渋谷で気づく懐かしい匂い

渋谷に来たのはいつぶりだろう。

もちろん外出自粛もあって、家から出ること自体減っていたけれど

去年結婚してからは、ほとんど来ることはなくなっていたと思う。

土曜日、友人に写真を撮ってほしいと頼まれて久々に渋谷へ行った。

つくばから片道１時間半。田舎から東京のど真ん中へ来ると、久々の渋谷に少し戸惑った。前は地図を見なくても大体の場所がわかるくらい、よく渋谷に来ていたのに。久々の渋谷は結構変わったなーと思った。銀座線のホームも変わったし、マークシティの横におしゃれなサンドラックがあるし、宮下公園のところもかなり開発されていた。あーこうやって都市って開発されていくんだと思いながら、懐かしさも同時に感じていた。

友人に頼まれた撮影が終わって、オープンテラスのお店で少し飲んでいたら、だんだん懐かしさが込み上げてきて、昔よく行ってたお店に行くことに。いつも人が少ないそのお店は、まだ営業しているか不安だったけど無事に営業していた。今や中々来ることはなくなったけど、こうしてまだ自分の好きな居場所が残っていることが本当にうれしかった。家族と過ごす何気ない時間も「幸せ」だけど、好きなお店で過ごす時間も「幸せ」だった。

そしてお店を出て、マスクを付けようとしたときに気が付いた。

渋谷のにおいがする。

ずっとマスクを付けていたせいで、臭いに敏感になっているのかもしれない。ふだん田舎に住んでいるから、余計に気になるのかもしれない。

でもたしかに、する。たばこのにおいと埃っぽいにおい、お店のにおい、道行く人の服のにおい。これらが混ざった、何とも言えないにおい。すごく懐かしい感じがした。

渋谷にも懐かしさを感じるにおいがあったなんて。