夫のトリセツ
夫は去年早期退職しました。年齢は62歳、来年から年金が貰えるが今は無収入です。なので、私が働いて養っています。だから、夫が主夫で私は家事をやらないと決めています。家にいる夫が家事をやるのは当たり前です。私は今まで家事、育児、仕事にと自分の自由な時間もなく、家族の為に無償でやってきました。今はもう育児もないのだから、家事は出来て当たり前です。洗濯、ご飯の支度、片付けなどはやってくれます。掃除は苦手みたいであまりやってくれません。主夫なんだから、完璧にやって欲しい、と言ったりもします。お互いに遠慮なく言い合って、笑って終わります。
夫の事を少し話しますと、夫は大病を2回もしてます。最初は結核に罹り、5ヶ月も入院した。結核は伝染病なので、指定医療機関に入院しなければいけない。なので、県外の病院に隔離された。4人の子供を抱え、寂しさで泣いていると、父親が同居を勧めてくれました。同居して、子供は学校を転校する事になり、生活が変わりました。半年経って夫が退院して自宅に帰って来て、その2年後、学区内の所に土地を買い、家を新築し、引っ越しました。
そして、10年後くも膜下出血で倒れ、手術をした。後遺症はなく、不幸中の幸いであった。夫は鳶(トビ)と言う仕事柄、外仕事である。暑い日も寒い日も外で、炎天下で仕事する。さすがに体力的にも衰えてきて、退職する事となった。
そんな夫ですが、結婚して4人の命を授かり、子供を産み、共に育てて来た長い年月を思うと自分も支えられて来たのだと思い、感謝の気持ちもある。だから、離婚はしない。老後の面倒を看てあげるよと夫に言っている。休みの日は一緒に散歩して、結構仲良くやっている。
熟年離婚する人もいるけど、そう言う夫婦はお互いに我慢が多かったのだろう。子育てが終わるとやり終えた感があるのか、夫婦でいる必要がなくなるのかも知れません。そこから第二の人生を自分の為に歩む人がいます。人生100年時代、まだ50歳であれば人生の折り返し地点でもう一花咲かそうとするのはいい事でもあると思います。我慢しているのであれば、離婚して新しい人生を踏み出せばいいのです。
とにかく、気持ちをぶつけることが出来て、お互いを理解して、だんだんと空気の様な存在になって行くのだと思います。嫌いな部分は確かにあります。それよりも良いところがあり、許せるのであればok、一緒に暮らせるのです。夫のトリセツとはこうすれば思い通りの夫になると言うものではなく、思いやりを持って接すれば必然的にそうなります。
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