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ロンドンデザインフェスティバル② 視覚と聴覚に優雅な時間ーMy Life In Design Podcast Dominic Lippaー

ここからは、一つ一つのイベントに対してのレポートと所管をまとめていきます。まずはLDF2024に到着し最初に行ったイベント、My Life In Design Podcastの公開録音の様子、そこからの気づきを記述します。

My Life In Design Podcastとは

My Life In Design Podcastは、Red Setter と Design Business Associationが運営するポッドキャストです。
各回ごとに呼ばれる世界のトップを走る、デザイナー、ストラテジスト、エージェンシーのリーダーたちであるゲストが、どのようにしてデザインの世界に入り、キャリアを形成してきたのかを語る形式です。
セグマイスター、ポーラ・シェラなどをはじめ錚々たるメンバーが今までもゲストに呼ばれています。
キャリアの参考のため、またデザイン業界の重要性の認知向上のため運営されていることでした。

私はこのイベントを機に知ったのですがとても素晴らしいポッドキャストなので、英語わかるデザイナーの方で、聞いていない方は是非是非お勧めします。


今回のゲスト、PentagramのデザイナーDominic Lippaとは?

私が説明するのも烏滸がましいですが、Dominic Lippaは世界的デザインエージェンシーPentagramに所属する伝説的なグラフィックデザイナーです。London Design Festivalのグラフィック、タイポグラフィー雑誌のbaseline、University of the Arts Londonのアイデンティティをはじめ、タイポグラフィーデザインを核とした多くの作品を作られてきました。

なぜ行ってみようと思ったのか

ポッドキャストで聴くこともできますが、Dominic Lippaの語る姿を見てみたいということ、実際にポッドキャストの公開録音がどのようなスケールで公開録音が行われるかが気になりなった好奇心で行くことにしました。
月曜日の夜開催で予定が特になかったこともあります。

行ってよかったこと1:art'otel Hoxtonのイベントスペース

行ってから知ったのですが、会場はShorditchのart'otel Hoxtonというところで、ここは2024年4月にオープンしたばかりのホテルでした。とても美しいホテルで、録音開始直前まで会場と同じ階のバーでドリンクを飲みながら、Ian Wattsという方の精彩なNottingHill Festivalの写真展示を見ながら開場を待つという有意義な待ち時間を過ごせました。この建物を体験する機会を得られたことが、まず行ってよかったと思いました。
ちなみに、イベントは無料でした。

art'otel Hoxton
art'otel Hoxton

行ってよかったこと2:視覚にも訴える公開録音のセットアップ

公開録音は映画館のような一人一人がゆったりと座れるミニシアターのような空間で、行われました。Dominic Lippaの心意気で作品のサムネイルをプロジェクターで流してくれました。数秒ごとで切り替わっていく美しい作品の数々を見ながら、キャリアをどのように築いてきたのかを聴く時間はとても視覚にも聴覚に優雅な時間でした。

収録中は撮影しなかったので、収録前の様子ですがこのスクリーンに作品が映し出されていました

行ってよかったこと3:Podcastが始まる前後が見られた

ホストのClaire Blythが録音開始前に話しやすい空気作りを自然としていく姿や、見られました。そして録音開始される際の空気感を感じられること、どの程度カンペを見ながらお話しされているのかを見られたことも面白かったです。(とても少ない量のメモで、長いキャリアのお話を絵が浮かぶような形で伝えられていました。質問も台本に沿わずにしているように見えた質問も多くありました。)また、終わった後はお二人とも残られて参加者と交流もしてくださり、そのお人柄に触れられたのもとてもよかったです。

Dominic Lippaのキャリアからの学び

タイポグラフィーで有名な彼ですが、そこに至るまでキャリアの中で何度もタイポグラフィーという領域や自信が求められるクオリティの仕事に注力するために努力をされているということがとても印象的でした。他の領域に広がり過ぎてしまった際にジョブチェンジをされたり、友人とスタジオを立ち上げたりされていました。時には半分は商業的な仕事で、自身が貢献したいと思うプロボノのプロジェクトに半分を捧げるということをされていました。

本職のキャリアの見直しと同時に、自分の強みや興味と照らし合わせながら常に取り組む業務を調整していくことの重要性を感じました。

まとめ:人のキャリアから学ぶことの重要性

デザイン業界の先端を走る方の、その自分の注力領域に努力をされてきているキャリアを聞ける機会はとても貴重な機会でした。今回このようなイベントに出たことで、メンターのような方に直接相談することも大事な一方で、このような番組からキャリアを考えるのもとても良いと感じました。

日本でも、このような番組があれば是非知りたい。

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