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<CDを売ろう!>その4

~コンセプトについて~

さてCDを”効率よく”売るためには「コンセプトがしっかりした」CDを作らなければならない。
しっかりしたコンセプトとは何か?

前回その3で書いた「楽曲」の重要性はもちろんだが、その前にあなた、またはあなたのバンドの、ユーザーに伝えやすい「キャラクター」と、他と差別化できる「ウリ」を明確にしなければならない。

曲なのか、声なのか、演奏なのか、スタイルなのか、はたまたルックスなのか。

ただ、この辺のサジェスチョンはネットに幾らでも転がっているし、きっと他はさておき、本人たちが最も考えている部分だろう。
まあそれさえ持ち得なければ、音楽をやろうとか、バンドを作ろうとか、ましてやCDを作ろうとは思わないだろうし。
なので、万が一それらを考えてない方がいたら、そもそも音楽をやるべきではない。

しかしいくつか盲点がある。

*自分が思うほど他人はあなた達を理解していない。それどころか違う側面で判断している。

*自分の「キャラ」や「ウリ」を知っていても、なぜかそれを全面に打ち出そうとしない。

*自分の「キャラ」や「ウリ」を理解していながら、流行っているモノを取り入れようとする。

*自分の「キャラ」や「ウリ」と思っている事に、実は根拠が無い。

*自分があまり好きじゃ無かったり、バカにしているモノほど重要である。

この辺を再度、見極めてあなた自身やバンドのコンセプトを考えて行こう。
こういった事を確認したければ、前回で書いたようにやはり先輩など、自分たちを良く知っている方とお話しするのが一番だ。
ただし質問が曖昧だと相手も答えようがないので気を付けてください。
聞きたいことをよーく吟味してから、相手の時間を頂くように。

さてCDコンセプトに話を戻そう。
このシリーズでお伝えしたい事は<CDを売ろう!>である。
CDを売って音楽活動にプラスにしよう、つまり利益を出そうという事である。
ミュージシャンを目指す方々はどうもお金の話、経済観念に疎い。
まるでお金の話がカッコ悪いと思っているかのようだ。
以前にも書いたがミュージシャンはマネジメント能力を持たねばならない。
CDを作って、売るのならその「費用対効果」を見極めねばならない。

何度も書くが、作りたいから作った、なので利益など出なくても良いと考える方は今すぐこのページを閉じてください。

売れるCDを作るためには費用が掛かる。当たり前である。
しかしその費用の掛け方が本当に正しいのか?

CDを作りたい!から入る前に、このCDをいくらで売って、何枚売る目標だから、費用をこれくらい掛けようという計算を当然するべきである。

それは自宅でAG一本で録って、CDRで焼いてジャケットも手作りだからタダ、ではなく、極端に言えば使用したPC、マイク、楽器等の費用を按分し、収録やデザインに掛かった時間を計算し、さらにCDRの購入費も入れて原価を計算すべきなのだ。

必ず原価は出る。

そうすれば、ライブ会場で自宅で録ったCDRをタダで配るという愚挙は行えないはずだ。

「あ、この無料音源CDはプロモーションなので、とにかく聴いてもらえれば良いんです・・」

あなたがどう思おうとタダで配るものは、タダの価値しかないとお客さんは考える。
一回聴くか、それも忘れてゴミ箱行きだ。

何度も聴いてもらえる価値のあるものだ、とあなたが思うのなら価格を設定すべきだ。タダとか安売りだけは止めよう。

さて前回のその3で書いたような努力を行って、なんとか「良い曲」が5曲出来たとしよう。
1500円の価格設定で、目標は手売りで必ず300枚売るぞ、と決めれば予算は45万である。
となれば、45万で作る内訳を設定し、どこに幾ら掛けるべきか制作費用を配分するのだ。
この配分の話は長くなるので次回以降で。ここでは人それぞれ違うので割愛する。

CDが売れるのはライブ会場のみである。ほぼ。

なので300枚売るためのライブスケジュールを、早めにブッキングする。

レコ発含め出来れば複数本、先に小屋と話して決めるくらいの方が良い。

地方のスケジュールを出せればもっと良い。ツアー費用は別枠で。

レコ発のライブ日程を決めれば、いつまでに作らなければいけないか、録音スケジュールが判明するからだ。
締め切りが無い制作ほどぐだぐだになる。
レコ発延期、などになったらお客さんからも小屋からも信頼を失くす。
信頼の無いミュージシャンやバンドのCDを、あなた買いますか?

そして、収録する5曲の中からミュージックヴィデオを撮るべき1曲を決めよう。昔で言えばシングルカットだ。

予算は含めても良いし、これば別枠でも構わない。プロモーション費用だから制作費には入れなくてもいい。301枚目からの売り上げで充当しよう。
で、youtube含むSNS映像系に載せまくり、レコ発前に視聴回数を稼ぐのだ。

とはいえ、数本のライブで300枚売り切るのは厳しいので、少なくとも半年間位のライブ設定を計画しよう。
決めた期間内に300枚売り切ったら、あなたやあなたのバンドの勝利であり、まずは<CDを売ろう!>の成功である。

世のプロデューサーと呼ばれる人の仕事は、ほぼこう言う事、つまり採算を取る(リクープ)ことである。

え?コンセプトって言うからCDの内容の話かと思ってた?
それはあなたが考えなさい笑。

「CDを売って利益を出す」この話も立派なコンセプトなんです。

やあ<CDを売ろう!>のタイトルに恥じなくなってきたかな?笑

では次回は音源収録の実像に迫ってみたい。

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