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これから先の『働き方』に変える。『プロセスエコノミー』が教えるスタイル|『プロセスエコノミー』(著:尾原和啓)

「プロセスエコノミーに惚れ込んでしまえ!」



Local_ビズ探求KMです。
現在、『働きっぱなしの1千万円よりも、週4日6時間の600万円』を目指し、モチベーションが持続する働き方を追求しています。残業しても残業しても、終わりが見えない会社の仕事。それに疲れて嫌になったところから、週4日6時間労働を憧れるようになりました。

今回は、『プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる』(著:尾原和啓、幻冬舎、2021年)に触発された思いをお話します

この記事で勧めること、それは「プロセスエコノミーに惚れ込んでしまえ!」です。

いやぁ、「プロセスエコノミー」、その概念に“すごい!”と感嘆しました。
特に、本心からの望みを仕事として現実に変えるために頑張る人と、相性がいい1冊です。

1.こんな悩みを抱えている方にはおすすめです


『プロセスエコノミー』、どんな方にも知っておいて損はない1冊ですが、
特にこんな方々にはおすすめできる1冊です。

  • 今の会社が、社員に競争心を煽り、積極的に頑張ることを求めてくる。

  • 「成果第一主義」「効率重視」「新たな挑戦」といつも言っている職場にいる。

  • 「この仕事で何のためにやっているのか分からない」「もはや今の仕事を続ける意味は収入しかない」と強い虚しさを覚えている。

総じて、競争やプレッシャーに疲れを感じている人には全く別のビジネスの姿を示してくれると思います。

この記事では、「プロセスエコノミーに惚れ込んでしまえ!」とおすすめします。

2.『プロセスエコノミー』で思い出した、3つの話

今回のメインのお話は「内面から湧き出る「ワクワク」に動かされて境界線なく楽しげに歩き回る生き様」を求めていく。という点です。

『プロセスエコノミー』を読んで、私は3つの思い入れのある話を思い出しました。
それらは人々に疲弊や寂しさ・虚しさをもたらす、『プロセスエコノミー』とは逆のビジネスの姿の話です。

①いい人生にするために、田んぼを増やし続けたおじいちゃんの話


突然ですが、私のおじいちゃんは自分の田んぼを増やしていくことにこだわりを持っていました。
別にいいお米を作ることにこだわっていたとかではありません。自分が若い時代に悩まされ続けたことをずっと解消したかったのです。

おじいちゃんが生きたのは、生活必需品や食料が少ないことに悩む時代、そのために地方では田んぼをたくさん持っている地主が強い時代でした。
その時代の体験から、田んぼ(=土地)を持っていることが人生の幸福の決め手だと、強く思い込むようになったのです。

その思いに動かされて、家族が生活に困らなくなってからも、子供が大学に行くのにも困らないほどになってからも、そして田んぼで大量に米を作ることが大切でなくなってきてからも、
田んぼをムリしてでも増やしていました。

その結果、おじいちゃんは満足したのか?

残念ながら、満足にたどり着けなかったように見えるような老後を過ごしていました。
盆栽などを趣味にしていましたが、うつ気味な様子が見受けられました。


自身の「深い充実感と没頭」を犠牲にして人生の満足感が得られないような、後悔する働き方を続けることに、いったいどれほどの意味があるのでしょうか?

『プロセスエコノミー』はそのような犠牲的働き方とは逆の様子を見せてくれます。

②不安と焦燥感を隠すために努力する「エリート」の話


①でのわたしのおじいちゃんの話では、地方の農家の話をしました。
「そうはいっても、今の時代、エリートはそんな不満な人生を送ることなんてないのではないか?」

そのような疑問を思うかもしれません。
もちろん、自分軸をはっきりと認識できて、自分の好きな分野、自分の使命に合ったものに没頭する働き方をする方もいらっしゃいます。

しかし、エリートが必ずしも内心まで充実しているわけではないのです。

一定数の「エリート」は、幼いころから
「いい成績を取ることが大事(こども本人の不満はくみ取ってもらえない)」
「テストや仕事で成功できないことは、悪いこと。自分の存在価値も失うことと同じ意味」
という価値観のもとで育ちます。

その結果、不安や焦燥感をエネルギーとして頑張り、仕事やキャリアで成功してもうれしさや達成感、満足感を感じられずに、ただ成功できたことにホッとする。成功したことの安心感が途切れると、内心では憂うつさや空虚感を抱えている。
なんというような、満たされない人生を繰り返すことになります。
(参考になる本として、3冊の本をこの記事の最後に挙げておきます。)

そんな寂しさと虚しさを抱えたループを繰り返す働き方に消耗してしまう人がいる。その働き方に意味はあるのでしょうか?
私には、そのような働き方に大きな意味があるようには思えませんでした。


『プロセスエコノミー』では、あなたの「Why(なぜやるのか・哲学・こだわり)」が中心の来ることが説明されています。
そこでは、「いい成績」や「仕事の成功」があなたの価値を決めるというような考え方ではありません。
あなたの内面から湧き出るような「ワクワク」が土台になることが大前提なのです。

③「あなたが100歳になるまで、興味関心が湧いてこない事柄をずっと続けられるだろうか?」


最後に挙げるのは、「興味関心が湧いてこない事柄をずっと続けられるだろうか?」ということです。
想像してみてください。
もしも100歳まで生きていたら、どんな収入を基に生活しているでしょうか?
もしも100歳まで生きていたら、悠々自適に暮らしているのでしょうか?
それとも、結局やることがないままに過ごしてしまっているのでしょうか?

現在、なんだかんだ言っても、60代~70歳くらいで「定年退職→年金or形成した資産で老後生活」というのが一般的です。
退職するまでやっていた仕事がなくなって、それまで仕事に依存していた生きがいや人間関係を失う方は多いそうです。

私はその話を聞いて不安になってしまいました。
「自分が100歳になるまで、興味関心が湧いてこない事柄をずっと続けられるだろうか?」

答えは明白でした。「続けられるわけがない」と。
興味や関心がない仕事や活動を続けるのは、精神的な負担が大きすぎます。
そして、そこに費やした時間のほとんどが「失われた時間」だと感じてしまうのかもしれない。

残業しても残業しても、終わりが見えない会社の仕事。それに疲れて嫌になった経験からそういう答えが出てきました。

その思いに対して、『プロセスエコノミー』から感じたのは、
どんな働き方や生き方であれ、自分の本心を犠牲にしないことが何よりも重要だということです。
そして、その本心の声を尊重しながら歩む道が、長い人生において本当に満たされる生き方にきっとつながるのでしょう。

3.「プロセスエコノミーに惚れ込んでしまえ!」


最後に、また繰り返します。
「プロセスエコノミーに惚れ込んでしまえ!」

尾原さんの著書『プロセスエコノミー』。まずは一番初めの「はじめに」、そして最後の「第7章  プロセスエコノミーは私たちをどう変えるか」から読み進めてください。

自分ですら最終的なゴールはわからない。ただこの瞬間が楽しいから、夢中になって没入していく。そして、その熱が周りに伝染していき、多くの人が巻き込まれていく。自分でも想像していなかった遠いところまでたどり着き、最終的に誰かの喜びにもなっていく。

『プロセスエコノミー』,P.149/157



2.の②でお話したことについて、参考になる本を挙げておきます。


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