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わたしの部屋ができるまで #7 現代版床の間

その日、その時、見たいもの、見せたいものだけを飾る。茶室では、何もない空間の中で、亭主がテーマに沿って、道具を選び花を活け、おもてなしの心を表現します。

茶の湯を軸に日本文化を伝える京懐石柿傳様のご協力を得て、三畳半台目の小間の茶室を体験しました。

この体験を現代の住宅に置き換えて考えてみました。

たくさんあるお気に入りのコレクションは一旦収納してしまいます。その中から、その日選んだものだけを飾りその組み合わせでおもてなしの心を表現します。

現代版床の間として提案するのはふたつ。ニッチ、そして美術館やギャラリーで使用される展示台をリビングの中心に置くことです。

ニッチ

ニッチとは壁の一部を窪ませた部分で、飾り棚として使います。

帰宅し、あるいは、お客様が家に来て、玄関を入って一番最初に目に入る正面の壁。そこにあるのはニッチです。その日のために選んだものを飾り出迎えます。床、壁、天井はニッチに置いたものを引き立てる背景として、また、余白をしっかりと持ち際立たせます。

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玄関を曲がると再びニッチのある壁が現れます。飾るものは一つ目のニッチとストーリー性を持たせ、もしくは、変化をつけ、楽しみたいものです。

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展示台

そして、リビングダイニングに一歩足を踏み入れると最初に目に入ってくるのは、現代版床の間としての展示台とその上に飾られたその日のメインのお気に入りのアートや骨董品です。

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展示台に飾ったアートや骨董品を見ながら、お酒をのむ時間は格別ではないでしょうか。

収納の重要性

飾ることを前提とした部屋では大切になってくるのが収納です。
その日見せたいものを際立たせるには、見せたいもの以外が見えない状況であることだと考えます。わたしの部屋はたっぷりと収納スペースを確保します。

収納する場所がないと、増えたものを収納するための家具を増やしてしまいがちです。道具好きとしては収納家具選びも楽しみのひとつですが、「わたしの部屋」が目指す緊張と緩和の中にある心地よさのバランスは崩れてしままうと考えます。


私たちは、その日、その時、見たいもの、見せたいものだけを飾るために、現代版床の間としてニッチと展示台を提案します。

そして、飾ったものをじっくり味わえるように、癒しと程よい緊張感のある空間をつくっていきます。

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