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出産怖い!のわたしが産んでみて〜無痛分娩レポ

こんにちは。
現在6ヶ月の娘を育てている新米ママのぷにまるです。

約半年前、わたしは無痛分娩にて娘を出産しました。

具体的にはAM1:00の陣痛から始まり、微弱陣痛を経て9:00から緊急無痛分娩に切り替え、PM4:00に出産しています。


その結果、出産自体はめっちゃくちゃ楽でした。
産む「まで」は!(後述します笑)
覚悟していた壮絶な痛みは全くありませんでした。



無痛分娩、これはいまのところわたしの人生のベスト選択第2位くらいです。(1位は夫と結婚したことです。これについては次回「第一子から夫が6ヶ月間育休をとってみて(仮)」にて触れようと思います)



遡って半年前、わたしは出産がとてもとても恐怖でした。

いや、経験した今でも恐怖です…。



出産において「怖い」と感じることは以下の2種類だと思います。
⒈ 陣痛
2. 股が裂けること
(切開・縫合)


陣痛は一説には指の切断に匹敵するレベルの痛みだとか、それが初産では平均12時間続くとか、長いと数日かかることもあるとか、もう何事?!?って感じですよね。

股についても、避けてお尻の穴まで続いちゃって後遺症が残る人とか、そうならない人でもハサミで切って縫うとか、そんなデリケートなところ切るとか、ほんともう……経験者となった今でも、想像したら鳥肌が立ちます。


無痛分娩を選択すると、上記の2つの痛みは文字通り1ミリも感じないで済ませることができます。(逆に痛みがないため、ジョキジョキと股を切ってザクザクと縫われる感覚は鮮明に感じてまして、それはそれで戦慄だったというのはこの後記します…)


今回は無痛分娩を検討している妊婦さんに向けて、わたしの出産レポートを、汚いところも生々しいところもなるべく詳細&赤裸々に、お届けしようと思います。

無痛分娩と言っていますが、わたしは陣痛からの緊急無痛分娩だったので、途中までは普通分娩の一例として読んでいただくこともできると思います。

無痛分娩とは?といったところや、無痛分娩のリスクなどは記載しませんので、そういった基本的な検討事項はご自身で調べたうえで、わたしの経験を一つ参考にしていただければと思います。

ちなみにレポートは、分娩台の上で出産のその時を待ちながら記したものが元になっています。本当に痛みを感じないので分娩台の上でぽちぽちスマホいじっているくらいしかやることがなくて笑、それを加筆・修正したものを記します。


まずスペック アラサー妊婦✖️地方クリニック✖️緊急無痛分娩


出産はひとそれぞれ。

だから人の話を読んだって自分もそれ通りになるわけないんだけど、それでも不安で不安で、人の体験をトレースして、イメトレしたいですよね?

ですのでより具体的にイメージできるように、まず私の出産時のスペックと出産した病院を軽く紹介します。


28歳/ 153cm/ 出産時 59㎏(12キロ増)
予定日直前になって血圧が上がり気味になり血圧手帳をもらいましたが(基準値内)、なんの問題もなく、至って健康な妊婦でした。


分娩した病院は、地方にある地域を担う感じのクリニック。先生は2代目である院長と勤務医の先生が1人。入院できる個室数は10部屋くらいの病院です。

ちなみに無痛にしてくれたのは院長で、産科のお医者さんです。麻酔科医ではありません。ここ事前に無痛分娩について調べた時に引っかかって、当日まで不安が残る点でした。(調べてみると色々と出てくると思います。わたしは「【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル」にあった動画をすごく参考にさせていただきました)


もともと無痛分娩を希望はしていたのですが、そのクリニックでは無痛分娩の取り扱いは安全確保のため1日1人と決められていました(助産師さんを1人付きっきりにするため)。そのため基本的に緊急無痛分娩には対応しておらず、私も元々は計画無痛分娩の予定でした。

検診で赤ちゃんの様子を見ながら計画日程を決めるということで、予定日になっても全く予兆のない私は、初産ということもあり40w6dで計画を組み、それまでに陣痛が来た場合は基本的に普通分娩で産むという段取りになっていました。

そして実際には40w3dで陣痛が来て分娩がスタートするのですが、タイミングと先生たちのご好意により、緊急無痛分娩という形で対応していただいたことになります。


レポート〜陣痛からの緊急無痛分娩


ハイライトは

  1. これが噂のいきみ欲?!前日から始まった💩欲の正体とは

  2. 自分が楽するために娘を苦しめてる?無痛分娩の罪悪感でメンブレ

  3. 最後は安産 いきんだのは3回だけ

  4. もう一つの恐怖ポイント 会陰切開

の4点です。本当にそのままのリアルを記しますが、最初っから汚いです。心して読んでください。


第一章「これが噂のいきみ欲?!前日から始まった💩欲の正体とは」


40w2d(出産前日)
一日中💩したい感覚がある。
妊娠中の便秘が嘘のようにここ数日は快便なのに、なんだかずーっとトイレ行きたいなあという感覚がある。
お股の内側の上の方も痛くて、未経験ながら、「赤ちゃんが下がってきている」という実感ある。
(しかし感覚は強いもののこの手の痛みは1週間ほど前にも感じていたため、予兆だという風には思いませんでした)


22:00

3回ほど明確なお腹の痛みが来る。
そこそこ痛かったので陣痛タイマーを使うものの、7〜15分ほどの間隔でバラバラ。かつ3回でおさまったので前駆陣痛と推定し、いつも通りお風呂に入って眠りにつく。

後から思うとここで爪を切っておけばよかった…!半端に伸びたまま出産・入院になったのですが、生まれたての新生児を扱うのにヒヤヒヤしました。正産期に入ったら、爪は短くしておいたほうがいい!


40w3d(出産日)
01:00(出産まで15時間)
お腹が痛くて目が覚める。陣痛タイマーを使うと10分感覚になっている。1時間続いたら病院に電話しようと思い、布団の中で過ごす。痛みは「痛いなあ」と思う生理痛くらいで軽いが、明確に緩急の波がある。

2:00
1時間続いたので母を起こし、病院に電話。(里帰り出産)
「心配なら来てもいいが、初産のためここからまだかかるだろう。朝まで待ってから来ても大丈夫だと思う」と言われる。真冬でお布団から出たくなかったため、「診察時間になったら行きます」と告げる。
(あんなに怖かった普通分娩で産む流れになったのに、不思議と気持ちは落ち着いていました。「ああ、ついにきたな、やるしかない」みたいな。わたしは低身長で胎動も大きく妊娠が辛かったため、また、新生児の大変さをあまり勉強していなかったので、産んでしまえば何とかなると思っていたのだと、今はそう思います笑)

朝イチで病院に行く感じかなと思いつつ、のそのそと起き出して入院バッグの確認をしていると、突然陣痛が4〜7分間隔になってくる。痛みもかなり重めの痛みで、波が来ている間は動きを停止して椅子の背に掴まるくらいに。

さらに、寝る頃から落ち着いていた💩をしたい欲が再来。
再び病院に電話すると、「間隔が狭まってきているなら来院するように」と言われる。


3:20

このまま普通分娩となるとエネルギーが必要だ!ということで車の中で母の握ったおにぎり食べつつ、病院に到着。LDR室に通され、入院説明を受けながら、NSTと内診をしてもらう。

予定日の検診では全くなんの予兆もなかったのに、突然子宮口3.5センチ開大ということで、「初産にしては進み方が早い。この進み方が続けば4割の確率で午前中に生まれる」と言われる。家を出るときに普通分娩で産む覚悟は決めてきたし、後数時間なら頑張れるかも!と改めて気合いが入る。

この頃から痛みが下腹部の生理痛というかんじから、腰回り全体に響く痛みに広がってきた感じになってきました。


4:30

一旦病室へ戻り、様子見に。
病室で過ごし始めると陣痛が遠のいた感じがしてくる。「始まってしまったならさっさと産みたい!」とたま○よで予習した、腰回しやスクワットをする。しかしよく考えるとまだ夫が到着していない。この進みで進んだら間に合わないのでは?と思い、一旦横になって休むことにする。横になってると陣痛は遠のいてリラックスできるが、やっぱり立つと重い痛みが来る。痛みの長さや痛さはNST室のときと変わらない。一緒にいた母から「ここからだから、眠れるなら眠ったほうがいいと思う」と言われる。確かに今晩は陣痛が来たので、2時間ほどしか眠っていない。少し眠ろうと試みる。


6:20

母が見守る中、1時間ほど眠れてしまった。眠れてしまったということは、1時間は陣痛は来ていないということになる。

起きてからも、陣痛感覚は30分で1回に。(間隔15分)
あれれ…?と思っていると助産師さんが様子を見にきて、LDR室に移動して内申しようと言われる。歩いてみると、来院時は痛くて踏ん張っていたのに、普通にスタスタ歩けるような状態になっている。痛みはほぼなくなり、💩したい欲のみしっかり残る。ここで夫が到着し、母と入れ替わる。(立ち合いは1名のみでした)


6:30(出産まであと9時間半)

NSTをするものの、1度しか陣痛こない。本陣痛ではなく、前駆陣痛だった可能性が浮上してくる。

先生の診察で前駆陣痛だと判断されれば、最悪一度家に帰される可能性もあるとのこと…。しかし3時間かかる距離から夫を呼んでいることもあり、助産師さんがナイスアシストを提案。「促進剤使って今日中に産めないか押してみるね。ついでに無痛も、今日はもともと予約入ってないから、やってもらえないか言ってみるよ👍」この助産師さん、最&高…


7:30から8時にかけて

3回ほど明確な陣痛が来るものの、感覚は不規則。
そして代わりに💩したい欲が最骨頂に…だけどたま○よで読んだ、助産師さんの指示があるまではいきんではいけない!ということで汗かきながら我慢する。

8:00(出産まで8時間)
入院室に朝ごはんが届くものの、無痛分娩にできる可能性があるため、摂取禁止。(無痛分娩の場合飲食禁止。分娩中も喉が渇いたら氷を口に入れてくれました)
代わりに夫が全て綺麗に完食させていただきました。

8:20
先生がやってきて診察。
痛みは大してないものの、子宮口は縮まっておらず、4.5センチ開大

しかし赤ちゃんの頭は未だ上の方にあるとのこと。「何でだろうなあ…あっ!」ここで衝撃、内診をしている先生から「💩が入り口に溜まっている。💩のせいで赤ちゃんが降りてこられていない」と言われる。

?!?!

なんでも私がずっと「陣痛のいきみ欲だ!まだいきんじゃだめだ!」と思い込み勝手に我慢していた「💩したい欲」は、本物の💩だったのです!

後から聞くと赤ちゃんの頭が降りてくることによって💩が押し出されることはよくあるとのこと。それがなくて通りが悪い時は浣腸をすることもあるんだそうな…。

しかし私はずっとたま○よにて予習した「陣痛のいきみ感は下痢の感覚に似ているという人も。助産師さんの指示があるまで生きんではダメ!」という情報を勘違いして受け止め、する必要のない、いやしてはいけない我慢していたのです!


いやこれ難しいですよね〜初めての感覚だし、前日に何だか頭っぽいしっかりしたものが降りてきているような感覚もあったし。だから本当にこれは赤ちゃんの頭かもしれないという恐怖があって、それに予習したたま○よの情報も重なって、長々といらんことをしました…この我慢がなければ数時間は早く産めたかもしれないなあ笑


そして無痛分娩についても助産師さんのナイスアシストにより、先生OKの方向へ。「💩が出たら頭が下がって来るはず。しっかり頭が下がったら促進剤を入れながら無痛分娩にしよう」ということになる。(もともと計画無痛分娩を依頼していたため、家族の同意書やら緊急連絡先の書類やらを先に提出していたのも大きいですね)

8:30
元気に💩する(赤ちゃんのプッシュかな?たくさん出ました…)


8:40
LDR室に戻って内診後、硬膜外カテーテル挿入、無痛分娩の処置開始
背中にそれなりに太い注射をして針を刺すこと、痛いだとろうなと思ってたけど、思っていたより全然痛くなかったです。ただやはり慣れないところに刺されるため、イメトレは必須ですね。

陣痛がきてからの緊急無痛分娩に対応していない理由はここにもあるそうです。陣痛がきていると、痛みに耐えるため、動いてしまったり呼吸がうまくいかなったりするから、正確な位置に針を刺すことが難しくなるんだそう。無痛分娩のリスクの大きなところはこの正確な位置に刺せるかというところだと(素人ですが)思うので、それができないかもとなると危険ですよね。この点わたしは微弱陣痛になっており、この頃は陣痛もほぼなかったので、上手に丸くなってたえることができました。娘よ、一旦静かにしてくれて本当にありがとう…!

9:30
カテーテルなどの処置完了。
陣痛が再開したら麻酔を開始するから入れたいタイミングで教えて、と言われ、まず促進剤と抗生物質をスタートされる。

9:50
促進剤のせいか急に痛みが強くなり、ベッドの柵を掴んで震えながら耐えるレベルに。間隔は5.6分程。
麻酔は効くまでに20分かかると言われていたので、まだ耐えられる痛みではあったが、ナースコールをして麻酔を開始してもらう。

10:10
3回ほど強い痛みに耐えると、徐々に麻酔が効いてくる。さっきまでの痛みが嘘のよう!何も感じない!
本当にスッと痛みが消えて楽になりました。夫と談笑しあえるように。(というか痛くないのでやることがない)

11:40
予定通り1人助産師産がついて下さって、定期的に体調や色々な数値を確認してくださいました。
この時点で子宮口8センチ。麻酔がなければ唸ったり叫んだり、身を捩りながらどうにか痛みに耐え、いきみ逃がしをしているところでしょうか…。全く痛くないので、笑顔で夫をお昼ご飯に送り出し、1人でLDR室の天井の星空を眺めていました。(天井がちょっとしたプラネタリウムみたいになっている病院でした)

また、このくらいから足を中心に肌の痒みが出始めました。これは麻酔の副作用だそうで、助産師さんに伝えると、痒み止めの点滴を追加してくださり、かゆみは徐々になくなりました。


12:30(出産まであと3時間半)

破水

娘がいつものようにお腹を蹴った衝撃(分娩中も動くんですね…)で何か弾けた感覚、同時にドゥルンってお腹の中が一回転した感覚がある。
そのままお水がドバッと一気に出て、その後もしばらくちょろちょろ出てくる。

これ、すごくびっくりしました。痛みがないからか、すごく冷静にバチン、ドゥルン、ドバッが感じられて…経験したことないお腹の中の大運動会にプチパニック。

「もう破水する頃だから良い流れ。抗生剤を点滴してるのでこのままでOK」とのこと。

この時点で子宮口8〜陣痛時は9センチ開大。この頃から、見せないようにしてくれていましたが、内診した手袋が真っ赤になっているのが見えました。(医療ドラマみたいだ…と思いながら、一方でこれは自分の血なのだとハッとしてびびっていました)

お昼ご飯の後個室でお昼寝していた夫をLDR室に呼ぶ。(普通分娩だったらはっ倒すと思いますが、痛くないのでお昼寝されても何とも思いませんでした。夫も同じく、連絡を受けた夜中から眠れていないはず…)


13:00

この頃から異常なほど足が痺れ始めるが、「それは同じ姿勢でずっといるから。横向きになってもいいよ」と言われる。いや、背中に管が刺さっているのに怖くて寝返り打てないっす…と思って仰向けのまま我慢していました。この時点で仰向けのまま、4時間近くが経過。痒みも薬で治っていたので、辛いのはこの足の痺れのみでした。

夫を呼ぶように指示があったわけだし、そろそろかな?とドキドキしつつ、やることはないのでやってきた夫と共に今週の呪術廻戦を予想(この日、月曜日でした。ジャンプの更新日。確かちょうど五条先生VS宿儺あたりで…早く終えて読みたいねーなんて抜かしてたわたし、麻酔切れたらそれどころじゃないんだぞって言いたい)

この頃から助産師さんいなくなりがちに。あれ?そろそろなんじゃないの?と思っていましたが、後から思うと色々分娩の段取りをしてくださっていたようです。


第二章「自分が楽するために娘を苦しめてる?無痛分娩の罪悪感でメンブレ」


13:30

子宮口9センチ。内診の手袋血まみれ。(ひええぇぇ)

ここで第二の事件「無痛分娩の罪悪感でメンブレ」がありました。

強い陣痛の後、赤ちゃんの心拍が一気に落ち始める。通常の反応(迷走神経反射というものらしいです)だから大丈夫と言われるものの、心音が早くなった後、急激にゆっくりになるという流れがずっと聞こえているため、娘は大丈夫なのだろうかと心配になってくる。

そしてこのタイミングで、隣のLDR室から、2度目の産声が聞こえる。

隣のお部屋、わたしがこうしてぼーっとしているうちに2周したってこと?
わたしが麻酔使ってるから、娘がいらない苦しみを味わってる?
わたしのお産、長引いてるの?
わたしが楽しようと思ったせいで、娘が長く苦しんでる?


急に娘に対して申し訳なさを感じて涙が止まらなくなってしまいました。じゃあ普通分娩に切り替えますかと聞かれたらできなかったと思うけど、ホルモンバランスもあるのでしょうか。助産師産の前なのに久しぶりの大号泣をかましてしまいました。

ちょうど先生が入ってきて「隣も2人とも経産婦!あなたより早いのは当たり前!しかも2人とも無痛希望だったんだよ!無痛でも普通でも赤ちゃんからしたらかわらないの!」と、叱咤激励?を受けました。助産師産からは「麻酔入ってると自分では進みがわからないもんね、でもねしっかり進んでるよー。あと1,2時間かなあ。麻酔なかったらここらへんから痛みの最骨頂だね」と励ましを受けました。

普段からメンヘラ気味なのでよく泣いているのですが、流石の夫も分娩台の上での突然のメンブレにどうしたらいいかオロオロしていました。確かにこの状況、何も言えないよねー笑


14:00(出産まであと2時間)

酸素マスクをつけていきみの練習が始まる。やっとお産っぽい雰囲気が出てきて、夫がソワソワし始める。

陣痛がきた波で息をいきむ練習。普通分娩も同様なのかわかりませんが、練習は内診しながら(手を入れながら)でした。これも無痛じゃなかったら結構痛かったと思います。分娩台に乗ってからは1時間に一回くらい内診があったかな。麻酔しててもあまりいい気持ちではありませんが、麻酔なかったらこの頻回内診も結構ストレスだったかと思います。

そしてこの頃から同じ姿勢を続けていることがたたったのか、何度か左脇腹がつりそうになりはじめました。それもいきんだ前後で。本番つってしまって話にならなかったらどうしようと焦る笑(何度か大きく身を捩ったら治りました)


第三章 最後は安産 いきんだのは3回だけ


15:40(出産まであと20分)
いきむ練習はその後3回ほど行う。
酸素マスクでよく聞き取れないが、助産師さんがドタドタし始め、15分後くらいに先生や助産師さんら4,5人が集結する。みなさんテキパキご自分の役割を持って行動されていて、「医療ドラマみたい…!」と夫と小声で興奮しました笑。


16:00

プロ集団集結後、3回ほどいきみ、娘爆誕
早すぎて夫、動画撮る暇なし。

本当にここは安産だったようです。
最初の2回はわたしがいきみ方を間違えていて(息を吐きながらいきんでいた)、先生に「吐かない!息止めて全力でかかとで踏ん張る!」と言われてその通りにしたら次の回でするんと産まれました。なので実質いきみ1回かも…笑


ちょっと早すぎて呆気なくて、え?あれ?終わり?もういいの?ここから戦場が始まるんじゃないの?って感じだったのですが、痛みがなかった分、娘がわたしから離れていった感覚はしっかりと覚えています


何だかわからないけど自分の下腹部にハマってた何か大きなものがドゥルンっと、同時に大量の内容物(多分羊水とかですね)が、ダバっと出ていった感覚がありました。そしてその直後の、ずっと詰まっていたものが消えた空洞感覚というか、何というか、息がしやすくなったというか、開放感というか…。

急に大きく息ができるようになったので過呼吸っぽくなってしまって、そしたら涙も出てきて、直後に撮った写真は普通分娩頑張った人みたいな顔をしていました笑


第四章 もう一つの恐怖ポイント 会陰切開


本番のいきみが始まって2回目の後あたりでしょうか、ずっと担当の助産師産が先頭でやっていてくれたのですが、途中で一瞬だけ先生に変わり、早技で会陰切開されました…。

予習では「うまく伸びれば切らなくて済む」と読んでいたんですが、実際はもはや「切るよ」という宣告もなく、あっと思った瞬間にジョキジョキと切られました。(会陰パック毎日やってたのになー涙)

2週間早く産んだ友達も他院ですが会陰切開されてて、彼女は普通分娩だったからか「痛い!出る!出る!ってそればっかりだったから、いつ切られたかもわからなかった」と言っていました。でもわたしは麻酔してたので、股をジョキジョキ切られたのがすっごく良くわかりました。もちろん痛くはないし、時間としては数秒だったと思いますが、わ、わ、ジョキジョキ切られてる…!としっかり感じました。


後にも先にも股を切られるなんて、出産の時だけですね。

その後後産が終わり今度は縫合されるわけですが、その時もしっかりプチっ、ギー、プチっ、ギーという針を刺して糸が通るような感覚?がありました。首の後ろを部分麻酔で塗ったことがあるのですが、そんな感じが、体の一番デリケートなところに…という感じですかね。


ちなみにこの後麻酔が切れると股の痛みが最骨頂で、この晩、夜は細切れで2時間くらいしか寝られませんでした。痛いけど体力切れで気絶するように眠る方が多いと聞きますが、わたしは麻酔のおかげで体力が残っていたためか、ズキズキ痛むのがどうにも耐えられず、身を捩りながら一晩過ごしました。腰痛、腹痛はしばらく続きましたが、股の痛みは当日の夜から2日目がピークで、退院診察で抜糸をしてもらったところ、産後6日目くらいから角度を考えればドーナツクッションがなくても座れるようになりました。


アドレナリン?興奮?過呼吸のせい?で無痛だったにも関わらず大出産を終えたかのように涙でぐちゃぐちゃのわたし。

赤ちゃんは産声をあげてすぐに一度抱かせてもらえましたが、何も言葉が出ませんでした。血まみれだし、手足が青くて、これは大丈夫な状態の人なのだろうか?という不安というか、呆然とした感じが一番強かったです。
可愛いはすぐ出なかったな。これがリアルな感想です。


10ヶ月間ずっと一心同体だった娘が自立した生き物となって目の前にいる不思議な感覚、寂しさ、嬉しさ、尊さみたいなもので放心状態。とりあえず元気そう、よかった、頑張ったね、という気持ち、過呼吸のもせいかわかりませんが、涙だけ止まらない。夫が言った「ありがとう」が聞こえて、心に残っています。



可愛い、と思ったのはきれいにしてもらって隣に寝かせてもらった時。
まだ世界に出てきて15分かそこらしか経っていないのに、盛大におならをして胎便を出し、しっかりおしっこもしたのを見た時です。

あ、元気なんだ、と思って、するとふっと、可愛いな、という言葉が出てきました。

後産(これ地味に嫌でした!股に手?を突っ込まれたまま、お腹を思いっきり押されて何やら掻き出される感覚…こちらも痛くはありませんでしたが、すごく苦しかったです)やら娘を綺麗にする処理やらが終わった後、助産師さんが一旦みんな退室してくれて、夫と娘の3人にしてくれた時、やっと落ち着いて娘を見ることができました。

ここで出てきたのは感動と安堵の涙です。
無事でよかった、本当に頑張ったね、ママは楽しちゃったけど、あなたは大丈夫だった?よかった、よかった頑張ったねと、それだけがずっと頭の中にありました。


18:30(出産から2時間半)
しばらくはわたしの容態チェックということで2時間半ほどLDR室にいました。
尿道に入っていたカテーテルを抜去。一瞬チクっとしたがそれだけでした。まだ麻酔が効いていたようです。

尿意が戻らないので再度管でおしっこをとられ、車椅子で部屋に戻る。この時点ではまだ麻酔が効いていて、痛みは全くありませんでした。

下半身の倦怠感、急に大きなものが出ていったお腹の変な空洞感があるだけで、とっても元気でハッピーな状態でした。この後突然麻酔の効果を思い知る事になるとも知らず…


19:00
部屋約15時間ぶりの食事を楽しんでいると、だんだんお股がヒリヒリしてくる。夫が帰って部屋に1人になると、だんだんだんだん痛みが増してくるのを感じて、早めに痛み止めを飲む。

19:30頃から急激に激痛。ついに麻酔が切れたらしい。痛み止めを飲んでいるのに、とにかくおまたが脈打つようにとんでもなく痛い。座れないし、眠るのも仰向けにしかなれない。足を動かすのも無理。歩く姿はまさにお産直後の人でした。

腰、骨盤周りはそれなりに倦怠感はありましたがほぼ無事で、お腹はなんとなくずっと生理痛があるようなだるい痛みがありました。お腹については授乳の時が一番ギューっと痛かったです。(前回の記事「母乳が出過ぎて1ヶ月で完ミにした話」参照)


とにかくお股が痛くて、この夜は細切れでトータル2時間ほどしか寝られませんでした。出産当日も夜中から陣痛が始まったため寝られておらず、ほぼ2徹の状態で、出産翌日の午後、我が子に会いに行きました。(午前は痛みで部屋から出られませんでした)


前述した通りお股の痛みは2日目がピーク、その後徐々によくなっていきますが、退院翌日から、また地獄のおっぱい騒動が始まります…こちらは前回の記事「母乳が出過ぎて1ヶ月で完ミにした話」でご紹介していますので、興味のある方はご覧ください。



以上が緊急無痛分娩で産んだわたしの出産レポートでした。お役に立てるところがあったかわかりませんが、イメトレの足しにしていただければ幸いです。

これから出産を控えているみなさん、大丈夫!これまで経験したことないくらい大変なこと続きですが、どれも永遠には続きません!わたしは聞いていた通り、早くも第二子は何歳差がいいかな〜と考えてます。こちらを読んでいる方がスルッと安産で産めますように!

育児に関わるすべての人がハッピーでありますように!


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