「経理経験者ってこんなハイペースで入力出来るんですか…?私怖くなってきたんですけど」ブラック管理部が崩壊するまで9
皆様こんにちは。amamiyaです。
いつも記事にお付き合いいただきまして、ありがとうございます!
最近書き直しが相次いぎ、自分の長文癖に気持ちが折れることが多いです。毎回あのボリュームで続けたい訳ではないのです、本当に。。。
折角異世界を脱し、令和の世に社会人として産まれ直したので、もう少し自分に優しく行きたい今日この頃です!
さて本日は、ブラック企業での勤務3日目編その④、でございます。
入社4日目に辿りつくまで、めげずに書いて行きますね…
前回までのあらすじ
(前記事読むのが面倒な人向け↓)
入社3日目の朝、なんやかんやのあと、管理部長から指導される仕事をようやっと明かされたamamiyaは、その内容に動揺していた。
2日間の期限付きの会計データ入力に加え、会計ソフト自体が高難易度。
素人でも出来るという触れ込みに不安感を覚え、amamiyaの心は揺れる。
管理部長の言う「コピペで何とかなってる」は、果たして真実なのか?
それを確認するため、彼女はジャングルの奥地へと向かう――――
というところまで、書きました。
会計データ入力がコピペで済むってなんぞ?
まずここからツッコんでおきたいよね。
当時の私、管理部長の発言に嫌な予感しか抱けませんでした。
確かに、取引も会計処理も単調で、毎月だいたい処理内容が決まっている会社なんかは、コピペ&数字を書き換えで十分回るかも知れません。
でもこの会社の売り上げ規模(20億超え)で、全部コピペとな?????
流石に無理とちゃいますか???
それでも、『自分の経験が足りないだけかも知れないし…』と、まだ何とかして良い方に考えようとしていた私、、、、、
〈全日本純粋善良市民の会〉会長というより、〈ブラック企業カモの会〉代表の肩書が相応しいような気がします。
NEW JOB、実務スタート編
例の台詞を聞き、管理部長を見上げた私の瞳はドン引きで満ちていたはずですが、管理部長はそれを、『新しい仕事への不安』と受け止めたようです。
管理部長は安心させるかのようにニコッと笑って、私が先ほど彼女から受け取ったマニュアルを指し、開くように促しました。
1.とりあえず、マニュアルって何だっけ?
いよいよ仕事が始まってしまうのだな。。。
私はどぎまぎしながら、分厚いコピー用紙の1ページ目を捲ります。
………ん、待って、何だこれ???????????
当時のわたくし、困惑のあまり二度見しました。
マニュアルを開いたはずが、捲れど捲れどスクショされた画面がただただ何枚も並んでいる紙が出てきたら、きっと皆さまも驚かれますよね……。
そういうことです。
「私が前任から引き継いだ時にざっくり作ったやつなんですけど……ごめんなさい、分かりにくいですよね!」
咄嗟に謝って来た彼女の言う「分かり難い」は、大変控えめな表現です。
正確に書くと「意味不明」になると思います。
たまーに、会計ソフト画面をキャプチャーしたものに矢印が入っていて、申し訳程度の説明らしき走り書きも添えてはあるのですが、、、、
初見でこれを理解できる人、多分会計ソフトの中の人くらいだと思います。
「でも大丈夫です、私が隣で説明しますんで!!」
しかし、管理部長はこのマニュアルでも、説明さえ加えれば、新入社員へ会計ソフトの操作を十分伝授出来ると確信していらっしゃるようです。
「分かりました、お願いします…」と返した当時の私、絵文字で表現をするなら、恐らく( ◜ཀ◝ )になっていただろうと思います。
2.そんでもって、資料って何だっけ?
「それで、入力する数字はどこから拾えばよいのでしょうか?」
とにかく現状での最適解は、このマニュアルを捨て置いて、何もかも自分で徹底的にメモを取っておくことのみに違いない。
そう決意した私は、ガンギマリの目で彼女に問いました。
「それなら私が持ってるこの資料から、全部入力すべき数字を読み上げるので問題ないです!! 私が言った通りに入力を進めてください!」
「………分かりました! お願いします!」
そんで、一番重要な資料の読み方が、口伝なんですかそうですか。
もういちいちツッコんでいると作業が進まないので、これもスルーして指示された箇所を開き、肝心の仕訳画面を目にした私。
またもや、大変ドン引きする羽目に陥るのですが、、、
経理経験者的には、その内容だけで一本書けるくらいの内容なので、後日改めてまとめさせてくださいませ。
3.そもそも、仕事教えるって何だっけ?
「それで今から、先月分の売り上げの数字を、、、えっと、あれ…??」
画面を見るやいなや、これまでコピペだけで何とかなっていた理由を知り、愕然とする私はともかくとして。
ご機嫌に解説を始めようとしていた彼女の方も、早速雲行きが怪しそう。
「……すみません、ちょっと待ってくださいね、思い出しますね!」
「あっ、はーい、お待ちしてます~~~」
新入社員に教える仕事を、今から思い出すのか……そうですかぁ…
まぁ、そのマニュアルじゃそうなるわな、と、喉まで出かかった言葉を飲み込みつつ、私は遠くを眺める瞳で画面を見つめておりました。
余談ですが、このやり取り、会計ソフトの入力を一通り教わる一か月間くらいで、20回は繰り返されたことを申し添えておきますね。
管理部長を待つ間の気持ちは、「病院の受診日時を15分単位で予約したのに、かなり待たされている時の心境」によく似ていたように思います。
「あっ、思い出しました! まず先々月のデータを丸々コピーしてきてもらわないと、何入れるか分からないんですよね!」
なるほど。完全に前月分のデータ依存で進めている訳ですから、元になるデータをコピペしないとスタート出来ない訳ですね。
この方法なら確かに、経理の知識が皆無でも、数字の入力だけは可能です。
「別ウィンドウで前月分を開いていただき…そうです、かなりスクロールしてだいぶ下の方まで行っていただいて……あ、その辺りから始まってますね、コピペして、そうそう、入力する数字読み上げますね!」
既に驚くフェーズを通過していたわたくし、管理部長に言われるがまま淡々と作業をしておりましたが、幾度も繰り返されていくうちに、どうしても納得できないことがありました。
「はい、また前月分を開いて、スクロールでコピ」
「あの!!! すみません管理部長!! 検索機能とか使わないんですかね!? ここに検索モードありますよね!?!?」
そうです。
前月分のデータ数は1800行程度ありますが、管理部長の指示では該当箇所まで毎回毎回、延々マウスホイールを回してスクロール&スクロール……!!
こんな頻度でぎゅんぎゅんぎゅんぎゅん指おかしなるわぁあああ!!!!!
ところが、半ギレで便利機能の使用を提案する当時の私へ、管理部長はびっくりしたようなきょとん顔を返してきたのでした。
「えっ、、、検索機能? 私そんなの知らないです。多分出来ないと思いますけど……」
はい、皆さまご覧ください。
これが、元弊社の基幹システム導入のプロジェクトリーダーです。
もう驚く時間が勿体なかったので、返事を聞きながら私側でさっと試しましたが、その会計ソフトでは何故か上手くいかず。
何だこの専門的なだけで使いにくいクソみたいなシステムは!!!!
とにかく仕訳の検索方法は後でソフトのサポートセンターへ問い合わせるとして、それならそうとまだ別の効率向上手段がありますよと!!
「じゃあこうやって、番号指定欄で呼び出ししましょう! 大体1100番台から始まるので、抜き出してコピペで、検索解除で次の項目に飛んで」
「えっ、すごーい! 早い!」
「あっこれ仕訳間違ってそうなんで、別の月参照します! はいコピーできました入力する売上資料はどれですか!?」
もうIT音痴かつ経理初心者のやり方に従う時間が、無駄の極みである。
ついに我慢の限界を迎え、そう結論付けた効率廚の私は、メニューのショートカット機能も駆使してガツガツ入力をこなしました。
「えっ、わー! もうこんなところまで終わってる!? amamiyaさんのペースにお任せしたら、午前中の目標もう達成しちゃいましたよ……!!」
結果として、管理部長にはいたくお喜び頂けたようですが。
「経理経験者って、こんなハイペースで入力出来るんですか……? 私怖くなってきたんですけど」
ただソフトにある機能を駆使して言われた通り入力しただけなのに、この言われようとは…????
労いのつもりなのか、そんな言葉を掛けられた私は。出社3日目午前中にして、絶対にここに骨を埋めてはいけない、と心に誓うのでした。
一番怖いのは、誰で、何なんでしょうね、本当にね……!!!!
次回に、続きます。