切な物との向き合い方を、自らが描く理想の暮らし方とギャラリストとしての知見を掛け合わせながら提案する。
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