対話:補足
先日、対話という記事を書いた。
その中で「もうマジめんどくさい!!」という相手と、ものすごく嫌なんだけどコミュニケーションしなければならない場合(特に何らかの成果を得たい場合)は、とにかくめちゃめちゃ演技しろ、と述べた。
相手を理解しようとする姿勢、それが対話だ、と。
その考えに嘘はない。
が、大事なことを言い忘れていたので補足する。
相手の言うことをハイハイ聞いていることが対話ではない。当たり前だが、対話というのは双方向性を持つ行為だ。
相手の言うことを理解しよう、と努めた後は、きちんとこちらの意見も相手に伝えよう。コミュニケーションは、やはり双方向な方がお互いに楽しい。
話は変わるが、昔から疑問に思っていることがある。大抵の人は『コミュニケーション』という言葉を使う時、どうやら『自分の意見や主張を相手に伝える行為』を想定しているらしい、ということだ。
コミュニケーションに関して、『どうしたら相手に自分の言いたいことが伝わるのか』というお悩み相談はよく見るが、『相手が何を言いたいのかがよくわからない。どうしたらわかるようになるのか』というお悩みはまず見たことがない。
ということは、総じて人は『自分の話を聞いて欲しがっている』ということだ。少なくとも私の観察範囲では。
この辺りに対話やコミュニケーションの様々な問題を解決する鍵が眠っている。長くなるから今回は深掘りしないけど。
では、最後に。
対話やコミュニケーションが『どちらが勝つか』みたいなやり取りだと無意識に捉えている人は多そうだし、私もそういうモードになる時はあるのだけれど、そうじゃないんだよ、という自戒も込めて。
相手を理解しようとするのと同じくらい、自分を理解してもらうために努力する行為、それご対話だ。