軽運送で年商3000万作った時の話
文字で見るとかなり魅力的ですね笑まあ実際年収でいうと300万くらいに着地したのですが、自分がほぼ稼働せずに300万自由に使えるのならやりたいと思う人もいると思うのでその時のお話をさせていただきます。
軽運送ブーム到来
2019年あたりですかね、アマゾンと個人事業主として契約し、アマゾンの荷物を専門に配送するAmazonFLEXの前身のような求人が多数発生していました。この話をする前にまずは運送業界の構造からお話ししなければなりません。
運送業界の構造は中抜きが当然といった環境でして、まず大手のクロネコや佐川といった大企業に配送の案件が来ます。しかし、現状大手もさばききれないほどの貨物が流通しており、大手は小さな運送業者に配送を依頼します。(ここで言う小さな運送業者とは年商1億前後、所有しているトラックは10台前後で正規雇用ドライバー15人ほどと、事務員4,5人で構成されているような企業です。)
小さな運送業者は大手から仕事をもらうことを常としており、確実に案件数をこなさなければなりません。小さな運送業者は星の数ほどあるため一度でも案件を拒否してしまえば別の運送会社が手を上げるため絶対に案件を落としたくありません。そこで人手が足りない時には昔の僕のような個人事業主に高額で依頼が来るのです。
当時軽運送をされていた方ならわかると思うのですがマジで稼げました。朝から昼まで五時間程度で18000円ぐらいの案件がジモティーや求人サイトでポンポン飛んできていたため、案件の時間が嚙み合えば日当40000弱が当たり前といった環境で、僕もしばらくは個人事業主として生計を立てていました。ただ安定はしていないし、長く続くとも思っていませんでしたが。
人不足と仕事不足の隙間で
大手運送会社は人が足りず、中小配送会社は仕事が足りないという状況では個人事業者が重宝されていました。中小配送会社は仕事が足りていないため、配送プラスアルファの仕事も受けることで会社を存続する戦法に切り替えていたところが多かったと記憶しています。例えば、学校に電子黒板を搬入するだけでなく、設置、通電まで行ったり、飲食店の大きな什器の搬入、搬出、設置等、運送回りで起きる軽作業までをセットで行うことで仕事を獲得するみたいな感じですね。当然中小運送会社も人が不足し始めました。
そんな環境の中でいつも仕事を投げてくれていた会社様が2,3社あったのですが、人の募集もお願いできるかと打診されたことがきっかけで、勘のいい方ならもうお判りでしょうが、タイトルにもあるように年商3000万の会社を設立することになったのです。
人は金なり、金は信用なり
今まで配送の仕事をいただく際は、何時間拘束or何件の配送でいくら、という給与形態だったのですが、何人集めてここからここまで運んでいくら、という配送~設置まで含めたチームを派遣してほしいという案件に変化したことで、現場に立たずにマネタイズできるようになりました。しかしこうなると自分以外の人間の信用も仕事にかかわってくるため、面接や現場での状況の確認等マネジメント的業務が発生し始めました。実働がないとは言いましたが、電話は24時間ワンコールでとれるようにしていたため、その一年はほとんど酒を飲んでなかったです。(別に健康にはなりませんでした。なんでなんでしょうね)
自分が現場に行かなくなったことでトラブルも起き始めました。最高で50人くらいの個人事業主を囲い込んで仕事を回していたのですが、寝坊や遅刻をする奴がちらほら出てきたり、うその報告をする奴がいたりと、まあ日雇いなんである程度の粗相は織り込み済みではあったのですが、かなりメンタルに悪い一年を過ごしました。
再現性あり、ストレスあり
結果として僕はその事業を人に譲り、東京に出てくることにしました。再現性も高く、都内であればさらに案件は多いので、金に困ったらまたノンアル生活に戻ってもいいかなと思ってます。ただあの頃よりも競合は多いので、今やるんだったらクール便特化だったり、夜逃げ特化だったり何かしらの味付けをしてから参入しますかね。人を増やすとストレスは加速度的に増えていきます。プラス新しいことを試すような業種でもないため、地道に案件をこなし、無害な従業員を増やす以外できることがあんまりないので人は選ぶと思いますが今後も運送業はなくならないと思っているので、今金がない人は運送ありだと思います。ただいい人というか楽しく話す分にはいいけど仲間にしたくはない、、という人が多く(中抜きメインの業種のため、情報の開示がトラブルになりやすかった)長居はお勧めしません。
最後に
ロボットだAIだなんだ言ってますが、責任の所在とこまごました業務が絡んでいる運送はそう簡単になくなりません。軽トラ50万くらいで買うか、月5万くらいで借りて20日稼働すればとりあえずの稼ぎはできます。バイトでスキルも増えずに毎日代わり映えしない生活を続けている僕みたいなフリーターは一考の余地があると思います。個人事業主マインドづくりにもうってつけだと思います。一緒に頑張りましょう。