【簿記3級ネット試験】私が2週間で簿記3級ネット試験に合格した方法とネット試験ならではの対策について
皆さんこんにちは、むうです。これが初めての記事です。
2021年を迎え、全く新たな事に挑戦してみよう!と思い立ち、新年早々簿記3級のネット試験を予約して、先日無事100点満点中88点で合格する事が出来ました。その間わずか2週間!!
ご存知の通り日商簿記検定では、3級が2020年12月14日から、2級が12月21日からネット試験が開始となりました。まだ開始後日が浅い事もあり、ネット試験についてどのように備えたら良いのか、という情報があまり入手できず、自分自身不安を抱えたままの受験になってしまいました。
そこで今回は、私が2週間で合格するに当たって使用した教材や勉強方法、実際に試験を受けてみた感想を交え、どのように対策するのが効率的に合格を狙えるのかをまとめました。
今後受験を考えている方や、ネット試験orペーパー試験どちらを受験するか悩んでいる方は是非参考にしてみて下さい!
◎そもそも何故2週間で受けようと思ったのか
私は、元々コツコツ時間をかけることが苦手で、例えば『簿記3級合格』と目標を立てたら、そこに到達する為にいかに短時間&最低限の出費で近付けるかをとても重要視しています。そしてそこで浮いた時間やお金でまた別の資格にチャレンジしよう!という事も出来るし、短時間で毎日繰り返し全力で学ぶ事で、ふわふわと間延びした勉強にならず確実に力をつける事が出来ると考えました。
またこれは参考程度に考えて頂きたいのですが、私は勉強開始前に申し込みを済ませました。これは「受かりそうと思ったらその時申し込もう」と先延ばしになるのを防ぐためだったのですが、勉強開始直後は想像以上の内容の量と深さに「なんてアホな事をしたのだろう…」と後悔しました(笑)
◎2週間で間に合うのか
結論から言うと、ギリギリ可能です。ただし、私は社会人で机に向かって勉強できる時間が平日3時間程度しか確保できませんでしたが、もっと時間をかけられる学生さん、専業主婦の方などは頑張れば更に短い期間で合格が可能かもしれませんね!
◎教材選びの注意点
実は簿記の試験は数年毎に範囲の改定が行われており、私が2021年1月に受けた試験は2019年の大幅な範囲改定に即した内容となっておりました。どの様な改定だったのかは資格の学校TACの説明が分かり易いので参考にしてみてください。今年はもう改定はないの?と心配になると思いますが、実は商工会議所より2級・1級に関わる範囲の新しい出題区分表が発表されており、こちらコロナの影響で2021年6月の試験にはまだ反映させません、との事です。とりあえず2021年度3級受験の皆さんは2019年改定の内容のままで大丈夫そうですね。
なぜ教材の前に範囲の話をしたかといいますと、受験する範囲に合った教材を使う事が非常に重要だからです。
私の場合、先述したように私はなるべくお金をかけたくない精神があったが為に、簿記3・2級を取得済みの法学部卒の妹から借りた2019年範囲改定以前の参考書と問題集を使い勉強を始めてしまいました。それは分かった上でなのですが、「改定範囲で減った論点は飛ばして、増えた論点はネット等の情報を使って勉強すれば良いや」くらいに考えていました。
結論から言うと範囲のズレている参考書・問題集を使用する事は非常に大きなリスクを伴います。なぜなら、範囲改定の目的は試験をより現代のビジネスシーンに則したものにする為であり、本番では改定で追加された箇所から多くの問題が出題されます。追加論点の載っていない本で勉強する事は非常に無駄な労力を使う、という事ですね。中古の本を検討中の方は特に注意して下さい。
◎今回使用した教材
《1.妹に借りた改定以前の参考書・問題集》
こちらは先述の通り参考になりません。自分の受ける試験の範囲に沿ったものを購入する事をオススメします。また、短期間での受験を予定する場合問題集は不要だと思います。参考書の各項目の後ろに数問練習問題が付いているタイプの参考書があれば十分です。
《2.仕訳簿記3級(アプリ)》
簿記検定で合格できるかどうかは仕訳ができるかどうかが全てと言っても過言ではありません。またネット試験は試験時間が60分とタイトで、よりスピード感が求められます。このアプリは「用語理解」そして「仕訳への慣れ」に本当に役立ちました。移動中や仕事の休憩時間などスマホ片手に出来るのも便利です。ちなみに無料です。
《3.パブロフ簿記3級lite(アプリ)》
こちら書籍や予想問題でもお馴染み、パブロフシリーズのアプリです。最新の改定範囲の内容もしっかりカバーしており信頼感がありますね。しかもなんと、仕訳の問題がネット試験と同じ、プルダウンし数個の語群の中から選んで回答する方式を採用されています。私はお金をかけたくないためlite(無料版)でしたが、730円の有料版もあり、こちらだと問題数も非常に多かったり、予想問題が特典で付いていたりします。
https://apps.apple.com/jp/app/パブロフ簿記3級lite/id466797761
《4.簿記系YouTuberふくしままさゆきさんの解説動画》
こちらのふくしまさんはAmazonで1位の簿記入門書を執筆された、経歴も中々凄い(気になる方はYouTubeの説明欄をご覧下さい)方で、とにかく説明が非常ーーーーーっに分かりやすいです。簿記3級の範囲は全24動画ありますが、それを一から全部見てる時間は無かったので問題を解いていて躓く所やテキストを読んで理解できない所を1.2倍速で見ました。2週間後に本場、となると焦ってしまい動画なんて見てる場合じゃないという気になります。しかしよく分かってないまま8回解くより、しっかり理解してその後2回解く、方が必ず本場に活きてきます。本番では今まで見た事のない言い回しや状況を問う問題が出ます。そういった問題に対し冷静に対処するためにはやはり時間の無い中でも根本理解が非常に重要になってきます。
《5.各予備校などのネット試験予想問題》
先に言っておきますが、以下に貼り付けた各予備校などのネット試験予想問題は必ず解いて本番を迎えて下さい。必ずです。問題集は買わなくても良いのでこの問題を何周も確実に出来るようにして下さい。現在ネット試験用の問題集等が出回っていない状況で、本番と同じ形式で解ける問題は本当に限られています。更に、ネット試験はいつでも誰でも受けられる…ということは…予備校の先生だって受けられる…(これ以上は空想の話とはいえ割愛します)。とにかく、予備校は試験に関してプロですから、その人達の予想した問題が無料で公開されているのにも関わらず、全く見ずに試験を受けるというのは私からしたら勇者でしかないですね。
◎2週間の勉強スケジュール
以上私が使用した教材1〜5をご紹介しましたが、あくまでアプリはサブ的なものです。テキストや YouTube動画による根本理解+予想問題を軸に勉強スケジュールを立てましょう。
▽▲▽2週間の勉強スケジュール▼△▼
【1〜3日目】
参考書をサラッと一周、よく分からない箇所は YouTubeで確認。さらに隙間時間にアプリで用語の確認+仕訳簿記の問題をどんどんやってそれぞれの勘定科目のホームポジションを頭に叩き込む。
【4〜6日目】
参考書をもう一周しながら途中の練習問題で理解出来ているかを確認。理解できていない箇所は YouTubeで確認。更に隙間時間にパブロフの仕訳問題をレベルの低いものから解いてみる。とにかく仕訳は慣れなので挫けず繰り返す事が大事。パブロフのアプリは今後も隙間時間に続けていく。
【7〜10日目】
ネット試験の予想問題を一周する。この時時間を計りながら行う。制限時間を過ぎてしまっても答えを見ずに解き切る。丸付けをした後、間違えた箇所をテキスト等で調べながらもう一度解く。ふくしまさんの YouTubeの「簿記3級本試験レベル50問」を一周する。
【11〜14日目】
ネット試験の予想問題をもう一周する。各予備校で難易度が違うが、どれも70以上取れる状態にする(特に大問1と3で点数を落とさない)。「簿記3級本試験レベル50問」が全部解ける状態にする。そして、ここまで来たらお気付きだと思いますが、この試験最大の敵は凡ミスです。凡ミスだけで何点失ったか計算してみて下さい。この様な計算ミス、問題文読み間違え、等のミスを減らす為にも前日は不安でも睡眠時間の確保を優先してくださいね。
◎ネット試験ならではの対策について
ネット試験は、
①時間が60分とタイト
②問題文中に書き込みができない
という2点において今までのペーパーの試験には無い対策を取る必要があります。
①に関してはとにかく仕訳にかかる時間を短くする、つまり問題数をこなして仕訳という作業に慣れる事。また精算表や財務諸表の作成時(第3問)は、決算整理事項等を自分で仕訳し表に反映させていくのですが、先に全部の仕訳を書き起こして後から一気に表に入れる方法より、ひとつの仕訳をするたびに表に反映させていくやり方の方が時間がかなり削減される&凡ミスも減ります。
②の対策としては、勉強する際に一切問題文や問題の表に書き込みをせず、手元に白紙だけを用意して解く練習をする事です。また予想問題は印刷せず、PC画面で見ながら解くと本番に近いです。(※但し表を完成させなさい等の問題に関しては白紙に線を書くところからやってたら埒があかないので流石に回答用紙を印刷して使いましょう)
◎現時点でのネット試験受験者の感想
◎ネット試験問題内容
ネット試験では従来のペーパー試験に比べ、大問が5個から3個に、試験時間が2分の1の60分になる等様々な違いがあります。2021年6月の試験からはペーパー試験も同様に60分で形式も同じになるようですね。ちなみにネット試験の場合、問題は個人個人ランダムです。
内容に関しては規約に違反しないようふわっとした事しか言えませんが…
【第1問】(45点満点/目標20分)
仕訳の問題が15問出ます。勘定科目は回答欄をプルダウンし5つ(確か)の語群から1つを選択する方式、金額はキーボードを用い数字を入力します。ちなみに、私は試験開始前に試験管から「数字の入力の際は半角モードにして下さい」と説明があったのですが、テンキーを用いる場合は半角全角の変更は必要ありません。難易度としてはペーパーの過去問の仕訳問題より簡単な印象でした。上記の勉強をしておけば満点も狙えるレベルです。
【第2問】(20点満点/目標15分)
こちらは(1)(2) の2題が出題されます。みんなの感想にもありましたように、第2問は鬼門と言って良いでしょう。従来のペーパー試験でいう第2・4問に当たる範囲みたいですが、過去問で見た事のないような問題で戸惑ったという声も多いです。私の場合(1)は繰越利益剰余金、配当金、利益準備金等の勘定記入の問題でした。かなり難しかったです…。(2)は文章穴埋め問題で、言葉はプルダウンの語群から選ぶ方式でした。第2問はもう運もあるので予想問題を解くくらいにとどめて第1・3で確実に点数を狙う方が良いかもしれませんね。
【第3問】(35点満点/目標25分)
ここでは恐らく財務諸表(損益計算書+貸借対照表)の作成or精算表の作成どちらかが出題されると思われます。私は前者でした。決算整理事項等が10題くらいあり、予想問題ほどひねった問題は無かったかなという印象でしたがどこか1問間違ってしまいました。ちなみに、有難いことにスクロールしなくても画面の中に問題から回答用紙までが収まる形となっていました。
受けた方の感想で「ほとんど埋めたのに0点だった」という方が居て、点数配置が限局している等配点が厳しめなのかと怯えていましたがそこまで心配は無さそう…?です。システム上の問題で0点になった事例があるという事をどこかで目にしたので、自信があるのに0点の場合は試験管にシステム上の問題の可能性がある事を伝えた方が良いかもしれませんね。
◎おわりに
簿記に初めて関わる方は、異言語というか、全く見慣れない世界で取っ掛かりにくいと感じるかと思います(私がそうでした)。ですが簿記を知る事でビジネス上の数字が読めるようになる、と言う事はそれだけ広い視野で仕事ができたり、就職や転職に有利であったり、他の資格のステップアップになったりと良い事ばかりなので、是非、知らなかった事を知れて楽しい!嬉しい!という気持ちで勉強して頂けたらと思います。私も2級や他の資格取得も検討してみます◎
それでは、簿記3級ネット試験を受験される皆さん、頑張ってくださいね!!!聞きたい事があれば質問も大歓迎です♪