経済的ネグレクト

夫が家を出て行く前、夫の弁護士から今後の生活費についての書面が届いた。
月々このぐらいが妥当と考える。という書面。
すぐ隣で生活しているのに、わざわざ弁護士からの手紙で連絡が来る。
もう傷いていない箇所がないぐらいの心でそれを受け止めた。
少なすぎ。。。
傷つく気力も反論する気力もなかった。

猫と私、それぞれの金額。
私は猫より五千円多かった。

そして、ある日夫は居なくなった。

パートで入るお金は5、6万。
外食は一切やめた。
お気に入りのカフェ、お蕎麦屋さん、イタリアン。
行かなくなって1年以上たつ。

冷蔵庫には納豆と卵、
食料品はスーパーよりドラッグストアが安い。
ドラッグストアで冷凍食品を買う。
唐揚げ、しゅうまい、お好み焼き、
毎日毎日同じものを食べる。
贅沢なことは出来ないのだ。

でも時々、いや、日々思ってしまうことがある。
ただただ生きていくための毎日に意味なんかあるのかな?

ある日、へとへとでパートから帰ると家中猫が吐き散らかしていた。
その日はもう遅く、翌日動物病院へ行くとその場で緊急入院となった。
命さえ危ないといわれた猫は5日間の入院の末、回復を見せ、めでたく退院となった。この子の命が救われたことは本当に嬉しかった。

請求金額は8万円。
私がひと月飲まず食わずで生きたとしても支払えない額。

夫が同居中一番手にかけていた猫。
その子が入院したこと、退院したこと、お金をなんとかお願いできないか?
都度ラインした。

全て既読スルー。

この人はどこまでも既読スルーなのだ。

猫と私の経済状況を把握した上で無視。

ちなみに夫は資産家。
時々話だけは偶然入ってくる。
楽しく暮らしているようだ。

ネグレクトという言葉が浮かぶ。
弱者に対して責務を怠ることで加害者となる行為。
ペットに対しても育児放棄の意味で使われる。
英語の意味は、無視する、軽視する、義務を怠る、〜しない、など。

なんだか疲れてしまって、
夫にもう一度頼むべきなのか、
夫に怒りを向けるべきなのか、
判断出来ない。

自分のこと、猫のこと、
生きていくこと、
楽しいこと
嬉しいこと
感情が全てどこかに行ってしまったみたい。

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