【読書レビュー】ニッポン戦後サブカルチャー史 深掘り進化論
どうも、皆藤礼です。今回は「ニッポン戦後サブカルチャー史 深掘り進化論」という本を読んだので、レビューしていきたいと思います。
この本は、様々な日本の「サブカルチャー」について、それぞれの歴史を紹介した本です。では、何が紹介されているのか、をみていくことにしましょう。
序章「サブカルチャーについてもう一度考えてみる」宮沢章夫
第1章「ニッポン女子高生史」番組制作班
第2章「SFは何を見るか?」大森望
第3章「深夜テレビの背徳」泉麻人
第4章「ラテンも日本のリズムだ」輪島裕介
第5章「ヘタうまーアートと初期衝動」都築響一
第6章「ストリート・カルチャー ー他者と出会うために」宮沢章夫
ざっとこのような構成になっており、「女子高生」、「SF」、「深夜テレビ」、「ラテン音楽」、「ヘタうま」、「ストリート・カルチャー」についてそれぞれの歴史を解説するという内容になっており、第1章以降それぞれの章のおわりには、それぞれの分野についてさらに知るための作品ガイドもあります。
さて、読んだ感想ですが、それぞれの分野をを体系的に知るための一歩としては非常に参考になるといった感じです。サブカルというのは、私自身の経験上、自分が興味がある分野であっても作品を単発的に消費して終わりになってしまいがちです。(例えば、特定の作品Aが好きでも、Aが先行する何から影響を受けて作成され、Aが後行の作品にどのような影響を与えたのかということについて考えることは少ないでしょう。)しかし、この本はそれぞれの分野について時代ごとの有名な作品やその特徴等について完結に知ることができるので、それぞれの分野の全体像をざっとつかむことができます。
また、好きな分野について体系的に知るため以外にも、全く知らないテーマに踏み入れるための入門書としてもこの本は適しています。
私自身、この本で紹介されているテーマは正直なところ知らないことが多く、その場合、知りたいと思ってもどこから手を出して良いのか分からず結局手を出せないということになりがちですが、この本はそれぞれの文化の源流から解説を始め、現在における展開、さらに深く知るための作品ガイドと段階を踏んでいるので、新しい分野にも手を出しやすくなっています。
皆さんも、この本でそれぞれのサブカルの歴史をざっと把握し、新しい分野に手をだしてみてはいかがでしょうか。
それでは、また。