翼の靴紐を結んできた【ららマジ コラボカフェ遠征日記】
私はららマジのオタクである。この度は6周年記念なのかなんなのか分からないが例によって例のごとく何の音沙汰もなかったのに突然公式から初のコラボカフェをやるぞとの告知があったことで遠征をしてきた。
少し、ららマジにおけるサ終後の展開の重みについての話をさせてもらう。
コラボカフェの話は【実際の様子】見出しから。
死を看取ったコンテンツだからこそ
ららマジという作品は完結することなくサ終した。そしてサ終後にクラウドファンディングにてシナリオのノベライズ化が行われ、あまつさえそこでアプリ内でのメインストーリーの先を行く展開を見せた。
現状ストーリーという点でクラファンから進展はない。だが続編が出るという可能性は失われていない。今もこうして細々とだがコンテンツとして活動しているのだから。
アプリとして完結することはなかったが故に、私はプレイヤーとして一度死を看取っている以上どうしても一回死んでしまったという拭えないトラウマがこびりついている。
だからこそ現状の不定期ながらも新規のリアルイベントだとかグッズ展開が出る度に安堵を感じている。良かった、まだ生きていると。
なので今回のコラボカフェのように足を伸ばして実物を目にできるイベントはとても楽しく喜びを与えてくれる。か細くも「死んでいない」という実感を与えてくれることはひとえに喜ばしいことである。
単発でのグッズ販売やイベントは必ず次へ繋がっていると毎回サ終後に新しい展開が来る度に思う。ああ前回のものが繋がったのだなと。今回のコラボカフェもまた必ず次への糧になってくれるであろう。
お布施と言うと少々ばかり意味合いが違ってくる。純粋に嬉しいのだ、まだららマジに金を使えることが。俺たちはまだ生きている、僕の心臓はまだこわれちゃいないぞと。本当に好きなコンテンツだからこそ新しい展開が来れば嬉しい。
故にそれが不安であり恐怖である。サ終の際に諦めたストーリーの完結や新規燃料をサ終後突如始まったクラファンに与えられ、未来に繋がる一縷の希望を得た。あるいは完結させてくれるかもしれない、という僅かな希望に私は今も苛まされている。
【また明日】ららマジのアプリ運営が最後にプレイヤーとしてのチューナーに投げかけた言葉であり呪いだと言う話は下記の記事にて。
上記の記事でも書いたことだが、私はツイッター等で同コンテンツのオタクと交流を持つことは少ない。それは自分自身の拗れた性癖を筆頭にでかい感情を持っているコンテンツに対しては自他共に傷つける可能性があるからだ。
だが他人の思考に興味はある。ららマジというコンテンツに対して知見を広げたいという思いは大いにある為こういったオフラインイベントはそれらを知る良い機会である。
会場におけるグッズの売れ筋、展示品に対する人の集まり方、盛り上がっている会話の内容。それらを知ることはとても楽しいことである。
外宇宙ではこのキャラが人気あるのだなとかサ終後の供給に対してどう受け止めているのだろうか等非常に興味深く楽しい。これは2021年に行われた展示イベントの際にも感じたことだ。
サ終から2年半経ったゲームを果たしてどれだけの人間が本気で追っているのだろうかと。どんな気持ちでここにいて新しい燃料を吸っているのかと。そういったことを考えていると非常に胸が熱くなった。
なによりもやはり、まだこのコンテンツは生きているという実感をコラボカフェに集まった血液達が感じさせてくれた。血液であれるということの重み、これはサ終を味わったからこそ噛み締められる喜びであると私は強く感じる。
実際の様子
グラフアートカフェへ行くのは初めてだった。店内はさほど広くはなかったがそのこじんまりとした空間はららマジという狭い閉鎖空間に生きるオタクにとって心地よかった。
休日だったからほぼ満席に近かったし、注文や会話の内容から概ねららマジ客であったかと思われる。サ終して数年後にこんなにもチューナーが集まるものかと。サ終後にあってなおららマジで生き続けるファン層がいる、というポテンシャルパワーを改めて感じた。
個人的な話であるが本来であればオタクの流儀として自分の戦場にその道でないオタクを巻き込むことは好ましくない。だがこの度はららマジをほとんど知らない友人2人に付いてきてもらった。
というのもいかんせん私はどうしても翼とさあやちゃんの特典コースターが欲しかったのだ。せっかく片道云時間かけて遠征するのに欲しいものを手に入れられずに帰るというのはあまりにも虚無すぎる為、今回ばかりは友人に同席してもらった次第だ。
入り口付近には上記のようにららマジ特設ブースがあった。以前の展示会イベントの際もそうであったがやはりこのようにでかでかとららマジが取り上げられていると胸に熱いものがこみ上げる。俺たちの戦いは無駄ではなかった、生きている意味があった。これも解放戦の1つなんだと。そう感じざるを得なかった。
6周年という言葉も実際目の当たりにすればやはりこみ上げるものがある。だが同時に果たして7周年もなんらかの形で祝えるのであろうかという一抹の不安もよぎった。いや、7周年には何が待っているのか、なによりもそれが楽しみだ。
特典のコースターもこのように1回の注文で全種手に入り非常に嬉しかった。やはり戦いは数である。そしてこのメイドイラストあまりにも可愛すぎる。
翼にはメイド服を着てほしいと一生願って生きていたのがよもやサ終してから叶うとはといったところである。孤児院暮らしの翼がメイドカフェをやっているというスレスレの背徳感がまた堪らないわけだ。クリスマスイベにバッドエンドを持ってきた女とは思えないほど常に甘く可愛らしいのが翼の魅力だ。
ららマジコラボメニュー3種が並んだ様、なかなかどうして壮観である。ドリンクは見ての通りだしワッフルもコーヒーも想像していた1.5倍くらいボリュームがあったし美味しかった。だがそれ以上に初のコラボカフェメニューを前にして胸がいっぱいであったことは語るに及ばない。
私はチューナードリンクのコンセプトを読み取れなることができなかった。あのオレンジのリボンは何の匂わせなのだろうか、恐らくこれもその道の人間が見れば感じるものがあるのであろう。
分からない、ということは私の信じる【マイ♥ベスト♥フレンド】の道とは交わらなかったなにかがここにはある。ということなのでそこにまた世界の広さを感じた次第である。
また、ここで言うチューナーはかつてのプレイヤーに対してのものなのか、それとも長閑のことなのか。そもそも私はどれだけ長閑のことを知っているのだろうか。そんな疑問も尽きなかった。だがこの考察の余地があるからこそ楽しめるわけだ、答え合わせをな。
翼に結んだ靴紐がほどけなくなるまで
以上が私のコラボカフェ遠征である。非常に楽しかった。
やはりららマジ6周年を公式が祝っているという事実と初のコラボカフェ実施に対しての大いなる喜びと感謝あるばかりである。
今回はずっと見たかった翼のくそかわメイド姿を見ることができたという点で非常に満たされるものがあった。やはり翼はシンプルにありえんくそかわいいし見れば見るほど愛おしい。
翼に限らず多くのキャラに言えることだがいかんせんメインストーリーでの調律が成されていない為、まだ私は翼に対して核心的な部分を知らない。特に孤児院暮らしという設定の持つ闇の深さは2018年のクリスマスイベントで存分に味わったのでその真髄に触れることのできる日を心待ちにしている。
翼は幼馴染の設定だとか智美との友好関係といったものがメインストーリーに絡むことなく深くを知ることができぬままサ終してしまった。そのため消化不良に物足りなさにとすこぶる歯痒い思いをしている。
個人的に未調律組で最も楽しみにしているのが翼のストーリーだ。重要な部分の匂わせが孤児院絡みの話くらいなものなので一体どんなものが飛んでくるのかと永遠に期待し続けている。
サ終してからの単発イベントやグッズ販売が次に繋がる度に私はこの言葉の重みを噛みしめる。雰囲気からサ終が感じ取れたイベント【ちょうちょ結び】の言葉は、先は見えないが未来に希望を繋いでいると感じさせる現状にこそ勇気をくれる。
果たして制作側は終わってからの今の展開を予期してこの言葉を送ってくれたのであろうか。私はそうであると信じたく思う。そのほうが未来は美しいからだ。
6周年という節目にまた1つ次への希望を結べたことに感謝を。そして今後の展開、ひいてはまだ見ぬグランドエンドを期待してこれからも新しい展開がくれば大いに喜び金も足も出そう。
結んだ靴紐がほどけなくなるその日まで。
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