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デヴェロペキック炸裂!

先日、ついに偶然みつけてしまったんです。

タイムラインにたまたま流れてきた日本バレエ界の老舗?Mバレエ団のプリンシパルによるレッスンPR動画で。

鏡に映る自分の姿を確認しながらエアリーなトウキックかましつつ、プリンシパルはなにやら説明をしてました。
音楽で説明は聞き取れませんでした。

ん?なんだこのパは。

トウキックか?

ん?

あ?

あ!
デヴェロペか!!!

わかるのに本当に1分くらいかかりました。汗

このキックは、フランス人のバレエマスターがみたらイラッとなるやつですよね。

「キックじゃないよー!」

場合によってはキレてしまう危険なやつです。

「僕はジャズダンス教えにきたんじゃないんだよ、レディたち」

デヴェロペって名前ですから、その意味どおりにちゃんとデヴェロペをしてよ、と。

クッペ→パッセしながら脚を伸ばすからこそ、デヴェロペのデヴェロペ感は醸し出されるのであるからして、それをすっ飛ばしていきなりエアリーに脚を出したら、それはトウキックにしかならなくなります。

は?なに言ってんの?って思う人もおられると思います。

デヴェロペの語源なんですが、〜を発展させる、〔畳んだもの,巻いたもの〕を広げる,伸ばすなどの意味をもつdévelopperという他動詞の受動態がdéveloppéです。

脚をdévelopperさせたことでみえてくる像?が、バレエのデヴェロペということが、その名前の意味しているところになります。

ちなみに、ついでだからパッセも。
〜を運ぶ、通過させる、移動させるという意味をもつ他動詞passerの受動態がpasséです。
片方の足を軸足に沿って通過させるその動きの美しさに焦点が当たっているのです。
なぜだかわかりませんが、日本でよく混同されているルティレとは、そもそもまったくの別の動きです。

Mバレエ団のプリンシパルのデモンストレーションは、たいへんにエアリーで、développerをほとんどさせてないものの、脚を前に伸ばしたままにしておく時間のほうはdévelopperさせるためにかける時間より明らかに長いんです。
厳密にdéveloppéしている人に混ざると、トウキックは目は惹くでしょうね。

でも、それはバレエじゃない、キックやらジャズダンスにみえてしまってるよ、ということが、フランス人バレエマスターの指摘だと解します。

ちなみに、キックに慣れてしまった大人リーナがポワントシューズを履くと、足の軌道が安定せず乱れることで優雅さでなく激しさ?が増すんですよね。

あれ?そのヴァリエーション、そんなに足があっちこっち飛び出してましたっけ?なんか違くない?って感じになるんだけど、もうそこでの修正が効かなかったりするようです。

バレエシューズでゆっくりとしたテンポで踊っている時からずっと、développéをやってきたのか、はたまたエアリートウキックをしてきたのか、développéはその蓄積?結果?となります。

Mバレエ団プリンシパルは、いったいどうして鏡をみつめながらナルシスト感満載のエアリーキックを受講生に強く推奨してるのでしょうか!?

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