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最近読んだ本(アパレル業界、SDGs、エシカル)

しばらく本を読まない生活が続いてましたが、手仕事・ハンドメイドっていうのは忘れがちですが大きな括りで言えばアパレル業界の一種ではあると思うので、今どんな世界になってるのか知る目的でいくつかKindleで読んでみました。


1.2040年アパレルの未来

SDGsは今や生活のあらゆるところで聞く言葉になってると思いますが、アパレル業界もそれに基づいた意識・生産改革が求められており。
服を作っていく過程で二酸化炭素の排出量が全産業の中でも結構な量を占めているのだそうです。
そんな地球環境への影響を減少させるための新しい産業モデルがいくつか紹介されていました。

■アパレル企業のマイナス成長は本当か?
■欧米で進む、脱・ファストファッションの流れとは?
■「サステナブルでない企業」は本当に淘汰されるのか?
■「富裕層の消費」はどう変わる?
■「クワイエット・ラグジュアリー」とは?
■スポーツ・アウドドア市場はなぜ伸びる?
■「時代を映す鏡であるファッション」は「資本主義」と「消費社会」をどう描く?
■なぜいま「循環型・再生型ビジネス」が必要なのか?
■日本のアパレル/ライススタイル領域の企業が勝ち残るための「意外な道」とは?

これを読めば、アパレル/ライフスタイル業界の「いま」と「未来」がすべてわかる!業界トップコンサルタントが「これから(2040年)のアパレル」を徹底解説!

amazonの紹介文より一部引用

グラフや資料も多く使われていて表紙からも硬そうなビジネス書に一見思えそうですが、文章がスッと頭に入ってくるようで読みやすかったです。

食産業でも言われていることだけれど、1番の問題点は売れないほどの数を作ってしまう大量生産の構造なんでしょうね。。
無駄なく新しい服を生み出すための取り組みはもちろん、中古衣料品の分野もかなり伸びているのだとか。

企業レベルの話ではあるけど、個人レベルでやってるハンドメイドだと作ってる過程で環境負荷を与えてしまうのは原料調達のための輸送にかかるエネルギーとか、作るのに使う光熱費くらいになるだろうか。

企業は自社の利益を上げるため、ハンドメイドは自分が楽しくてやってる、手仕事は昔から生活に必要なものを作るため。
始まりの理由はそれぞれだけれど、地球環境を守るっていう視点から考えると、製作者・販売者・購入者・地球環境みんながWinWinになるようなハンドメイドサイトみたいな取り組みはもっと伸びていってもいいんじゃないかと思えてきたりした。

2.SDGsな仕事: 「THE INOUE BROTHERS...」の軌跡

デンマーク育ちの日系人兄弟が立ち上げたブランド「THE INOUE BROTHERS...」。
どこかのサイトかブログで知ったんだと思うのだけれど、どこだったか忘れた^^;

アルパカ毛を使ったアパレル製品を扱っているのだけれど、その原料を調達するのに現地に赴いて生産に携わる現地の人々の生活を守ったり、ともかく人まかせにせずに経営者自らが積極的に携わっていることでその意識の高さが注目されているブランド。
とのことで、気になって自著本を読むことにしたのでした。

日本人の両親のもとデンマークに生まれ育った兄弟が立ち上げたファッションブランド「THE INOUE BROTHERS...」のサステイナブルなモノ作りの軌跡。南米先住民が飼育する最高品質のアルパカ繊維を用いたニットアイテムほか、生産過程で地球環境に大きな負荷をかけず、生産者に不当な扱いをしない"エシカル(倫理的な)ファッション"で、世界に貢献する"ソーシャルデザイン・ビジネス"を追求してきた体験と未来を語る。たくさんの失敗と、かけがえのない出会いの数々をつづりながら……。

amazonの紹介文より引用

アフリカや東アジアの発展途上国の人々が手仕事した作品を企業が代わりに販売して、その利益を本人達に還元するビジネスモデルがあることを知ったのは、大学生の頃とかだったと思う。

それによって現地の人々の経済的な自立をサポートするということなのだけど、初めて知った時はけっこうな衝撃と感動がありました。
それを一つのブランドで確立している。

そのあたりの経緯を知ることが目的だったのだけれど、日系人の彼らがデンマークで育ってきた過程というのがなかなかヘヴィでしたね。
やはり人種差別の壁は存在していて読んでいても自分がその中に立たされてるような感覚がして辛くなってきたり、ものづくりをしていたお父さんの苦労というのも書かれていたり。

でも、その背景があったからこそ今の道があるという事でもあり。
アパレルとかブランドとか、華やかな世界に見えてしまって、そのストーリーも明るく楽しいもののような気楽な思いで手に取ってしまったけれど、なかなかズッシリ、重たいものを読む覚悟は多少なりとも必要なのかな、と思ってしまった。

3.やりたいこと、全部やりたい。自分の人生を自分で決めるための方法

タイトルはアパレルとは関係なさそうに見えますが^^;
著者の立花 佳代さんはアクセサリーブランドの女性経営者で、インドの現地の女性を雇い上げて制作された品物を販売している。

2で紹介した「THE INOUE BROTHERS...」と同じようなビジネス展開をしている方の、これまでの軌跡がまとめられた自伝本ですかね。

この本を知ったのは、よくJ-WAVEのラジオを聞くのだけれど金曜にやってるLiLiCoの番組で著者ご本人がお話されているのに興味を持ったことから。
ともかく思い立ったら行動!というバタリティの凄さを感じて、もっとこの方のことを知ってみたいと思ったのでした。

SDGs、エシカルが話題になる前から、インドの小さな村に、
自社工場をつくり、オリジナルのアクセサリーブランドを創設。
いま話題のエシカルアクセサリーメーカー「スプリング」の代表、初の著作。
仕事や育児、人間関係……、忙しさの中で、埋もれていった自分の
「やりたいこと、やりたい」という思いが、またよみがえってくる1冊。

シングルマザーとなり、貯金ゼロからコツコツとお金を貯めて起業。
インドの小さな村発のアクセサリーブランド立ち上げ、
やりたいことを全部やって、自分も周りも幸せにするエシカルな生き方。

・「SDGs」「エシカル」の真ん中に、自分の思いを置く
・「なぜできないの?」を捨てると、「できる」が増える
・「やめる」ことは失うことではなく、「自由」になること
・「できる可能性を話す人」と付き合う
・最悪を想像して、気持ちを跳ね上げる
・やりたいことをやり続けるのに、才能なんていらない

「あのときやっとけばよかった」と5年後に後悔しないための
ヒントがここにあります。

amazonの紹介文より引用

「エシカル」という言葉にあまり馴染みがなかったので調べてみた。

エシカルとは「道徳・倫理」という意味を表す言葉です。エシカルは、環境への配慮を表す「エコ」や健康で持続可能な、またこれを重視する生活様式という意味を持つ「ロハス」といった言葉の持つ範囲をさらに広げて、環境、労働など各種社会問題を表す意味で使用されています。

人事用語集サイトより引用

やりたい事をやっていた事が、今の社会でフォーカスされている「SDGs」や「エシカル」に直結してしまっていて、いつの間にか注目されていたという

それもすごいな、と思うけれど、それもこの方の宿命だったのかな、なんて思ったりもしました。

周りを気にして、やりたいことがあるのに躊躇してしまっている。。
そんな状況の時に読むと勇気をもらえる内容がテーマになっていますが、アパレルという観点からも参考になり得ると思う。

人の手で作られるということ。機械で大量に作れることとの違い。
自分の身につける服やアクセサリーが作られる過程に目をやること、その現実を理解する手助けになるんじゃないかと思います。

著者の事業紹介サイト



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