霜月二十日
最近何故だか気分が落ち込んでいます。
急に寒くなって秋服が着れないからか、
友達と遊びに行く機会が減っているからか。
仕方がないので、とびっきりのお洒落をしてひとりで新宿まで映画を観に行くことにしました。
U-NEXTのポイントで券が買える。
5本の作品内1編を蓮見さんが書いている『アット・ザ・ベンチ』を観に行きます。
九時三十分
起床。
詰襟のレースブラウスと濃紺色に赤い木の実の模様の入ったロングスカート、今年買ったばかりのクリーム色のショート丈のコートに、母がイギリスで買ってきたという濃紺色のマフラー、頭にはベルベット生地の赤いカチューシャ。
蓮見さんが原付に乗る時にかけるプレイリストを流しながら朝食兼昼食を食べました。
十一時
出発。電車の中では本を読みました。
窪美澄さんの『夜に星を放つ』。
十二時
駅着。
ひとりで東京の街に出るのはまだすごくワクワクします。
わたし自身わりと都会の方に住んでいるけれど、東京に行くたび、東京はやっぱりすごいなあと思う。
十二時三十分
開演。
「地球人はどうして感覚と言葉が分離してるんだろう」
「寂しくなっちゃうことが嬉しい」
刺さる言葉が沢山あってずっと頭の中わーってなりながら見てました。
本当に面白かった。
蓮見さんの書いた第二編、最初は周りのお客さんたちもくすくす笑いを堪えていたのだけれど、話が進んでいくうちに耐えきれなくなって皆んなめちゃくちゃ笑っていました。
そうゆう空気感もとても好きです。
ひとりで家で映画を観ることが多かったから、小さな映画館で観る映画はこんなに良いものなんだなと思いました。
十五時
終演後、前から気になっていた喫茶店『新宿らんぶる』へ。
1950年からある老舗で、昭和レトロな雰囲気がとても素敵でした。
念願のクリームソーダはとても可愛くて、とてもとても甘かった。
十六時
都会の雰囲気を楽しむ為に少し歩いて帰ろうと思ったけれど、あまりの寒さに断念。
帰りの電車では、クリープハイプを聴いてうとうとしながら帰ってきました。
帰宅後、学校の活動についての業務連絡と距離を置きたい相手からのメッセージで一気に現実へと引き戻された。
その方が、幻想みたいで素敵なのかもしれないと思ったけれど。