漢方占い? みたいな「心」のはなし
「あぁ!朝からテンション下がるから嫌いやねん!!」
テレビを見ながら急いで出勤準備をしている主人が朝の占いを見ながら悪態をついていました。いつも占いに左右されるのが嫌いで、占いが始まる前にチャンネルを変えるのですが、この日はうっかり忘れていたのです。
そして、そういう日に限って、占いが見事に最下位。
「なんで順位つけるねん!」
「散髪行く時間なくて髪の毛伸びて鬱陶しい!」
占い以外のイライラまでまき散らしながらドタドタと歩く主人に向かって、
「気をつけて過ごそうって思えばいいだけやんー!」と声かけてみるもむなしく、
ついでになんだかんだ文句を言いながら嵐のように出かけていきました。
もう、こっちが朝から振り回されて、最下位の気分!!
朝の占いなんて、いいところだけ聞いておけばいいのに、
こんなことでいちいち文句を言うなんて、よっぽど巡りが悪くなってるな…
これはちょっと、食事で整える必要がありそうだな、やっぱり、
「肝」は補っておかないとだめだなぁなんて考えていました。
肝のお話はぜひこちらを参考に⇩⇩
「ただいま・・・」
そこには、一瞬誰?と思うほどにくたびれた老人のようになった主人の姿が。
朝はイライラで近づくと延焼しそうなくらいの熱を身体中から発していた同一人物とは思えないしおれっぷりに、占い最下位の魔力、恐るべし、なんて思いながら、
「ちょっと舌みせてみ!」
とすかさず言ってみました。
イライラパワーも残量0の主人は、そこで反発することもなく
弱弱しく舌を見せてくれました。ここまで従順だとちょっとドキドキ(笑)
「やっぱりな・・・」
舌先が真っ赤。すかさず、付け加えます。
「毎日、外は異常な暑さなうえに、新プロジェクトが重なって、寝不足?
あと、かなり緊張やストレスを抱え込んでるんちゃうか?
体の中が熱中症みたいに熱こもってない?」
「うわっ、怖っ。なんで、わかるんや?占い師か!?」
普段なかなか言い負かせられない主人にちょっと尊敬の目で見られた私は
ちょっと得意げになって
「見たら、分かるんやで。」
これは占いではなく、
漢方では、「舌診」といって、今の体の状態を舌の色や状態から読み解くことができるんです。
舌先が赤い時、漢方では、五臓の「心」の不調と考えます。
この「心」とは、西洋医学と同じく、全身に血液を送る心臓の働きもありますが、
『こころ』として精神や意識のコントロールをする働きがあります。
「心」は夏の影響を受けやすく、ストレスで気の大渋滞から「肝」が詰まり熱を発生し、
炎のように体の上部に熱が上がり出して、舌に不調を知らせてくれます。
そっか、そこまでストレスマックスだったのね・・・と心の中でつぶやく私。
舌先が赤くなるような「心」の不調を取るには、いつものイライラ対策に体のクールダウンが必要!
「とりあえず、庭のゴーヤ、三本ほど切ってきて」
我が家の園芸係(主人)が小さな庭で作ったゴーヤを使って、
定番の肉詰めに決まり。
中に詰めるお肉は豚肉にして、疲労回復を狙います。
ゴーヤは夏の暑さのクールダウンだけじゃなく、
ストレスでこもった熱もデトックスしてくれるんです。
ついでに、先週買った「オレンジミント」をつかったお茶もいれてクールダウン二割増し。
オレンジミントは、ミントの中に柑橘系の香りがあって、熱の原因になる気を巡らせてくれるので、イライラ炎上も消してくれるはず!
あなたも舌先が赤い家族がいたら、「私は何でもお見通しよ」っていう顔で
「寝不足?だいぶ疲れてるね」
って言ってみてください☺
きっと、順位を付けない家庭の漢方占いなら、嫌われず重宝がられるはずです!