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【Twitterまとめ】2021年3~4月 アルバム感想集

今まで聞いてきたアルバムの感想を1日1枚ずつ呟く、というのをTwitterで人知れずやり始めたのですが、ある程度まとまったものが必要かと思ったので、noteにただひたすらにまとめたいと思います。
本当に記録用として記すのでview数が全然増えなくても痛くも痒くもないです。



Origin「Antithesis」(2008)

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アメリカのテクニカルデス、Originの「Antithesis」(2008)。世間的にも個人的にも彼らの最高傑作だと思ってる。正確無比に叩きまくるドラムとブリブリのベース、スウィープまみれのギターがほんと凄まじい。色んなテクデスがあれどこれだけ人間性を排除した音を出してるのはOriginくらいだなぁ。


相対性理論「シフォン主義」(2008)

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わずか5曲しか収録されてないけど名刺代わりにするには十分すぎる1stアルバム。完成度的には次作、次々作に軍配が上がるけど、とりとめもない歌詞と反復するリズムは既に完成されてる。そしてやくしまるえつこのウィスパーボイスの表現力が物凄い。ほんと好き


Hibria「Defying the Rules」(2004)

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ブラジルのパワーメタルバンド、伝説の1st。マジでカッコいい以外の言葉は要らないヘヴィメタルアルバム。ユーリの頭のてっぺんから突き抜けるハイトーンボーカルが気持ちよすぎるけど 一番ヤバいのはブリッブリの6弦ベースだと思う。


tempalay「ゴーストアルバム」(2021)

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また進化してきやがったtempalay。"シンゴ"、"EDEN"を聞いたときも思ったけどこんなに自分たちの世界観を構築してるバンドはあまりいないと思う。サイケの世界と酩酊する浮遊感がコラージュされたパワートリップアルバム。年間ベスト行き確定。


Neaera「Neaera」(2020)

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ドイツのメタルコアバンドによる、バンド名を冠した7年ぶりのアルバム。往年のメタルコア然としたリフにスウェディッシュデス的なメロディが乗る。なので甘すぎず凶悪すぎずのバランスが絶妙。去年出たメタルコアの中ではHeaven Shall Burnと並んで良かったなぁ。


まねきケチャ「きみわずらい」(2008)

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メジャー1stアルバム。アイドルの1stアルバムにありがちなように後半失速するけど(というより前半が強すぎる)挨拶代わりの一枚として完成度高い。冒頭の"きみわずらい"が名曲すぎるけど一番聞いてるのはおちゃらけ自己紹介ソング"冗談じゃないね"だったりする。


Slipknot「Slipknot」(1999)

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現代のヘヴィミュージックの礎を築いたと言っても過言ではない歴史的名盤。インダス的サンプリングのミックスが既にこの時点で確立されてる。ちゃんとアメリカっぽい湿り気のあるメロディラインも聞こえて、ここはボーカル・コリィの別バンド、Stone Sour的でもある。


YOASOBI「THE BOOK」(2021)

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待望のアルバム。聞いてみてその完成度に吃驚。ちょっとこれヤバいっすね。言語感覚が独特なのは近年のシーンを切り取ったようでいて歌メロは往年のJ-POPのそれだし、サブカル好きにもそうでない人にもぶっ刺さる幅広さがある。こりゃ売れるわ



Septicflesh「Codex Omega」(2017)

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ギリシャのシンフォニックデスメタルバンドの10thアルバム。映画音楽のような壮大なストリングスと荘厳なゴスペル、地底から響き渡る重低音と悪魔の咆哮が渾然一体となって描き出す暗黒絵巻。彼らのアルバムの中でもその音楽性が高みへと到達した最高傑作だと思う。


Melt-Banana「Fetch」(2013)

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日本のエクスペリメンタルロック/ノイズ/コアバンドの7thアルバム。電子ノイズにまみれたギターが暴れまわってるけど散乱した印象はなく、むしろスタンダードに聞こえるし何よりめちゃくちゃかっこいい。ハードコア的な縦ノリもあってめちゃくちゃライブが見たい


ずっと真夜中でいいのに。「ぐされ」(2021)

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前作は強力な楽曲群が大半を占めていて1stにして代表作になり得る名盤だったけど今作も違った意味で名盤。バンドサウンドの深化により前作以上に多彩な展開と引き出しを持つ楽曲が多くて、最初の印象と聞いたあとの感想が全然違うものが多い。面白い


Gojira「From Mars to Sirius」(2005)

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新譜が出るので過去作を復習してる。フランスのプログレッシブデス/グルーヴメタルバンドの3rd。武骨に突き進む重厚なリフに時折挿入されるドラマチックなメロディがLamb of Godのようなアメリカのバンドとは感触の違う上品な雰囲気を醸し出していて凄くスマート


Ne Obliviscaris「Portal of I」(2012)

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オーストラリアのプログレッシブデス/ブラックメタルバンドの1st。ずっと聴き飽きない愛聴盤。叙情的なメロディとバイオリンの音色が合わさり、ブラストビートで疾走するメタルパートですらその美しさを助長させている。殆ど10分ある曲ばかりだけど全然聞ける…


フィロソフィーのダンス「ザ・ファウンダー」(2017)

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アイドルグループ、フィロソフィーのダンスの2ndアルバム。少し前にいたEspeciaという80年代ポップスをやってたアイドルがいたけど、それよりも現代のエッセンスを生かしたAORサウンドって感じ。アイドルってだけで聞かないのは勿体なさすぎる。


ヒトリエ「REAMP」(2021)

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wowakaが夭逝して新体制になってからの初のアルバム。天才コンポーザーを失っても活動を続けてくれたことはとても嬉しく、それでもあの唯一無二のエッセンスが聞こえてくると否が応でも思い出してしまう。ただ今作からはその執着と脱却よりも新体制としてのヒトリエとしての矜持を垣間見ることができるように思う。"YUBIKIRI"のMVでも表現されているように、最短で最善の道は前に進むしかないのだという信念がバラエティに富んだ10曲から聞こえてくるアルバム。


FIVE NEW OLD「MUSIC WARDROBE」(2021)

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最近のヘビロテ。前は和製The 1975とか呼ばれてたけどもうそんなこともないでしょ。昔はクラブミュージックとオリエンタルな横ノリビート主体の音楽性だったけど今作では様々な個性を打ち出してきててとても器用。日本のバンドとは思えない。


ZAZEN BOYS「すとーりーず」(2012)

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向井秀徳のやりたい放題バンドによる、名盤として数えられるアルバム。その感性が爆発した変な曲しか収録されてない。プログレやポストロックを聞いてると割と普通に聞こえるし拍子も取りやすいけど適度な変態性があって癖になる。まぁ正直聞きやすさとかは求めてないのでリスナーのことなんか全無視でやりたいこともっとやってほしいとも思う。これ以上煮詰めると原形とどめなくなりそうだけど。てかナンバガが復活したことによってザゼンはどうなるんだ?という思いはある…


Spangle Call Lilli Line「Remember」(2021)

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結成20年を迎える日本のポストロックバンドによる11thアルバム。名前は聞いたことあるけど初聴き。"april"で聞こえるようなシンセサウンドは80s~90sの郷愁を想起させるノスタルジックな味わいを漂わせつつも、今でも街中で聞こえてきそうなアーバンな感覚も残す(音遣いが琴線にグサグサくるというかめっちゃ良いわ


カネコアヤノ「燦々」(2019)

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今日の三匹さんの単独でかかってたので。SSW、カネコアヤノによる4thアルバム。そのウェットな歌声から紡がれる素朴な詞と日常に寄り添うかのような優しいサウンドスケープが陶酔するほど美しくて、ふとしたときに聞こえてきたら落涙しそうなんだよな。



sora tob sakana「sora tob sakana」(2016)

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ハイスイノナサなどの照井順政がプロデュースしたポストロック・アイドルグループによる1stアルバム。照井の他バンドで聞こえるようなピアノと各種ストリングスのアンサンブル、そして拙くも可憐な歌声が絶妙に合わさって唯一無二の世界観を奏でる。去年の末に解散済みで、今思えば名実ともに儚さを体現したグループだったなぁと。


Grimes「Art Angels」(2015)

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現代を象徴するポップアイコン、Grimesの4thアルバム。一見していろんな音が鳴ってて華やかだけどリバーブがかったミックスがどこか妖しげに光る空気感然り楳図かずおライクなアートワーク然り、夢見がちな幼気さとそこはかとない狂気が同居した異空間を感じる。


Whispered「Thousand Swords」(2010)

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フィンランドのメロデスバンドの1stアルバム。メンバー全員着物を着て歌舞伎の隈取りを施し(1stの頃はノンメイクだった気がするが)、ジャケやMVにも刀や侍などが登場するので"サムライメタル"と呼称されることもしばしば。それ故にネタバンドと思われるがその実は至極真っ当なメロディックデスで、メロディセンスも北欧の哀愁溢れる旋律と琴や尺八といった和楽器との融合を1stで既にやってのけている。攻撃性も抜群でちゃんとギターリフもザクザクでかっこいい。最近アルバム出してないのでそろそろ恋しい。


嘘つきバービー「二二二二」(2011)

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ニガミ17才のフロントマン、岩下優介がかつて在籍していたサイケロックバンドの2ndフル。いわゆるゆら帝みたいなサイケロックじゃなくてインディーロックとして解釈して落とし込んだサイケというか、基本的に変なんだけど秘める衝動を発散するロックパートも→あって次に何が来るか気が抜けない楽曲が連なる。永遠に反復しそうなリフが癖になる"音楽ずるり"が一番好き。
あんまり関係ないけど、俺が大学生だった頃、近所のライブハウスにドラムの豊田と八十八ヶ所巡礼のマーガレットのユニットが来て見に行った記憶。あの異空間は最高に狂ってて最高だった。


花譜「魔法」(2020)

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バーチャルシンガー、花譜による2ndアルバム。バーチャルなのに、いや、それゆえか感情をダイレクトに声に乗せる歌唱が特徴的。か弱さと力強さを兼ね備える感覚としては同じネット発のアーティスト、H△Gを思い起こさせる。


Shiggy Jr.「Shiggy Jr. is not a child.」(2013)

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ポップロックバンド、Shiggy Jr.の1stミニアルバムにして初の全国流通盤。1曲目"Saturday night to Sunday morning"から瑞々しいポップネスが爆発していてそのままの勢いで全曲聴かせる。メジャーにいってからはエレクトロ方面に舵を切ったがほどよくインディー感の残るポップロックが炸裂していたこの頃が一番好きだった。


Slayer「Reign in Blood」(1986)

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大名盤なので今更なにも言うことはないのだけど、ボーナストラック除いて30分にも満たないランニングタイムながら、一瞬もダレることなくスラッシュメタルのなんたるかを確立したのは改めて偉大だなと思う。ここからスラッシュもいろんなバンドが試行錯誤して様々な要素を入れ込んだけど最終的に純度100%のスラッシュしか勝たんね…


The Crown「Royal Destroyer」(2021)

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スウェーデンのベテランデスラッシュバンドの11thアルバム。ヘヴィさを備えたザクザクのリフに怒号のように叫ぶボーカルが乗るストロングスタイルで、復活してからだと一番往年のいきおいが戻ってるアルバムだと思う。スローテンポのところがMorbid Angelっぽいドロドロした雰囲気なのは新境地って気がして、今の重さ重視のThe Crownに妙に合っててカッコいい。個人的にはもっとザクザクしてたほうが好みだけど


Static-X「Wisconsin Death Trip」(1999)

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カリフォルニア産インダストリアルメタルバンドの1stアルバム。エレクトロ的な縦ノリリズムにエフェクトがかったギターと叫びが乗るスタイル。不穏な回路に迷い込んだかのような世界観で癖になるし、一曲も短いので手軽にアルバム一枚聞き通せるのもいい。


Mogwai「As the Love Continues」(2021)

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スコットランドのポストロックバンド、モグワイによる10thアルバム。美麗でアトモスフェリックな静寂パート、力強さと軽快さを備えた轟音パートが融合しポストロックのなんたるかを構築している。全てのパートが美しくてずっと聞いてられる。愛聴盤です。


集団行動「SUPER MUSIC」(2019)

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元・相対性理論の真部、西浦を中心に結成されたバンドによる3rdアルバム。ほのかな真部イズムを感じさせつつ理論からの脱却を図った楽曲群が目を引く。P-MODELぽい曲もあり相対性理論を彷彿とされる曲もありでバラエティに富んだ一枚だと思う。活動休止は本当に残念。


Asphyx「Necroceros」(2021)

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オランダのデスドゥームメタルバンドによる10thアルバム。もうこの手のジャンルでは大ベテランなのだけどその勢いはとどまることを知らず、今作でも地を蹂躙する巨獣かの如くズルズルと引き摺る地獄絵巻が展開している。根底にドゥーム魂があるから遅めのBPMでも武骨にズンズン進んでくのは素直にカッコよく、スローからファストパートになるところは怒涛のように急展開されるのでその不意打ちがなんともカッコいい。あとドロドロしてないので聞きやすい


パスピエ「演出家出演」(2013)

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ポップロックバンドのメジャー1stアルバム。アンニュイな歌声の大胡田なつきと成田ハネダの奏でるキーボードが牽引する楽曲には、その音楽的素養の高さ所以かそこはかとなくプログレッシブでクラシカルな香りが感じられて邦ロック界隈よりもアートポップ寄り。


Ebony Tears「A Handful of Nothing」(1999)

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スウェーデン産メロデス/デスラッシュバンドの2nd。この界隈の歴史を語る上では外せない名盤として名高い。1stの頃の弦楽器を多用した美メロデスとは一戦を画し、アグレッシブな即効性を重視したメロデスラッシュへと変化した。基本的に緩急のついた聞きやすいデスラッシュでザクザクでヘドバンしやすいリフレインと無機質だがほのかな叙情味が残るパートとが交互に展開され聞きづらさは皆無と言える。中古市場でプレミアがついてなかなか入手は難しいのが玉に瑕。


In Flames「Come Clarity」(2006)

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スウェーデンのメタルバンドによる8thアルバム。現在までにいくつもの音楽性の変遷を辿っているが、今作は現在のIn Flamesにも通じるオルタナ風味と初期からのスウェディッシュメロデスが混在した過渡期の作品といってよく、完成度の高い一枚。若々しい突撃性を持たせながらワールドワイドを意識した歌メロを配置した楽曲群はバンドとしてのキャリアの成熟を感じさせる。初期からのファンも新規層も取り込める幅の広いアルバムだと思う。実際リリース当時はメタル界隈以外でも話題になってた記憶がある。


Nekromantheon「The Visions of Trismegistos」(2021)

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ノルウェーのブラッケンドスラッシュメタルバンドの3rdアルバム。先行公開されたタイトルトラックや"Thanatos"の時点で期待度爆上がりだったんだけど、それを軽々超えてきてとんでもない出来になってた。全方向に悪意と暴力を振り撒くような爆走スラッシュで時折挿入される印象的なメロディワークがセンス良すぎてカッコよすぎる。初期Slayerや「Beneath the Remains」までのSepulturaを彷彿とさせるような名盤に仕上がっててマジでかっけえ


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