怪物の巣窟のDHU卒展レポート
先日、デジタルハリウッド大学の卒業制作展の方にお邪魔させていただきました。非常にブース数も多く、回ったもの全ての感想を書いていると余裕で文字数が万レベルのレポートになってしまうと思うので、数を絞って紹介させてもらおうかなと思います。
イベント概要
デジタルハリウッド大学(DHU)
東京都千代田区神田駿河台4-6
御茶ノ水ソラシティ アカデミア 3F/4F
デジタルハリウッド大学卒業制作展
2025年 2/14,2/15,2/16
デジタルハリウッド大学の卒業制作展は、CG、アニメ、ゲーム、映像体験型インスタレーション、VR、VTuberライブ、ビジネス研究など、多彩な卒業制作が展示されます。展示作品は体験型のコンテンツが豊富に揃っており、デジタルコンテンツを身近に感じられる3日間をお楽しみいただけます。
（イベント公式サイトはこちら）
グラフィックデザインゼミ
一番最初に順路通りに通って見えたのがグラフィックデザインゼミ。
後ほどとても感謝することになる鞄を受け取り、一つ一つ眺めさせていただきました。
特に目についたのは各国のピクトグラムの作品でした。
世界4都市のサイン計画
実際にその国に赴き、フォントから作品を仕上げるという…なんとも…（費用的にも）とんでもないな…と思わせてくれる作品でした。
個人的にはロンドンタクシーと雷門が好きです。
各国から人が集まるこの学園らしい展示だな、ととても思わせていただきました。作品展を見ている間もかなりの数の外国人の方をお見受けし…日頃から異文化交流がすごそう…
Letter Box
花と一緒に便箋を送れる…だと…..！？
花言葉と言うものに目が無い私、とても嬉しくなってしまいました。可愛らしい手作り感のあるお花なのがなお良さを引き立てていました。嬉しい。
おしゃれな便箋セットを見てにっこりしたところで次のブースへ。
インタラクションゼミ
さて、次はどんなのが出てくるかなぁとぼんやり歩いていれば
なんと
目の前に超ドデカ透明人形複合体が＿＿＿＿＿
賢者タイム
思想や。これ。思わず横を向き、作品名を探せば＿＿＿
『賢者タイム』
思想や、これ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
すげぇや、とそらを仰げば、そちらには
白を黒で作られた天井が。気になって作品紹介文を見てみればこちら。
※一部抜粋※
運命というものがあるとするなら、それは自分自身によって導かれるものだと思う。
この世界は自分を介してしか観測することができない。
言い換えれば、自分の選択が世界を決定する。
もし、選択権を他者に委ねたり、選択から逃げ続けるのなら、
あなたはいったい、誰の何のために生きているというのだろう。
私たちはもっと、自分に期待してもいいのではないだろうか。
自分の中に絶対的価値を創造し、それに従って生きることが、
この曖昧な時代を幸福に生きるための唯一の方法なのだ。
今はまさに、自己について哲学する時、「賢者タイム」である。
Oh……賢者タイム………………………………………………………
言葉より表現でわからされるタイプの作品でした。すげぇ。
思想に圧倒されながら次へ。
imiganai uta
…いや図書館がとんでもなくおしゃれなことになっとるーーーー！！！！！！！！！！！！！
オープンキャンパスで何回か覗かせていただいた図書館が改造され、たくさんの歌が表示されていました。
統一された色とデザインが、秀逸….！！！！しかも100枚….！！！！！！！
情報量に圧倒されつつも閲覧をさせていただきました。足元がフッカフカだったのもありがたかったです。可愛いが凝縮された空間…………
突然現れる深い価値観もとても好きです。
創作って、辛いけど続けちゃうよね……不思議……
場所は少し飛んで駿河台ホールへ。
春浜高校前バス停留所
入試の時に少しお世話になった駿河台ホールに入って左手。
青春だーーーーー！！！！！！！！！！！！！！！！！
これぞ、アオハル！！！！！！！
自販機は実際に買えました。なぜかバグが起こってお金が返ってくる笑いつきでした。お金は後ほどやってきた担当の方にちゃんと渡しました。
冷えたサイダーが…染みる….！！！！！！！！
そのまま視線を移せばそこには
剣が…………….（！？）
聖剣
勇者の血を引いた人じゃないと…抜けない……剣…だって！？！？
友人たちがパワーで強制的に引っこ抜いてたことに爆笑しました。土ごと抉って持っていこうとするんじゃない。聖剣を。
仕掛けはどうやら周りにあったマットの模様。おそらく重量感知タイプだと思います。マジックを頑張って見破る気分でした。
現代で抜けない剣が体験できるの、すっごい貴重でした。
クイズを楽しんだりもしましたが割愛。
現代文化表現ゼミ
シールを渡され室内を見渡すとすごい個別のブースの数が。前に行ったことがあるゲームマーケットに少し似た雰囲気と熱気が….。
情報量が多い部屋でしたので抜粋して紹介します。
超現代語訳百人一首
現代語訳したもの、大好きなんですよね…..
という一心で中にお邪魔し、閲覧。
中身をみさせていただければ以下のようなものが….
「夏終わり！紅葉最高！秋最高！ そろそろ人肌恋しくなりそう」
「ほっとけよ いっちゃんここが落ち着くの 一畳以下の狭いベランダ」
げ、現代だーーーー！！！！！！！！
冬に人肌恋しくなるのも、ベランダが何だかんだ落ち着くのも、わ、わかる……！！！！！！！！
カルタはしてきませんでしたが、こういうの、好きだ…ということでシールは貼らせていただきました。ぺた。
日本×韓国アイドルコスチューム
百人一首のお隣のお隣ぐらいにあったブース。
可愛いアイドル服が置かれており…え、これほんとに自作したんですか？恐ろしや、DHU四年生……
韓国アイドルも日本アイドルも正直そこまで興味がある人間ではないのですがあまりにも可愛かったので激写。
ど、どうやってつくったんだろう、これ….？
特撮スーツ展示用可動装置
そのまたお隣にあったブース。
ロボだーーー！！！！
担当者の方はいらっしゃらないとのことでしたが、すでに書き込まれてるコード分は動かしてもいいとのことで動いているところを見させていただきました。動画ははれないので….うぃーん……
アートディレクションゼミ
例に漏れずめちゃくちゃいい作品だらけだったので抜粋させていただきます。もうみんな完成度がすっごい高くて…
日常
正直一番好きかもしれない。日常のちょっとした一コマを切り取ったアニメーションが、とても、よかった……..
ステッカーも可愛かったです。一枚もらっちゃった。
特に絵を描いてるイラストと電車で寝ちゃってるイラストが好きでした。作りたい、こんな癒しにみちた作品を….
手から触れる世界
もうほんとに、手が好きなんだろうな…って作品たちでした。
どのイラストも手の表現に全力を注いでいて…本当に好きなんだろうな…と深く実感させてくれました。めちゃくちゃよかった。ポストカードもらいました。嬉しい。
何がすごかったかって手だけなのに状況がめちゃくちゃわかりやすかったこと。凄すぎる。
癖が前面に押し出されていて…とても….よかった…….
『Re:Vector』『Changeling rhyme』
時間がかかりすぎちゃって全部見れなかった作品。
気分的には二郎ラーメン。量が、量が多い。
絵柄がとてもめちゃくちゃ好みだったので見ていたら同行者にびっくりするぐらい置いてかれてた。いや、時間かかってごめん。
壁においてある紙と紐がとても癖に刺さって嬉しかったです。そう、そういうの、いいよね…….
ゲーム制作ゼミ
ちょっと移動しカフェテリアの方へ。
同行のみんなもワクワクしながらいろんなゲームに触っていました。
私が
実際に触れたゲームは一個だけなので簡潔に紹介を。
Our stars
2人で協力するタイプのアクションゲームでした。
片方は円周上に相方を動かすことができて、もう片方は引力を操って相手を引き寄せたり突き放したりできる能力を持っていました。
操作してみると思ったよりも難しい…。
一見もうこれ詰んだんじゃないか…？という状況でも思考次第で全然次に進める設計になっているのがすごかった。意図的かは…わからないですけど…
欲を言うなら…！！！リトライ機能をください….！！！！！！！
さて、ここらで学校内部の三階と四階は終わり…
メディアアートゼミ
地図を見て、学校外にも展示があることを確認。
地下一階の場所にあるGallery蔵…え…蔵….？と思いつつ地図通りに進めば…
ごめん、想像の五倍ぐらい蔵だった。びっくりした。
蔵だ…と思いつつ中に。一回の展示はかなり時間がかかってしまいそうなので断念。2階と3階の展示を主に見ました。
CRT matrix and realtime sound
左手にあった階段を登り、2階へ。
へ、へ、へ、平成レトロだ…！！！
曲は不具合があったのか止まってしまっていましたが、テレビが山積みになっておかれているだけで興奮。うつされてる映像の加工もノスタルジーをとても刺激してくれる作品でした。平成感が満載で嬉しい。
古のインターネットを感じながらさらに上へ。階段の幅が…狭い…
Out of Tune
登り切った先は不思議な空間でした。
雨が降っていないのに雨音が周囲から聞こえてくる…とんでもない…
コンセプトとしては災害を経験している生き物が聞いている音をこちらも聞いてみよう、というもの。
心優しい担当の方に、どのように効果音をいれたのか、どう誤魔化していたのかを教えていただき、満悦。ほぼほぼ百均で揃えたそうです。なんて低コスパな企画。ここまでお金をかけなくても工夫次第でどうにかなるということを教わりました。すごかった。
まとめ
じょ、情報量〜〜〜〜〜””””！！！！！！！って感じでした。1日で回る量じゃなかった。正直見逃した場所も全然ありましたし、紹介しきれなかったものもいっぱいありました。来年は数日かけて行きます。
先輩方のアイデアと愛と思想がいっぱい詰まったイベントでした。卒業展示なこともありレベルが非常に高く、自分がいつかこのレベルになれるのか…？と思いつつ、見させていただきました。
普段自分から見に行かないジャンル（3DアニメやVR）なども体験でき、非常にインスピレーションを受けることができました。
思いついたアイデアを片っ端から脳の端に追いやって情報を入れて引き出しをどんどん増やしていくような経験ができたと思います。引き出しに困っているクリエイターの方にはすごいいいと思いました。
興味が出た方はぜひ次回の卒展に足を運んでみてください…！
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。