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【デュア・リパ】 のどがつぶれるまで、愛をさけべ! 【ライブレポ①】


デュアに、あえた!!


去る11月16日土曜日。
さいたまスーパーアリーナにて、デュア・リパの「Radical Optimism Tour」の東京公演が開催された。

土曜・日曜の2DAYSで、私と彼はその初日に運良く参加することができたのだが、そのライブに先駆けて14日木曜からの5日間、原宿でライブグッズを販売するポップアップショップがオープンした。

当初、グッズは朝早く家を出て4、5時間並ぶ覚悟で当日現地で買うつもりでいたのだが、前もって買えるならそれはありがたい。
なのでポップアップ初日は、ちょうど仕事が昼過ぎまでだったのもあり、仕事終わりに行ってみることにした。

(平日だし、そんなに並ばないかな?)

と若干余裕でいたが、初日に限り16時閉店だったので、お昼は食べずにすぐに電車に飛び乗った。
途中少し電車の遅延もあったが、14時過ぎぐらいに原宿に着き、地図アプリをみながら明治通りを足早に進んでいく。
すると、長くのびた列に出くわした。

(え。この列じゃないよね……?)

嫌な予感がする。
列にはデュアのようなワインレッドのヘアカラーをした人がちらほら並んでいるではないか。
やだなやだな、と思いつつ少し離れたショップの前まで行くと、案の定、列の最後尾は明治通り沿いだと案内された。

しぶしぶ戻って、さっきの列の後ろに加わることにする。

横を通り過ぎたときには気が付かなかったのだが、列の最後尾には屈強な体躯の黒人男性が「ポップアップの列はこちら」みたいな英語が書かれた画用紙を持って列整備にあたっていた。
まるで洋画で見た、パーティー会場の入り口で来場客をさばく人みたいだ…

並び始めて1時間近く経った頃だろうか。
驚くほど列は進まない。
そのうち前の方から声が聞こえてきた。

「16時閉店となりますので、それまでに店内に入れなかった場合はご購入いただけません。ご了承ください」

な、なんだって……!
ここまできて買えない未来があるのか!?
往復1000円かかる交通費も痛いし、なにより今日買えることを楽しみにしていたのに、それは辛い!
そもそも、列がなかなか進まないのはなぜなのか?
買えなかった場合、何か対応はしてくれないだろうか?

そんな疑問とお願いをスタッフさんに投げかけたかったのだが、アナウンスしてくれているスタッフさんが、これまたプロレスラーのようなガチむちマッチョメンだったので、私はけっきょくぐぅとしか言えなかった。

買えるかなぁ、買えるかなぁ。
不安がつのる。
そんな中、ふと道路に目をやったら大型観光バスが横を通った。
屋根のないオープントップバス。
平日だからなのか、バスはガラガラだ。
すると数少ない乗客の中のひとりのおばちゃんが、バスの上から私を見つけて嬉しそうに手を振った。それはもう満面の笑みだ。

しかし、私はそれを無視した。

むりだ。
今の私には手を振りかえす余裕はない。
すまない、おばちゃん。

そうこうしているうちに時間は過ぎる。
しかし列は進まず、そのまま16時を迎えた。

買えなかった。

閉店のアナウンスがされる。
その中で、翌日から使える優先チケットというのが配られた。
優先チケットの人がたくさん集まらなければ、並ばずに入れる。もし集まった場合は、その中でまた並んでもらう、というものだった。

優先チケットが配られただけいいのかもしれない。

だけど。
それでもやっぱり、すごく落ち込んだ。

半日、これを楽しみに仕事を乗り切ったのに。
2時間パンプスを履いての立ちっぱなしに耐えたのに。

まるで心を写したような曇天の空の下、私は悲しみにくれながらとぼとぼとその場を後にした。

そして心も体も疲弊しつつも、急にポテトが食べたくなって、欲を満たすためにマクドナルドを探す。
しかし、地図アプリが示した10分ほど先の店舗は、たどり着いたはいいものの、どうやら閉店してしまっていた。
私はポテトも手に入らない運命なのか……
もう、こうなったら意地だ。
悲鳴を上げる足に無理をさせ、そこからさらにごった返す原宿の町を歩き、なんとか制服女子であふれかえる竹下通りのマクドナルドに身を寄せた。
マックフライポテト、全サイズ250円。
Lサイズをただただロボットのように口に運ぶ。

口に広がる塩味。
しょっぱいのはポテトなのか、ちょっぴりこぼれた涙なのか。それはもうわからなかった。


うそだ。ポテトだ。
しょっぱいのはポテトで、その塩気が美味しく、落ち込んだ私の心をほんのちょっぴり慰めてくれた。



しかし、安心して欲しい。
結論から言えば、私はけっきょくグッズが買えた。

その日は相当落ち込んだし、優先チケットをもらったけれど、交通費を考えれば、もうライブ当日に頑張って現地で買った方がいのではないかとも考えた。

しかし、もう執念だ。
せっかく優先チケットを手に入れたのだから、利用してやろう!
そうして翌日休みだった私は、再び原宿にまで乗り込んだ。
(とはいえ、もしものことを考えると一人じゃ辛かったので、同じく休みだった彼にもついてきてもらった)

やはり2日目も午前中から長蛇の列だった。
本当に優先的に入れるのか若干疑っていた私は、その先頭にいたガチむちマッチョメンに声をかけて、優先チケットを見せた。

すると何かインカムでやり取りをしたと思ったら、
少し離れたポップアップショップから黒人マッチョメンがこちらに向かってやってきた。
そして私たちを見つけると「カモン」と言って、くいくいっと手招きをした。
人生で初めてだ。
こんな黒人のガチむちマッチョメンに連れて行かれるの。
そんな貴重な体験をしつつも、行ってみればあっさりショップの中に通された。

店内は水色を基調とした最新アルバムの雰囲気で彩られていおり、壁面にはデュアの大きな写真がプリントされていた。

そしてお目当てのTシャツ(可愛いピンクとグリーンでデュアの全身がプリントされている)と、トートバックを手に入れることができた!

あぁ、諦めずにきてよかったぁ!

私は嬉しくて嬉しくて、外で待っていてくれた彼のもとに小走りで駆け寄った。


レポート②へつづく



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