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B Corpって何?ちょっと話をきいてみました

ロンドンにあるプライベートバンク「クーツ」がB企業認証を受けたのを機に展開された壁面広告。"Doing Well by Doing Good" のキャッチコピーが目立つ。Hoxbyのロゴも下段真ん中あたりに。
Photo credit: Jason Osborne

先日、日経ビジネスでこちらの記事を見つけました。

日本に6社しかない「B企業」 石井造園の無理しない社会貢献

実は、私が参加しているグローバルなフリーランスのコミュニティ「Hoxby」も2020年にB企業(B Corp)の認証を受けています。その際、初めてB Corpというものの存在を知ったので少し調べたことがあったのですが、当時はあまり日本語の情報を見つけることができませんでした。日経ビジネスによると、B Corpは日本に6社しかないとのこと。道理で情報がほとんどないわけです。

記事を引用すると、B Corp認証とは「日本での知名度は低いが、米アウトドア用品大手パタゴニアなどが取得するなど、株主至上主義から脱却しようとの世界的な流れの中で注目を集めている認証」なのだそう。

朝日新聞のGLOBE+では、「B Corpは、簡単に言うと、「公益」の会社に与えられる認証」となっています。

NewsPicksでは、「B Corpの認証は、製品やサービスレベルの認証ではなく、世界で唯一企業の社会性や環境性のパフォーマンスを測る指標」と解説がありました。

詳しいところは記事をそれぞれお読みいただければと思いますが、こうして国内大手メディアがB Corpについて取り上げるようになったからには、ひょっとしたら日本でもこれからB Corpが注目されるのかも?

そこで、この認証手続きをHoxbyで担当した Qiulae Wong に、HoxbyがB Corp認証を受けるに至ったきっかけや難しかったこと、認証の利点などをあれこれ聞いてみました。


HoxbyがB Corp認証を受けるに至ったきっかけは?

Hoxbyは、「仕事における偏見*を取り除き、より幸福で充実した社会を実現する」ため2015年に設立されました。私たちは、常にビジネスを通じてより良い世界を作ることに注力しているインパクト主導型のコミュニティです。

*Hoxbyに参加する際、あるいは顧客を担当する際に、人種や性別、年齢、性的嗜好、身体的ハンデあるいは働き方(働く時間や場所)等々で差別や制約を受けないことを指します。

しかし、設立から5年が経った頃、私たちはこのインパクトを本当に実現できているのか、それを証明できるようにしたいと思い、B Corpの認証を検討することにしました。この認証を取得することで、ミッションを達成するだけでなく、コミュニティのメンバーと地球を大切にする未来志向の責任ある企業として、自信を持って進んでいけるようになりました。

B Corpの認証は、私たちのもつインパクト(影響力)を測定し、それを顧客、コミュニティのメンバーおよびパートナーに伝えるためのツールと枠組みを与えてくれました。

 

HoxbyはどのようにB Corpの申請に取り組みましたか?
申請のプロセスはスムーズでしたか?何か難しいことはありましたか?

まずは、「B Impact Assessement」を通して自己評価を行いました。これは、サインアップしてアカウントを作成し、いくつかの質問に答えるだけで、とても簡単に始めることができます。

B Impact Assessment を通して、B Corpの認証に必要な最低基準の80点(最高点は200点)と比較して、認証申請前に改善しなければならない点をいくつか特定できました。中には難しい質問もあり、この段階で私たちのビジネスにおいては、B Corpの認証を受けるにはまだまだ不十分な領域があるのを認識しました。

これらを解決した後に申請手続きを行い、英国のB Lab(B Corpの認証を行う非営利団体)にて私たちの回答を検証しました。

認証のプロセスにおいて、B Labはとても親切にサポートをしてくれました。回答を裏付ける資料やデューデリジェンスについて何度もやり取りをしました。

 

B Corpの認証を受けて、Hoxbyにどのような利点がありましたか?

B Corp認証のロゴマークをホームページや会社資料に利用できるのはもちろん誇らしいことですが、B Labのオンラインコミュニティである「B Hive」を通じて、B企業4,000社以上からなるグローバルコミュニティに参加できたことに感激しています。B Hiveに参加することで、私たちと同じような問題に直面している同じ志を持つ企業とつながり、学ぶことができます。素晴らしいコミュニティです。

またB Hiveを通じて、より多くのインパクト主導型の企業をクライアントとして迎えることができました。私たちは、このような企業との取引をもっと増やしたいと考えており、B Corpの認証によって、私たちが他のB Corpにとって正しいパートナーであることを証明できるようになりました。

 

これからB Corpの認証を取得したい企業に何かアドバイスはありますか?

まず第一に、認証のプロセスには、一夜漬けでなく長期的に取り組んでください。B Corpは、インパクトを測るためのフレームワークであり、時間をかけてビジネスを改善するために利用できるものです。

次にビジネス全体において御社のインパクトを総合的に俯瞰し、強みと弱みがどこにあるのかを確認してください。B Corpが指標とする重要な5つの分野は、ガバナンス、環境、従業員、コミュニティ、顧客です。

80点以上の基準をすぐに満たすことができなくても心配はいりません。これを機に、最優先で改善すべき点を洗い出し、1年後、2年後、あるいは5年後に80点を達成できるよう努力しましょう!すべての進歩は良い進歩です!

 

Hoxbyは、日本企業も含め、B Corp認証の取得をサポートすることはできますか?

Hoxbyのコミュニティ*には、研修を受けたB Corpコンサルタントをはじめ、インパクトやサステナビリティを専門とする人材が参加しており、その人数は年々増えています。私たちは、皆さんがB Corpの認証を受けるお手伝いを是非したいと考えています。例えば、認証プロセスを学ぶ入門ワークショップを開催したり、申請書の作成、インパクトの測定やレポートのプロセス確立についてサポートやコンサルテーションが可能です。何かお力になれそうなことがあれば、ぜひお知らせください。

*世界40カ国から、1000名を超える様々な分野のスペシャリストが参加しています。


駆け足でしたが、今回はB Corp認証について、Hoxbyでの経験を簡単にご紹介させていただきました。B Corpって何?認証を取ろうかな?と思っている企業様のお役に立てば幸いです。

ワークショップやコンサルテーション、英語での文書作成やコピーライティング、ネイティブチェックなど、Hoxbyでお役に立てそうなことがあれば、お気軽にhttps://hoxby.com/からお知らせください。日本語のサポートが必要な場合は、私宛にご連絡いただいても大丈夫です。間に入りつつ、担当者におつなぎします。

Hoxbyのインパクトレポートはこちらでご覧いただけます。
Hoxbyについてはこちらでも少しご紹介しています。


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