【献血】太田啓子氏の声に同意したい女オタクの意見【セクハラ】
オタク界隈に身を置く三十路女性として今回の件について思うことがある。
大田哲子氏(以下太田氏と記載)の以下のツイートが発端のようだ。
日本赤十字社 が「宇崎ちゃんは遊びたい」×献血コラボキャンペーンということでこういうポスターを貼ってるようですが、本当に無神経だと思います。なんであえてこういうイラストなのか、もう麻痺してるんでしょうけど公共空間で環境型セクハラしてるようなものですよhttps://t.co/KV5g0W8JpK https://t.co/43EpSlzHOp
— 弁護士 太田啓子 (@katepanda2) October 14, 2019
上記の意見はあくまで大田氏の個人的な意見と思う。
そしてこの件については、オタクとして私も考えなくてはいけない。
【献血ポスター 宇崎ちゃん】などで検索したところ賛否両論ではあるが、圧倒的に批難が多いように見受けられる。
ただ、私から見るとこのツイートは太田氏の意見であり、オタクでない一般人からすると切実な声に見えた。
上記のツイートだけで見ると大田氏が訴えたいのは以下の点である。
・公共空間での環境型セクハラのイラストが無神経である
太田氏が指摘する「環境型セクハラ」とはなにか。
その定義を調べてみたところ以下のような回答を見つけた。
「職場におけるセクシュアルハラスメント(セクハラ)」には、
「環境型」と「対価型」があると言われています。
「環境型セクハラ」とは、
労働者の意に反する性的な言動により、労働者の就業環境が不快なものと
なったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなど、その労働者が
就業する上で看過できない程度の支障が生じることです。
<典型的な例>
●事務所内において上司が労働者の腰、胸などに度々触ったため、
その労働者が苦痛に感じてその就業意欲が低下していること。
●同僚が取引先において労働者に係る性的な内容の情報を
意図的かつ継続的に流布したため、その労働者が苦痛に感じて
仕事が手につかないこと。
●事務所内にヌードポスターを掲示しているため、
その労働者が苦痛に感じて業務に専念できないこと。
といったセクハラが「環境型セクハラ」です。
《引用》
en 人事のミカタ
https://partners.en-japan.com/qanda/desc_780
引用元が人事の法的な質問に関する回答であったため、就業関連に基づいた回答ではあったが大田氏の言う今回の「環境型セクハラ」とは『悪影響を与えて看過できない程度の支障が生じるセクハラ』を訴えていると私は判断した。
この「環境型セクハラ」は労働関係においてのみ発生するので、今回の絵は「環境型セクハラ」に当たらないと反論する弁護士の声も見たが、このあたりはどちらが正しいのか弁護士ではない私には判断が難しい。
ただ、太田氏のポスターの問題提示は「法的に問題があるか」ではないのは確かである。
太田氏が伝えたいのは「不必要に女性の性をアピール」し「コンテンツと消費される現状」を「女性軽視として不快である」という部分であるのが上記のツイートや環境型セクハラの定義を照らし合わせれば読み取れる。
私はこういう胸の大きな女の子の二次元イラストは好きであるが、一般的な場に貼り出すのに相応しいかと聞かれると不適切であると考えるので太田氏の意見に同意したい。
宇崎ちゃんの胸を極端に強調し、なおかつ作中でそれが魅力のひとつとして描かれている以上「男性に都合よく歪曲され、男性の性欲解消の道具にさせられている女性像」になっているのは否定できない。
別に性的コンテンツを批難するわけではなく、コミックマーケットなど然るべき場で献血の特典として配る分には個人的には問題はないと考えている。
宇崎ちゃんの胸が大きいを作品でアピールし魅力として描かれている以上、あの胸は女性の性を性欲処理のコンテンツとして使っているのと同義ではないだろうか。
それを見て不快になる女性の気持ちも理解できる。
太田氏への反論意見として「この絵だけならそのような意図はない」というのはいささか苦しいと思うのだ。
献血という女性も利用する場所で男性を献血に呼びたいゆえに、利用者に含まれる女性の性を商品とするようなイラストを使う必要性はないと思う。
仮に配布するにしてもアニメイベントや同人イベントなど然るべき場所で配るものであり、女性への配慮が足りないと今回ばかりは私も思うのです。