映画 しゃべれどもしゃべれども
原作が素晴らしい。映画化となると、どこを削るかとなる。元は、もう一人生徒がいた。良君が消えている。仕方ない。けど、残念だ。
コミュ障などの問題のある人たちが、落語家の三つ葉の落語教室に。
この物語は、生徒である3人と先生である三つ葉の成長の物語だ。
湯河原は誰がやるのか。私の興味の的はここにあった。ヤクザキャラで、元野球選手で無口な解説者。
松重さんが好演している。本当は、もっと毒舌で強烈キャラなのだが、なにしろ長編小説。描きたい場面はたくさんありすぎなのだろう。
この映画単体で見れば十分に満足がいくものなのだが、原作と比較すると色があせたフィルム映像を見せられたような気持ちにならざるおえない。
ラストに少しひねりがあった。十河が本来は「饅頭怖い」を演じるのだが、三つ葉が一門会で披露した「火炎太鼓」でいく。大ネタを素人の十河が現実的にはできるわけないのだけど、ここに十河の三つ葉への想いの伏線ができてラストシーンが生きてくる。少しだけど目がしらが熱くなる場面。
悪くはないが原作が良すぎて・・・、ちょっと残念だ。
2020 7/11