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出る杭は打たれる② Woodlawnを観て
Exercising writes “moving your fortune” in kanji (Japanese). I haven’t been able to move my fortune as much as I have hoped this year (too lazy to get my 🍑 out to the gym), but I always loved the power and positive influence a sporting event can have on people.
今日はスーパーボウルの日だ。出張先に向かう空港では、free Super Bowl stress ballを配っていて、可愛かったので思わずもらった。日本でいう箱根駅伝のようなものだと認識している。
日曜だしいっか、折角ならアメフトの映画を観ようかなと思い立ち、"Woodlawn"を観た。1970年代、黒人生徒が撃たれる事件等が頻発しつつも、白人と黒人が学舎を共有する様になった過渡期のアラバマで、観客動員数2万人を記録した伝説の高校生トニーネイサンと周囲の人物に焦点を当てた作品だった。
2月はBlack History Monthでもある。先日、出る杭は打たれるについて書いた際、アメリカでは出ても打たれない印象を与えたかもしれない。個人的には真逆だと思っている。アメリカは、歴史上最も白と黒の線がしっかり引かれてきた国の一つである。
作中でもトニーは、杭ごと地面にめり込むレベルで打たれまくっている。ただ良いプレーをしているだけなのに、逆恨みで幼い弟が襲われそうになったりする。
故に、違いはあれどどう共存するのか、言ってはいけないことは何か等が、教養として遺伝子レベルで組み込まれている人口が増えてきているということな気がする。アメリカではインターンシップや仕事の面接の際、出自や出身大学を書く欄が無かったりするらしい。
彼らの努力と背負ったものとは比べ物にならないし、知った気にはなれない。ただ、現地校に通っていた中学生時代、各種目3位まではメダルがもらえる表彰式で、1番だった筈の長距離走の番が来た時、名前をすっ飛ばされたことがある。英語がおぼつかなかったので、聞き間違いかな?等考えていたら表彰式が終わった。何が起きたのかわからず、悲しくも無かったが、2位だった子から、「このメダルはあなたのだから」と金メダルをかけてもらった時、急に涙が止まらなくなった。スポーツマンシップって、そういうことだと思う。
先生は東欧系で、成金アジア人っぽい私に何かしらの負の感情があったのかもしれない。教育者としてどうかとは思うが、スポーツは年齢や出自に関わらず、ただ誰が良いプレーをしたか、勝者であったかという一点に賞賛が集められるところが好きだ。期待をしっかり背負って驕らず、磨き続ける超人達の存在は、実は凡人の期待と応援に支えられているのかもしれない。
出ているなら、違うなら、悔しいなら、文句のつけどころのない程突き抜ければいい。"Winning fixes just about everything"は結構正しいと思うし、カッコいい。
凡人はなかなか突き抜けられる程のものを持てないので、杭を打つ側にならず、影に日向にそういう人を応援する立場でありたい。リアルタイムスーパーボウル、楽しみだな。