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バレエとballetは、完全に別モノです。

フランスで生まれた舞台芸術 balletと、日本で大人気の習い事 バレエは、いったいどこがどうちがうの?
みなさんは、考えたことがありますか?
それとも、同じものだと思ってますか?


先日、パリ五輪の現地リポーターを務めている元体操世界王者 内村航平さんが柔道団体戦を現地観戦したあと、このような発言をされました。

「日本で生まれた武道である柔道と、フランスで大人気のスポーツJUDO」

これを聞いたとき、おお、はっきりと言ってくれました、テレビの生放送で!さすがレジェンド、体操のキング!と思いました。

阿部一二三選手の対戦相手が攻めないのに3個目の指導が与えられないという審判による不可解な対応や、ほとんど茶番のようなルーレットで、夜中に爆発しかけていたもやもやが、すこしすっきりしました。

男子柔道60kg級で五輪三連覇を達成された柔道家 野村忠宏さんが一つめの金メダルを獲った96年アトランタ五輪ではじめて柔道を観ていた私でも、日本の柔道家が体現している柔道と海外選手によるそれは、なんだかちがうなと、感じられました。

あれから28年経過しました。
もう完全にちがう競技になってました。
腰ひいて、組み手を避け続ける。偽装攻撃と指導ばかり。技がでない。
柔道じゃなくて、ジャケットレスリング🤼‍♀️でした。悲しいです。

と同時に、ふと気づいたんです。

フランスのプロの世界のバレエマスターからしてみたら、日本のバレエはきっとこういうものなんだろうなって。。。

都内にあるスタジオで、欧州、なかでもとりわけフランスから招聘された元バレエダンサー現芸術監督、現バレエマスターによるレッスンを受けています。
そのとき、あまり観ないようにはしているのですが、日本人バレエダンサーがこっぴどく指導を受けてる現場に遭遇することはわりとあります。海外バレエ団に所属していたダンサーやローザンヌで受賞したダンサーも、です。日本国内バレエ団の現役ダンサーやそれら出身の現大人バレエ講師などは、注目すらされてないかも?ほとんどスルーされてます。

言われてることは、けっこう基本的なことでした。プリエが全然だめ、すり足ができてない、上半身固めすぎ、など。
そして、一番キツイなって私が感じるのが、「ダンスじゃない」「ダンスしてください」っていう指摘です。
はい、全否定です。

ほとんどの日本人バレエダンサーは、8ビートも16ビートもワルツもどんな曲でも四分音符に均します。音楽を聴いていません。テンポくらいですね、反映されるのは。ほとんど機械仕掛けみたいに動くんです。
踊りにはみえないらしいのです、残念ながら。退屈で、感動しないらしいです。

音楽性や表現力を養うよりも幼い頃からコンクール入賞のために演目を丸暗記させるからなんでしょうか?
みんなで揃って踊ることに固執するからでしょうか?
日本人のバレエ講師って、音楽が聴こえないくらい、なにかを言い続けてる人がいますよね。
エクササイズを説明するときに、変な節やメロディを付けたりしがちですよね。

手段と目的が明らかに合っていないんで、このクラスはいったい何処へ向かってるのか?と困惑してしまうこともあります。

音楽と完全に切り離れてます。
音楽に近いフランス語の話者なら決して切り離すことができないであろう一体の要素を、切り離してしまってるんです。

楽器の演奏家もかなり肉体労働で、身体の鍛錬が求められるのですが、ダンサーが筋肉を鍛えることを避けてガリガリに痩せた身体にレオタードを身につけて手足の柔軟性を駆使して鏡の前でポージングを繰り返す姿。。。

武道の精神が完全に置き去りにされて、なにを差し置いても勝つことだけを目的にしてるスポーツJUDOと、どことなく似てるんですよね。

バレエクラスで、「ダンスして」と思わず口にしてしまうフランス人バレエマスターの気持ち?立場?をなぜか考えさせられました。

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