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タイパ、コスパを渇望する若者に読んでほしい一冊 〜「777」を読みました。〜
伊坂幸太郎さんの「777」を読んだ。
これぞエンターテイメント。
僕が読んだのは本だけど、確かに脳内では登場人物たちが躍動している。
映像を見ていないのに、映像を見終わったような満足感がある。
節々から心に響く文字も届く。
他人は他人。
リンゴはリンゴになればいい。
他人と人生を比較することなく、自分の人生を謳歌することだけに集中すればよいという、伊坂さんからのメッセージが響いた。
不運な登場人物に心が寄り添ってしまう。
現代に求められているのは、本作のようにエンタメ性の高い作品なのかもしれない。
タイパ、コスパ。
1分にも満たない動画を楽しむのも良いけど、こうして気軽に楽しめる文学を生み出してくれる素晴らしい作者がいるのだから、せっかくだから読んでみてほしい。若者よ。