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わたしの部屋ができるまで #1 心地よさの基準を設定します。

住まいにおける自分らしさとは何か。ひとそれぞれ生まれ育った環境から培われた心地よさがあり、心地よさこそが自分らしさであると聞いたことがあり共感しました。部屋づくりをはじめるにあたってまずはこのプロジェクトにおける心地よさの基準を設定することから始めたいと思います。

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【1】 心地よさは緊張感と緩和との対比のバランス
1-1 都市だからこそ際立つコントラスト。朝の心地よさ。

坂本 先日、たまたま朝早く目を覚まして、ベランダに出たんですけど、それがとても気持ち良くて。時計を見ると朝4:14。自分にとってベストの時間を見つけたようでとても嬉しかったんです。夏特有の、気温とあと湿度もあって、僕は渋谷に住んでいるんですけど、日中賑やかな街がとても静かで、夜が明けて浄化されているような感覚です。

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永久 渋谷だからこその都市にある時間によるコントラスト。朝の心地よさが際立っていた。

坂本 そうですね。夜って大気が乱れるんですよね。逆に朝は落ち着く。以前ギリシャに旅行に行ったときに飛行機がとても揺れてとても怖い経験をしました。その時に後でネットで検索して調べたんですけど、日中飛び交った飛行機のせいで大気が乱れ夜に飛ぶ飛行機は揺れやすいんだそうです。

中平 面白いですね!大気は人の活動と共に乱れ、夜のうちに整えられ朝は落ち着く。都市にいても自然との関わりは切れない。ならば、朝の気持ち良さを有効活用したいものですね。

1-2 朝目覚めて整った部屋に入り込む光

中平 私も時間帯は朝、心地よさを感じることが多いです。目覚めてカーテンの向こうから降り注ぐ朝日。その手前に広がる室内がちゃんと整っている。そうすると至福です。それって、自然のもつ癒しの力と部屋が整っている緊張感その対比の中にあるように感じます。

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【2】心地よさを高める

2-1 大切にされてきた古いものの存在

坂本 僕は古美術と骨董を取り扱う仕事をしています。長い時間を経て大切にされてきた古いものの良さがあると思います。先日、気に入っている古道具に光が入ってきてそれが反射した光がとても美しかった。太陽の光が古いものに当たったことでより力を高めているように感じました。

中平 建物は人が一から作り出すハード、そこに、入る自然の力をより引き出すのに、自然由来の内装材もあるが、それに加え、やはり古い調度品の存在が重要になってくる

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2-2 シーンの明確化

永久 僕の体験としては、竹富島へ家族で旅行に行ったときのリゾートホテルが印象的でした。エントランス棟からカートで移動して珊瑚の石垣に囲まれた集落を抜けていき、客室はひと部屋づつ独立した建物になっている。移動するたびにシーンが切り替わっていきどんどん高揚感が高まっていく。伝統的な家並みを再現した客室も内部はとても合理的で機能が明確になっていて、昼夜それぞれの滞在時間における演出がより効果的だと感じました。

中平 必要な機能を明確にすると、住む人にとって必要な機能とそうでない機能が明確になる。自由設計だからこそそぎ落とし必要な機能を大切に扱うことができるようになりますね。

永久 引き算の美学ですね。明確になった機能のシーン演出をしっかりしていきたいと思います。

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【3】緊張感を維持する
3-1 収納の重要性

坂本 ホテルの部屋ってとても心地よいと思います。それはなぜかと言うと整理整頓されているから。そしてホテルに求められているシンプルな行動に合わせて調度品と備品がセッティングされていて、美しく過ごすことができる。なので、家で心地よく過ごすためには十分な収納量を確保したいと思います。

中平 共感します。朝起きて心地良いのも部屋が整っていて程よい緊張感があるからこそ。

永久 収納量をきちんと確保できるように設計に落とし込んでいきましょう!

3-2 デザインとディティール

中平 私はホテルのラウンジやティールームでお茶をするのが好きなんです。やっぱり心地よいと思うから。背筋が伸びて所作が少し美しくなる感覚が気持ち良い。

坂本 茶室も同じような効果があるかもしれませんね。収納の話の延長にありますが整えられた空間の中で緊張感があり所作が美しくなりそして心地よい感覚。

永久 それは空間のデザインやディティールによるものでしょうね。意識して設計していきましょう。

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【4】まとめ

心地よさの基準=緊張と緩和のバランス

◇緊張感をもたらすもの
①収納を確保し常に整えられた空間を実現する
②直線や細さなど緊張感をもたらすデザインやディティールを採用する

◇緩和をもたらすもの
①自然由来の内装仕上げを積極的に採用する
②長く大切にされた古い調度品を置いて完成する空間とする

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今後、月に2回を目安として、「わたしの部屋ができるまで」新築マンションのひと部屋を作っていくプロセスを公開していきます。フォローして下さった方に声を聞かせて頂き部屋作りに参加して頂くことも計画しております。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

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W : 関電不動産開発 中平

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