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見てくれている人は見てくれているもんだ。
いつの間にか流れ流れて絵描きになって気づけば今年で丸15年なのだと。
正直そんなに続くとも思っていなかったのだけど、
周りが結婚したり、出産したりと人生のイベントを着実に達成している中、
振り返ってみると、私はずっと絵を描く仕事しかしていなかった(正確にはそれしかやることができなかった。)
どうなるのかも、
どこを目指しているということもなく
ただただ、目の前にあることを深くも考えずにやってきた。
ちなみに、
がむしゃらにやっているという感はない。
ただ色んな事を【おもしろいかどうか】で
選択してきてしまった結果だ。
アイデアを出したり、空想することが好きだ。
幼少期を遡ってみる
学級会でクラスごとのお店や出し物を考える
という場面
運動場を細かく分けた図を見せられて
「この区画が私たちのクラスの範囲です」
と言われたけど、
学校には【築山】と呼ばれる木々が鬱蒼と生い茂った昼間でも暗い、こんもりした小さな丘があったので、そこの雰囲気を利用してメチャメチャおっかないお化け屋敷をつくってやろうと提案した。
区画外でやろうというのがそもそもルールに反しているということで
私のアイデアが掘り下げられる間も無く、
誰の賛同も得られなかった。
正論は嫌いだ
築山を使っていいかどうかなんて
聞いてみなくちゃ分からない。
できるかもしれない、想像してみてくれ
楽しくなかったのか、
みんなのオモシロと私のオモシロがずれているのか
…なんで面白がってもらえないんだろう
みんなでバカみたいな事できたら楽しかろうに
大人になっても度々そんな場面があった
真面目な意見や正論に対抗できない根拠のないこの胸のワクワク
説得力がないのは自分のせいだし、
割と内面は真面目なのに
誤解を招くこのキャラクター
絵描きという職業も悪い。
お気楽な人だと思われる節がある。
私は一人で作るよりも、それをみんなで面白がってどんどんそのアイデアが膨らんでいったり削られていったりして洗練された【おもしろいもの】になっていく過程が好きなのだ。人の意見を聞くのも好きだ。
だから今、私の周りにはおもしろい人ばかりなんだ。
馬鹿じゃないの?は最高の褒め言葉になっている。
昨日、とある機関の方からお仕事の話を頂いた。
文字にするととってもわかりづらく、
難しそうなお堅い感じのお役目なのだが
【クリエイティブ人材派遣におけるファシリテーター役】
チンプンカンプン意味が分からなかったが
電話でお話を聞いてみたら
とある企画においてそこに集まった方々の意見を引き出したり自身でもアイデアを提案し実現に向けて進めてゆく
という役目らしい。
そういうことは嫌いではないし、みんなが真剣ならばきっと楽しい。
しかしここで疑問が。
担当のKさんに
「なんで私にそのお話をくださったんですか?」
って聞いたら
「ユカシさんて前から人の意見を引き出すのがお上手だなって思ってたんですよね」
と。
とてもびっくりした
正直Kさんとそんなに長くお話できていた記憶はあまりないのだけど
その少しの時間で私の事をそんな風に見てくれていたんだということが
とても嬉しかった。
絵描きの仕事は多岐に渡る。
絵描きと言えば伝わりやすいのでこの肩書きにしてるが
何に使っていただいても構わない。
そういう風に私を利用してくださるのならば全力でふざけて真剣にバカなアイデアを出してやろうと思えた。
さてさて、
どんな展開になるのやら
仕事がますますおもしろくなりそうな予感。
ありがたや。