ラップを通じて高める“自己肯定感”~ヒップホップMC晋平太さんの体験授業
あなたは“自己肯定感”を高く持っていますか?
自己肯定感とは、自分を認める感覚のことです。自己肯定感を高く持つことで、自分自身をより信じ、自信を持つことができるようになります。
この“自己肯定感”を、ラップを通じて高めようという中学生向けの授業が行われました。
講師は、ヒップホップMCの晋平太さん。
都内の中学校で行われた授業をご紹介します。
TOKYO MXのプロジェクトの一環でスタート!
この授業が行われたきっかけは、TOKYO MXの「ぶっちゃけTEENS 君のことばプロジェクト」です。
TOKYO MXでは、「東京のアレコレを解決する会社でありたい。いろんな声に耳を傾け、想いをつなぎ、ほっとする暮らしや素敵な未来を一緒になって創りたい。」という想いで、「つなげるテレビ。」という企業メッセージを掲げています。
この企業メッセージのもと、今年度の重点テーマを「子ども未来応援」として、子どもの未来を明るくつなげることを目指しています。
その一環として立ち上げたのが「ぶっちゃけTEENS 君のことばプロジェクト」。10代の若者たちが抱える不満・不安や夢・希望などを、若者たち自身の“君のことば”でぶっちゃけてもらおうというプロジェクトです。
プロジェクトのアンバサダーに就任したのが、晋平太さん。そして、その一環としてラップの体験授業が行われることになったのです。
「“0”から“1”へ」自己肯定感を高めるラップ授業
授業が行われたのは、明星学苑明星中学校(東京都府中市)。晋平太さんの母校です。
授業の冒頭、晋平太さんは語りかけます。
「自分のことが好き?
今回の授業が自分自身を信じるきっかけになれば。
自信をつけるには、“自己肯定感”を高めること。
自己肯定感が高まるのは、『“0”から“1”になった』とき。
あらゆる“0”を“1”にしてきて今がある。
初めてハイハイしたとき、初めておしゃべりしたとき、
何度も失敗しても、諦めずに挑戦してできるようになった。
その積み重ねが今。だから今の時点で自信を持ってほしい。
そして、ラップ分野の“0”を“1”にすることで、
さらに『自分を受け入れられる』って思えるように。」
最初のラップは“自己紹介ラップ”
今まで“0”だったラップの経験を“1”にする授業。初めは、“自己紹介ラップ”を作ることからスタート。
①名前 ②出身 ③特技・好きなこと ④目標 の4つを入れたリリックを作っていきます。
生徒たちも初めてのラップ作りに苦戦しながら、一所懸命に取り組み、全員が自己紹介ラップを完成させました。
“0”が“1”になったラップ分野。晋平太さんは生徒たちに「今日のリリックは大事に。」と伝えました。
自分の“ストーリー”をラップに
さらに授業では、『“ストーリー”を語る』というテーマで、自分の気持ちをラップにして“ぶっちゃけ”ることにチャレンジ。
“ストーリー”は、①主人公 ②舞台 ③テーマ の3つの要素から組み立てます。
授業では、主人公は自分自身に設定。
そのうえで、自分がより詳しく知ってほしいこと、悩んでいること、持っている夢・目標についてなどをテーマとして各自が考え、ラップを作っていきます。
“自己紹介ラップ”以上に深いテーマにも生徒たちは果敢に挑戦。
・自分の過去 ・ダンスへの想い ・夢を叶えたい気持ち …など
―様々な“ストーリー”をラップにして完成させました。
“0”を“1”にした生徒たちへ
授業を通じて、ラップ分野の“0”を“1”にし、
さらに、ラップを作る過程でたくさん自分と向き合った生徒たち。
彼、彼女たちの自己肯定感は、授業の前と比べて少しでも高まったはずです。
授業の最後、晋平太さんは生徒たちにこんなメッセージを送りました。
「自分の感情を把握しておくってことはすごく大切だし、
それを発言するっていうことはすごく大事。
自分の思っていることを“ことば”にする―
ラップが、少しでもその役に立っていればうれしい。
これから世の中に出たときに、自分のことを知ってもらう。
ちゃんと“ことば”にして―手段はラップじゃなくても―、
『自分はこんなやつだ』って知ってもらう努力をしてください。
そしたらきっと、分かってくれる人は増える。」