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引越しの話なのにほぼトイレの話

私が自立して数年後、実家が引っ越した。
これがまた結構な田舎に。まぁ元々都会に住んでいたわけじゃないけどね。

この超田舎を選んだ決め手は金銭面だったようだけど、何はともあれ初のマイホームに両親はとても嬉しそうだ。
そりゃそうだ。なにしろボットン便所の借家からのグレートアップだ。
私も一人暮らしはじめた時、水洗便所が嬉しくて小踊りしたもん。

ボットン便所が分からない人は分からないままでいい。
"和式のフォームでシュートするんだけど、何故か流さなくてもいい魔法が掛けられているらしい。"
これだけ覚えといてくれ。

私は一応平成生まれなので、当然水洗が主流だ。
これまで出会った同世代に実家がボットン便所だった人に会ったことがない。

学生時代の恋人が私の家に遊びにきた時、あまりに衝撃的だったらしく、ガラケーで写メ撮ってた。
友達に見せたかったらしい。絶対やめて?

トイレあるあるもついていけなかったな。
冬に便座が冷たくて辛いだとか、ウォシュレット無いと生きていけないだとか、全く分からなかった。便座ないし。

あと姉ちゃんの友達がガラケーを落としてしまい、みんなで知恵を持ち寄ってなんとか拾いあげた感動的な話は、あまりに臭いので割愛する。

ていうかボットン以外にも、すきま風入ってくるし、天井裏でネズミと猫がトムジェリよろしく運動会してるし、まぁとにかくボロかった。


今思えば両親達が1番嫌だったかもしれない。
子どもたちがボロ家の子っていじめられるかもしれないし、単純に不便だったし。
結果的には色んな事情で難しかったけども。

そんな事情はつゆ知らず、家ボロボットンをむしろ笑いのネタにしていた明るいアホな子ども達だったので、両親も無理せず全員を自立させてから、満を持してのマイホーム購入にシフト出来たのかもしれない。
そう思うと1%くらいは親孝行できていたのかも。そんなことないか。


夢のマイホームはもちろん夢の水洗便所だ。
便座ヒーターもウォシュレットも付いている。まさに人生の勝ち組。
しかしウォシュレットは怖くてまだ使えないらしい。伸び代。


そうそう、マイホームになって重大な変化点がもう一つ。
階段が出来たことだ。
ボロ平屋から2階建て新築に進化。
これはメガ進化と呼んで差し支えないんじゃないのか!!ポケモン知らんけど

父よ、こんな家を建てられるくらい長い間働いて、、
本当にお疲れ様。頑張ったな。。


「家の中に階段があるなんて生まれて初めてだから、いつか転んでケガしちゃうかもな〜あっはっはっはっは」

浮かれる父


この冗談がまさか1ヶ月後に現実になるとはね。そんで骨折までするとは。
笑っちゃいけないけどめっちゃ笑った。