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映画「ボブ・マーリー:ONE LOVE」正直レビュー

BOB MARLEY(ボブ・マーリー)を知っていますか?
音楽業界には革命をもたらした人物が何人も存在しますが、その中の一人です。
「レゲエの神様」と呼ばれていますね。(ぜひ調べてみてください!)
そんなBOB MARLEYの映画が上映すると少し前に知って、今日観に行ってきましたので、映画を観た感想を正直に書いていきたいと思います。

僕的に評価をつけるとしたら★5ですね!
序盤でウルウルして終盤では泣いてました(笑)
しかし、客観的に「映画」という観点でいくと、情けをかけても★3という感じです。
★1をつける方も多くいると思います。

ミュージシャンの映画で有名なのは数年前上映された「ボヘミアン・ラプソディ」ですよね。
あの映画はストーリーがまとまっていて、Queen(クイーン)を知らない方が観ても楽しめると思える作品でした。
しかし、ONE LOVEはそうは感じませんでした。

まず、ボブ・マーリーに関しての説明を省いているので、感情移入がしづらいと感じました。
他の登場人物の説明もほとんどありません。
感情移入ができないせいで、挫折のシーンを観ても他人事のように感じると思いますし、「いや、こうすればいいのになんでしないの?」という疑問にも繋がります。
ある信念を貫いてあの結果になっているのですが、それも描かれてません。
当時のジャマイカの状況についてもあまり詳しく説明されておらず(詳しくするとR15くらいになったからかな?)悲惨さ、過酷さも分かりづらいです。
そのせいでボブ・マーリーが成し遂げようとしていることの偉大さが伝わらない。

そして、脚本が微妙です。
客観的に言うと、後半よりも前半の方が面白く、中盤あたりから「?」と感じるシーンが増えてきます。
そしてラストシーン。
僕はボブ・マーリーのことを知っているのでラストに何が起きるかは分かります。
しかし、ボブ・マーリーを知らない方がラストシーンを観ると「え?これで終わり?あっさりしすぎじゃない?」となるはずです。
前半に情報を詰め込みすぎて、尺が足りなくなり、無理やり終わらせたみたいに感じると思います。

というのが「映画」としての評価です。

この映画を観る前に、ボブ・マーリーについて調べることをおすすめします。
そうしないとボブ・マーリーの願い、想いを理解できないからです。
どのような幼少期を過ごして、どのように有名になり、どのような挫折があり、どんな葛藤があったのか?成し遂げようとしていることはなんなのか?
そして何を成し遂げ「伝説」となったのか?
それを知った上で映画を観ると最高の映画です。

僕はボブ・マーリーがきっかけで音楽の世界に入ったと言っても過言ではありません。
あっくんという友達がボブ・マーリーが大好きで、僕に毎日のように語ってくれました。
最初は「?」という感じだったのですが、曲を聴かせてもらったときに「あ、この曲知ってる!」となったんですね。(母や叔母が幼少期に聴かせてくれていた)
そうしたらあっくんは大喜びで僕に「ギターかベースを弾いて!」と勧めてきて、「興味がないけどあっくんとは仲良いからとりあえずやっとくか」くらいの軽い気持ちでベースを始めたのです。
だから1番最初に弾いたのは、あっくんが持っていたボブ・マーリーのバンドスコアに載っていた「Exodus(エクソダス)」。
僕の音楽人生は、ボブ・マーリーから始まっています。

ボブ・マーリー大好きなあっくんは、僕にたくさんのことを教えてくれました。
バンドメンバーの名前、ボブ・マーリーの偉大さ、どのライブでどの曲を演奏していたか、なぜこの歌詞を書いているのか、歌詞の背景には何があったのか、などの知識です。
CDもたくさん貰いました。
当時はよく分かりませんでしたが、音楽について理解し始めた頃から、ボブ・マーリーの偉大さに気づき、大好きになりました。

その知識があるおかげで、映画で端折られている部分も、感情を描かれていない部分も、情報が足りない部分も、全て自分の脳内で修正や補足をし、落とし込むことができたのです。
なので、普通なら「?」となるシーンでも、僕はめっちゃ感動してました(笑)
人生で初めて弾いた曲「Exodus」が流れたシーンでは鳥肌が立ちっぱなしでしたね!めっちゃ興奮しました!
感じるものがたくさんあったし、感動と勇気をもらいました。
ボブ・マーリーは最高ですね。

というように、正直レビューをすると、良くも悪くも「ボブ・マーリーを知っている人向けの映画」でした。

僕としては、ボブ・マーリーの素晴らしさを多くの人に伝えて広められるように、もっと分かりやすくしてほしかったと感じています。
この映画を観ても、ボブ・マーリーの素晴らしさは10%も伝わらない気がするのです。
しかし「この分かりづらい脚本はわざとやっているんじゃないか?」とも考えています。
「映画の中で知りたいことはジャーが導いてくれる。」
そんな意図で作られたのではないか?
そう感じさせてくれる映画でした。

ぜひ、しっかり調べて、曲を聴いてから観てみてください!
そうすれば楽しめる映画ですよ!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!










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