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理学療法士 洋ちゃんの奮闘記②~キルギスでリハビリ&日本を広めてます~
1. はじめに:前回のおさらい
こんにちは、洋(よう)ちゃんです!前回は私がキルギスに派遣されるまでのざっくりとした経緯をお話ししました。突然の海外行きに不安を抱きつつも、当法人の「やってみよう!」という雰囲気に背中を押された私ですが、今回はその“海外派遣”を生むきっかけとなった職場と中央アジアのつながりについて、もう少し詳しくお話ししていきます。
前回の記事はこちら
2. 中央アジアとの意外なご縁
実は私たちが所属する医療法人瑞穂会リハビリテーション部は、数年前から**中央アジア4か国(ウズベキスタン・カザフスタン・タジキスタン・キルギス)の医療従事者や行政担当者を受け入れ、研修を実施していたんです。その大きな窓口となっていたのが、皆さんもご存じのJICA(独立行政法人国際協力機構)**との協力事業。
「なぜ中央アジアと?」と不思議に思う方もいるかもしれません。私も最初はまさか自分の職場が中央アジアと関わりを持っているなんて思いもしませんでした(笑)。でも、当法人が積み重ねてきた日本式リハビリテーションの知見や、幅広い疾患に対応できる実績が、海外の方々にとってとても魅力的だったようなんです。
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3. 脳卒中リハビリ研修の取り組み
研修のメインテーマは**「脳卒中リハビリテーション」**。日本では脳卒中を発症した直後(急性期)からリハをスタートし、回復期・維持期へと段階的に支援を継続していくのが一般的ですよね。一方、中央アジアの中には、発症後すぐのリハビリ体制がまだ整っていない国や地域も多いようで、治療終了後にしばらく放置して、1年くらい経ってから短期的にリハを行う……というケースも珍しくないそうです。
私の先輩たちは、そうした国の医療従事者を対象に、「なぜ早期リハが大切なのか」「物理療法だけではなく運動療法を重視したアプローチが必要」といった内容を、講義や実技を交えて熱心に指導してきました。研修を受けた中央アジアの方々からは「もっと詳しく学びたい」「自分の国でも日本式リハを取り入れたい」という声が高まり、当法人との関係がさらに深まっていったんです。
4. 私が見た“職場のサポート体制”
とはいえ、私は直接この研修には参加していませんでした。研修運営の主体は先輩たちで、私は一歩引いたところからその様子を見聞きしていたんです。でも、そこで強く感じたのが**「職場全体で海外と繋がろうとしている」**雰囲気。通訳や講義準備など、普段の業務だけでも忙しい先輩たちが、時間をやりくりして熱心に研修をサポートしていたのを覚えています。
さらに、この取り組みを後押しする上層部や法人全体の姿勢にも感銘を受けました。当法人は介護施設や老健、さらにはアカデミーなど教育部門も持っていて、リハビリテーションを多面的に学べる環境が整っています。その充実した体制があるからこそ、「海外から人を受け入れても大丈夫」「しっかりした内容の研修が提供できる」と自信を持って取り組めたんだと思います。
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5. 次回に向けて:どうして私が選ばれた?
こうした研修をきっかけに、中央アジアとの交流が活発になり、「じゃあ、今度は実際に日本のセラピストが現地でリハビリを行ってみては?」という話に発展。それが私がキルギスへ派遣される大きな理由の一つだったんですね。
でも、なぜ洋ちゃんが選ばれたの? という疑問を抱く方もいるのではないでしょうか(笑)。次回はそのあたりの裏話や、私が派遣されるまでの心の葛藤などをさらに掘り下げてお伝えしたいと思います。
それでは、奮闘記③もお楽しみに!またお会いしましょう。
※今回の活動が特集されました。