4/22「筆ロック栃木予選」でライブペイントしてきました。
Twitterでは告知していたが、先日宇都宮で開催された「筆ロック 栃木予選」に参加してきた。
筆ロックとは、お題が出され、5分間という制限時間の中で即興で描かれるアートバトル。判定は観客が行い、勝敗が決まる。個人戦やチーム戦があり、トーナメント制で競っていく。他にも音楽に合わせて描くコラボや、物販なども。
私は今回は1日ライブペイントと物販で参加してきた。というのも、7月にイベントでライブペイントをすることになったので、その練習として、1日じっくりライブペイントがしたかったのだ。これまで、自宅で机に向かって描いていたので、ライブペイントは未経験。人に描くところを見られるのは緊張する方なので、あんまり表に出たいと思ったことがなかった。
なんで苦手になったのか忘れていたけど、確か子供の頃に、家族に絵を見られると馬鹿にされたり笑われたりして恥ずかしい思いをしたからだった。小学生の図工の宿題は祖母の指導(というかほぼ祖母の作品)によりコンクール受けするものを描かされていたから自分の絵ではなかった。中学生くらいになるとすっかりオタクになっていたのだけど、絵を描くと「でこ様描きして(お人形みたいなのばかり描いて)ないで勉強しろ」と怒られていたので、夜中にこっそり夜更かししてイラストを描いていたっけ。そんなわけで人に自分の絵を見せると笑われる、絵を描くと怒られる、悪いことをしているという思い込みがあって、20代の頃はその変な歪みを取るのに苦労した。
自信のなさは圧倒的な場数で埋め合わせするしかないのだと思う。今でこそ、こうして堂々と人に作品を見せられるようになってきたが、それは震えながら自分の絵を人に見せ、褒められたり貶されたりしながらも、それでも何故か諦められず、進んできたからだと思う。
売れるか売れないかなんて、売ってみないと分からないのだ。だったら、その経験は早ければ早いほうがいい。売れなかったら、理由を考えて次に活かせばいい。ただ、その試行錯誤の繰り返しなのだ。
たくさんの無駄足を踏んだあの日々がなかったら、もっと早かったのかも知れない。でも、あの日々を超えてきたから、きっと今こうして楽しく活動できているのだとも思う。……そんな感傷的な昔の失敗談とかはまた今度描くとして、今回は筆ロックの話をしたい。
ライブペイントは素材もテーマも自由だったので、自分の最も得意とする手法でいくことにした。こういう時、変に画材やテイストを変えない方が安心できる。
いつもだって下書きなど一切していないので、制作方法はまったく変わらない。絵の具をパネルに垂らして、その上からペンでひたすら線画を描いていく。
絵の具を飛ばしながら、斜めに置いているので下に垂れていく。その様子を見ながら、拭き取ったり、吹いて別の方向に曲げたりする。屋外だと絵の具の乾燥が早いのだなという気づき。途中で金箔が風に飛ばされたりもしたけれど、いつも通りに制作出来た。
筆ロックのメインイベント、対戦はというと。お題箱から飛び出してくるお題に対して絵を描いていく。そのお題との相性がいい場合はいいけれど、わけが分からないお題だったら大変だ。「絆創膏」というお題が出ていて「自分だったら何を描くだろうか」と考えてしまった。「宇宙」とかだったら描きやすいのにな。そういう時の機転の利かせ方はおもしろいなと思ったので、勉強になった。
個人戦よりも、実はチーム戦の方が、何がおこるか分からなくて面白かった。同じ紙に、2人の作家がそれぞれ思い思いに描いていく。それがいい効果を生んでいくし、何より参加している作家が1番楽しそうだった。
パフォーマンスで人目を引くのも大事になってくる。音楽に合わせて描いてみたり、描きながら一緒に太鼓を叩いている人もいた。キャンバスを殴るように描いている人もいた。描き終わったら踊っている人もいた。それぞれ、工夫していておもしろかった。
自分はというと、開場早々にミニ原画などもたくさんお迎えいただいた。ありがたい。ふらっと来た方が購入してくれて、こういう出会いが嬉しい。
反省点はというと、一見さんが多いイベントなので、リーズナブルなグッズを増やした方がいいんだろうなと思った。今はポストカードとステッカーくらいしかないけど、7月までにはもう少し種類を選べるように増やしていきたいな。
あと、野外なので風が強くて何度か絵が倒れたり飛んだりしたので、防風対策も改良が必要と感じた。ひっつき虫などでくっつけたり、重しになるものが必要かな。
絵は最終的に、こんな感じで完成。来場者による投票があったんだけど、ライブペイント部門で1位をいただきました。初めて参加のイベントなので嬉しい。ありがとうございます!しかもステキな盾まで!初めて参加したけど、人の温かいイベントだなと思いました。皆様、ありがとうございました!またどこかで参加したいな!
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