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悩める若手助産師に伝えたいこと

わたしは大学卒業後、総合周産期センターで
12年間従事してきました。

今となっては恥ずかしいのですが、もともと
ひたむきな情熱を持って助産師になった!
というような優れた人材ではなく、

「イヤイヤ仕方なく」看護の道に進み
「ついでだから」と助産学を専攻し
「3年くらい仕事してとっとと辞めてやるぜ」
くらいのモチベーションで就職をした、
ろくでもない新人助産師でした。

就職してすぐに当時の直属の師長さんに
「そうねえ、うちで一人前になろうと思ったら、
7年くらいかかるかな〜」と言われたことで
「え?7年も?嘘やろ?」とショックを受け、


そこから色んな出会いや別れ、
結婚・出産を経て、気づけば12年も働いていた、
というのが実際のところです。

総合周産期医療センターは、常時、
母体の救命救急への対応、
ハイリスク妊娠に対する医療、
高度な新生児医療等を担っており、
母体と新生児の搬送の受け入れ体制を持つ施設です。

語弊を恐れずに簡単に言ってしまうと、
「ヤバいのが常にバンバンくる」ということです。


お腹の赤ちゃんのあらゆる病気、
不安を抱える妊婦さん、
早産で産まれた手のひらサイズの赤ちゃん・・・


そんな過酷で真剣で一分一秒争う現場で、
覚悟も決めれずにふらふらしている
新人ピヨピヨ助産師・・・

ぶっちゃけ、邪魔でしかないよね・・・


主任と副師長が会議中に、
「もう岩本をどうしていいか分かりません」と
師長さんに泣いて抗議する、という
有様だったそうです。


そんなろくでもない新人だったわたしも
日々の現場で出会う妊婦さんたちや
そのご家族に育てていただき、

見捨てずに関わって認め、許してくれた
先輩方の導きによって、助産師としての
アイデンティティを育て、技術を磨き、
後輩を育成する立場にまでなれたのです。


そんな姿を見る先輩からは、いまだに
「世も末やな(笑)」と言われますよ(笑)


そこからさらに、出産や子育てを経たことで
助産師の役割の重要さや未来への課題を感じて、
個人事業主としての活動を始めたのでした。

だからもしこの記事を読んでいる
仕事に慣れない新人助産師や、
自分の適性に悩む助産師さんがいたら、
わたしは声を大にして言いたい。

「わたしより絶対マシやで」


大丈夫。やったことないだけ。慣れてないだけ。

あなたには、あなたが活躍できる場所や
情熱を燃やせる役割が、必ずあります。


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