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子宮筋腫からの子宮全摘( 腹腔鏡手術 ) と入院キロクについて - 2024/10 -

2024年8月、漿膜下筋腫という拳大の筋腫があることが発覚し(その他子宮腺筋症、小さい筋腫もチラホラ)、42歳で卵巣を残して子宮全摘をすることになった10月某日。まさか自分が子宮を取ることになるなんて思ってもなく、さらに人生初めての入院そして手術。
この記事がどこかの誰かの不安な気持ちを少しでも軽くする情報になればいいなと思い、記録することにしました。


なぜ分かったのか?今までどういう症状があったのか

2年に1度、真面目に受けていた市の子宮頸がん検診。いつも受けている病院にて臨時で来ていた他の病院の先生に「子宮の外側にけっこう大きな筋腫があるのでちゃんと診てもらってください」と言われたのがきっかけ。外側?なにそれ?となったのを覚えています。

子宮筋腫は35歳以上の女性の20~30%、40歳以上では40~50%、つまり私の年齢では2人に1人は筋腫を抱えてる時代。以前から私も2〜4cmほどの問題ない小さな筋腫はいくつかありますねと言われていました。しかし筋腫には色々種類があるのを私は後に知ることになります。

詳細は割愛しますが私の場合、漿膜化筋腫(しょうまくかきんしゅ)という子宮を起点に外に向かって発育するものだったので見落とされていたっぽいです。子宮腺筋症もあり生理は重いのは前提として、痩せ型なのにお腹ぽっこり・頻尿・便秘…の原因がこれだとは。直径8cmの塊となった筋腫が膀胱や腸を押し潰してるような状態でした。

出典:女性クリニックWEおおさか

紹介状を書いてもらい、手術専門の総合病院で治療することに。
慣れてる病院が良いのは誰しも当たり前ですが、市の検診は無料なので時々病院を変えてみても良かったのかな、と今更ながら思いました。
さて気を取り直して、ここから本題です。

入院前にやっておくこと( お金のこと )

①病院での支払いを最低限に抑える「限度額適用認定証」の利用

入院?手術?お金かかるよね…。いくら用意しておけばいいの…と不安に。医療保険に入っていても保険金は後から振り込まれるわけだから、退院時にはとりあえず自分が立て替えておくイメージでした。ですがこの制度を使うと窓口で一定額以上は支払わなくてよくなります。(収入や年齢によってその限度額は異なりますのでご確認を)

どうすればいいかと言うと、マイナンバーカードと健康保険証を結びつけて「マイナ保険証」にしており、病院にて「私は限度額適用認定証を利用します」と申告するだけでOK。今までは健保・組合へ事前に申請手続きをしないといけなかったこの制度がマイナンバーカードの提示だけで済ませることが出来ます。初めてマイナンバーカードがすごいと思った(笑)(病院の規模、登録している健保・組合にもよります)

②加入している医療保険に給付金の請求をしておく

保険金の支払いは退院後になりますが、そのための申請書類を事前に取り寄せておきましょう。前もって保険会社に自分の病状を知らせておくとその後の振込みまでの手続きがスムーズだと聞きました。

今回私は、女性入院給付金と入院給付金と手術給付金の3つを受け取ることが出来そうです。この給付金に必要な診断書は、担当の先生に書いてもらう必要があり、退院時に窓口で申請して後日受取りとなります。退院時にスムーズに手続き出来たので早めで良かったなと思いました。

さらに働いている方は「傷病手当金」というものがあるので、使える制度は最大限活用しましょう。

他、図書館の本を返しておいたり、メルカリ出品中のものを停止にしたり生活の必要な支払いなどを事前に済ませておいたりと、入院時に「あぁ、あれするの忘れてた…」とモヤモヤしないようにしておきました。

入院当日〜手術まで(6泊7日)

入院前の通院でMRIや心電図などの検査は一通り終わっています。レルミナ・ホーリンなど処方されたホルモン剤を使い手術にそなえていました。

入院日

・看護師さんから入院生活について改めて説明を受けます。
・到着してすぐに下剤を飲まされます。その後、昼食と夕食。
・腹腔鏡手術にそなえ、臍を綿棒でキレイにしてもらいます。
・シャワーで身体をキレイにします。
・陰部を剃ってください、などの指示はありませんでした。
・緊張して寝れない事はわかっていたので、夜は先生に頼んで眠剤をお願いしました。ぐっすり。
・明日は朝から手術なのに下剤が効かずハラハラしましたが、翌日の早朝にすんなり出ました。

手術当日

朝に着圧ソックス、入院着に着替えて緊張しながら待ちます。普通に下着(上下)をつけてOKとのこと。看護師さんには、事前に準備するように言われていた夜用ナプキン1枚とT字帯をジップロックに入れて渡しました。

待合室にいた夫と合流し、看護師さんと夫とともに別階にある手術室まで移動します。手術専用のフロアがものすごく広くて、沢山の手術室があるなかの一室へ。エヴァの地下司令室みたいだなとぼんやり思った記憶があります。

手術後目が覚めたら…
手術は朝9時から始まり、約5時間かかったそうです(事前に説明で3〜4時間とありました)。全身麻酔の時に、話していた自分の声が段々とおじさん(低い声)になっていくのが分かりました(笑)。起きたら手術は終わっており、気付いたらすでに病室のベットにいました。夫曰く、終わった後の呼びかけにも意識朦朧としてたよ〜と言ってました。酸素マスクの他に色々な管や点滴がついていました。

(このとき辛かったこと<入院時のメモより>)
・点滴やらお小水の管やらで身動きがとれない
・背中が暑いけどほぼ動けない、寝返りができないの辛い
・お腹が痛い、傷口が痛い
・寝ても寝ても眠たい
・水も飲んでは駄目(誤飲防止)なので、口がずっとカラカラ
・動けないので携帯の充電できない。深夜に電源が落ちる。

有り難いことに、事前に説明のあった全身麻酔による吐き気などはなかったです。絶対に症状が出るはず(まだ若い、乗り物酔いしやすい等の条件に当てはまっていた)と怯えていましたが、大丈夫でした。
酸素マスクが外れて、夜には夫にメールを打てていました。

術後1日目〜6日目

1日目

・やっとで飲料水の許可が(歓喜!)
・昼ご飯からおかゆが食べれます。
・午前中に看護師さんに身体を拭いてもらい少し歩き、OKが出たのでお小水の管が抜かれました(痛くなかったです)
・なんとか延長コードを取り出しスマホの充電が枕元で出来るように。
・傷の痛みは相変わらずだけど、初日よりはマシ(慣れた)。
・横を向くのは相変わらず痛くて無理。
・起き上がるときはソロ〜っと…。
・動けないけど点滴だけになり、気持ちが楽に。
・怖くて傷口がまだ見れない

2日目

・点滴も抜ける
・シャワーに入れる
・ご飯はおかゆや消化に良いものが中心。
・トイレがこわい。特にお腹を力む必要がある大が恐ろしくて無理。
・手術時にお腹に炭酸ガスを入れるので早くおならをした方がよいそうで、何度も看護師さんにガスが出たか確認される。

3日〜5日目

寝返りがうてない&大部屋な事もあり、夜は殆ど眠れず。日中は、ご飯の時間になったら食べて少し寝て、本読んで少し寝て、ネトフリで映画をみて少し寝て…のサイクルで睡眠時間を補っていたような感じ。あと少し離れた場所のトイレに行ってみたり、となるべく歩くように心がけていました。

私は2日目で少しですがコツを掴んで大が出来るようになり、なぜか(?)ほこらしげな気持ちになりました(笑)。自分で排泄できるって人間としての尊厳を取り戻す感じがある。

看護師さんが定期的に体温と血圧を測りに来てくれます。今回の執刀医であるドクターも何度もベットまで訪問してくれて心強かったです。

シャワーは事前予約・30分の交代制なので、傷口を気にしながら髪を乾かしたりと、結構あわてて済ませた感じです。

3日目には併設してあるコンビニに歩いて行けたのが、さらに嬉しかったです(往復10分ほど)。ネットやYoutubeの体験談通り、日毎に身体が回復してくるのがわかりました。人間の身体ってすごい。

もともと喉が弱いのもあり、後半につれ空調が合わず空咳をするように。咳は腹筋を使うので本当に痛い、しんどい。のど飴必須。この咳は家に帰るとピタリと止まりました。ストレスもあったのかも。

6日目(最終日)

部屋を整えて荷物の整理、退出の準備。入院・手術代金のお支払い。文書受付窓口にて医療保険に必要な診断書の申請の手続きなどを済ませました。
帰りは夫とタクシーで家へ帰りました。

◆ 持ち物リスト

私は日額定額制の入院セット(寝間着、タオル、歯ブラシなど基本的なセット)またWi-Fiを病院にて申し込みました。

寝間着は甚平タイプか浴衣タイプかを選択できましたが、術後傷口を確認するのを想定して上下が分かれている甚平タイプに。ゴムはかなりゆるいつくりのフリーサイズでこちらを選んで良かったです。看護師さん曰く途中で浴衣に変えることもできますよ、との事で安心して選ぶことができました。

その他で持参して良かったもの、購入して失敗したものなどを載せておこうと思います。

買っててよかったもの

・マタニティパンツ。いつもより2サイズアップぐらいを。お腹ガバガバのほうがベター。ヘソを死守してください。

マタニティパジャマ。前がボタンで開く楽なやつ。入院・退院時は、この服の上にカーディガンで移動しました。お腹を締め付けないしマタニティー優勝!。何着かあると退院後もしばらく便利です。

かかとのあるスリッパを用意してください、と言われて購入。かかと部分をつぶして履くとスリッパにもなるしとても便利。色もかわいい。

その他持っていってよかったもの
・1.5m〜2m延長コード、スマホ充電器
・除菌シート
・のど飴(追加購入した)
・メガネ、メガネケース(手術室へ持ち込み可能でした)
・ワイヤレスイヤホン
・手鏡、最低限のメイク道具
・ベットサイドに吊るすS字フック、100均のベビーフックなど
・たくさん入っている小さなゴミ袋(セリアで購入)
・生理用品5枚ほど(昼用)
・シャンプー・リンスボディーソープ、洗顔料など少量サイズ
・化粧水、ワセリン(最低限)
・エコバック(シャワーの時に、タオル類や着替えを入れていく)

持っていけばよかったと後悔したもの
・使い捨てスプーンとお箸(私のところは1人1セットのみの配布だったので、毎回洗わなくてはならず、使い捨てをもっていけばよかった)
・消臭スプレーやアロマなど香害少ない控えめなもの。
(大部屋だったので色々な匂いがありました。自分は敏感じゃないと思ってましたが少し辛かったです…。気分転換大切。)

Aura Cacia, お部屋とボディ用ミスト, クリアな ユーカリ, 4 オンス (118 ml)

失敗したもの

・肌にピタッとするパンツ。かなり大きめのサイズでも駄目でした。ユニク◯のシームレスパンツもきついです。ネットで散々言われている通り、私も直接肌に触れるのがとにかく無理でした。持参したのはこちらでしたが、高かったのに残念。。

・前開きの授乳ブラ。ブラをつけるのも一苦労という記事を読んだので購入。肩紐が調整できないものを買ってしまったので、寝ると下乳こんにちはとなりました。入院時はいつも寝てるので、残念ながら使えず…。
私は腹腔鏡だったので、後ろホックのブラも術後2〜3日目くらいから問題なく付けられました。

その他無駄になったもの
・ブリーズノーズ(あまり寝れず、イビキを気にしているどころではなかったです。同室の他の方もみんなそれなりに音はしたので問題なし(笑))
・ストロー(あってもなくても、という感じ。術後1日目は良かったかも)
・紅茶などのTバック(お湯の提供はなし)
・耳栓(数時間おきにバイタルチェックがあったり、話しかけられるので使うタイミングがなかった。私は逆に無音が怖かったし心細かった)
・めぐりズムなどのリラックスグッズ(目と身体用。それどころじゃなかった。痛みに慣れてきた頃の気分転換には◎かも?)
・ハンディ扇風機(病室だと音がうるさく感じた)
・タブレット(このために軽量タイプに新調したけど、寝ながらだと手首痛くて断念。映画や動画はスマホで見ました。本は文庫本を持参)

◆ 退院後の痛み、過ごし方など

全身麻酔の影響による肩の痛み(術後〜1週間)

術後2日目あたりから、なんか肩に痛みが。感じたことのないくらいのひどい肩こり。これは退院してからも1週間続きました。とにかく肩が痛い!
どうやら全身麻酔の副作用としてこのような症状が起きるそう。

入院時後半にたまらなくなって湿布をもらい(もっと早くにもらえばよかったぐらい我慢してた)、退院後も温熱湿布やサロンパスでなんとかごまかし過ごしてました。

縫合部分の痛みへの対処法

傷は、力がかかることによって悪化します。
きれいな傷に必要なことは、
 ①創部の固定・安静。
 ②創部を過度な乾燥や、擦過などの刺激から守ること。

きずあとの正しい管理「術後の方へ」 日本医科大学

すべての衣類のゴムが憎くなります(笑)だって傷口に当たって痛いんだもの…とくにヘソ。そこですごく良かった対処法を2つ共有させてください。

①パンツのゴムにふわふわタオルを挟む方法
100均のふんわりフェイスタオルを2〜3つ折りにして(私は縫った)、お腹に直に当ててから、その上からパンツを履く。ゴムが直に肌に当たらなくて大変よろしい。寝る時も大活躍。

セリアのふんわりフェイスタオル

②腹巻きパンツにナプキンを付けて、それを「パンツ」として過ごす方法
①をしばらく続けたあとこれのパンツタイプがあればなーと思って思いついたのが、賛否両論あるとは思いますが、少し厚みのある履くタイプの腹巻きに生理用ナプキンを直接貼り、もうパンツとして利用しちゃうこと。これだとズボンも履けるし、トイレのたびにお腹のタオルを直したりしなくてOK。かなりQOLが上がった!そして猛暑じゃなくて良かった!お腹もあったかい〜。

大変長くなりましたが、こんなところでしょうか…。(あくまでも私個人の目線ですので、不快に思われた方がいらっしゃったらすみません。)

今までお疲れ様と言いたくて、夫に頼んで取り出した腫瘍と臓器を写真で撮ってもらいました。その話はまた別の記事にしたいと思います。

現在、術後12日目。家の中は歩けますし、リハビリ代わりに近くの公園を朝散歩したりして、徐々に力を取り戻しつつあります。入院で3キロ減った体重もほぼ元通り。
歩きすぎたらヘソが痛いです。痛いときは処方されたロキソニンを飲んでいます。出血も少しありますので、術後もナプキンは捨てずにしばらく持ってたほうがよいかもです。

注射する時に怖くて針が見れませんし、痛みにもすごく弱い私ですが、腫瘍が分かった時や子宮を取ることで悩んだ時間、手術前の恐怖の方が心の負担としてはとても大きかったように思います。

あとはまな板の鯉のつもりで先生を信用し、腹を括ることが出来たら、大丈夫と思っていいと次に同じ体験をする方へお伝えしたいです。

この手術と入院を通して感じたのは、医療従事者の方の的確な処置やひとりひとりの患者さんに対する献身的なケアには本当に頭が下がるということ。すべて安心しておまかせできましたという事です。日本の医療は本当にすごい。もちろん心配をかけた夫にもたくさん感謝。

この記事を読んだ方の不安や心配事が少しでも軽くなりますように。
また色々と術後の経過を載せたいと思います。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。m(_ _)m



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