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パニック障害と休職|はじめてのnote
こんにちは、ぺろと申します。
昨年、私は心療内科でパニック障害と診断され、休職しました。
今は半年ほど休職した結果、症状が落ち着いてきたので、復職の準備を始めようとしています。
今回は、私がパニック障害で休職に至った経緯と、そこから得た気づきについて書きたいと思います。
心の病気で休職を考えている方の参考になれば幸いです。
はじめに
この文章を読んでいる方で、心の病気かもしれないと感じている方がいらっしゃいましたら、まずお伝えしたいことがあります。
「もう十分頑張ったのだから、病院に行ってほしい」と。
私も最初に受診した時は、「人生が終わった」と思いました。
しかし、冷静になって考えると、病院に行かず無理に仕事を続けて体を壊す方が、大きな損失だと気がつきました。
私は病院に行くまでに時間がかかってしまい、もっと早く行っていれば、こんなに苦しまずに済んだのではないかと後悔しています。
少しでもおかしいと感じたら、迷わず病院に行ってください。
そして、お仕事をしている方は、休職という選択肢も考えてみてください。私も、なんとか仕事を続けようと整体や鍼治療など、体に良さそうなことを試していましたが、それだけでは良くなりませんでした。(もちろん、体に良いことだとは思いますが…)
回復のためには、お薬を飲んでしっかりと休むことが、一番大切だと思います。
学生時代
パニック障害の症状が出始めたのは、大学生の頃でした。
私は、いわゆる「2次元オタク」なのですが、2.5次元舞台を観劇中に、急に貧血のような症状が出て意識を失いそうになることが、年に数回ありました。この時は症状が出ても数時間で落ち着いていたのと、昔一度脳貧血で倒れた経験があったこともあり、自分では脳貧血だと思っていました。
会社員になって
2021年まで
入社後、職場の人間関係や仕事内容でストレスを感じることはありましたが、大きな体調不良もなく、それなりに過ごしていました。
たまに会社の飲み会中に、軽いパニック障害のような症状が出ることもありましたが、時間が経てば治っていたので、あまり気にしていませんでした。入社後数年で夫と出会い、結婚して幸せに過ごしていました。
2022年
この頃、職場の人間関係によるストレスで、体調を大きく崩しました。
パニック障害のような症状は、1年のうち3回程度出ました。
この症状は脳貧血ではなく、もしかしたらパニック障害かもしれないと感じるようになったのも、この頃です。しかし、なるべく気にせず過ごしていました。
2023年
振り返ってみると、本格的に体調を崩し始めたのはこの年でした。
大学生の頃に経験したパニック発作のような症状が、毎月1~2回以上出るようになりました。
症状が出るのは、職場やレストランなど、「ここから逃げられない」と感じる閉鎖的な空間でした。
症状が出た時は、わざと足や腕に爪を立てて、痛みで気を紛らわせることも増えました。また、ミンティアを舐めると不思議と気分が落ち着くので、常に持ち歩くようになりました。
冷静に考えると異常なのですが、この1年でこれが自分にとっての普通になってしまいました。
2024年
パニック発作のような症状が、週に2~3回出るようになりました。
職場で失神するのではないかと不安になり、席から立ち上がるのも怖くなりました。
朝礼など、立ちっぱなしになることに極度の不安を感じていました。不安から、ミンティアを口に入れないと立ち上がれない状態になっていました。
それに加えて、吐き気が朝から夕方頃まで続き、職場にいる間はお昼ご飯を食べられない状態でした。
何も食べないのも体に悪いと思い、調子の良い時は和食系の定食を食べていましたが、ほとんどはうどんやそばで済ませ、厳しい日はコンビニのおにぎり一つを無理やり食べていました。そのせいか、体重がかなり減りました。また、吐き気と共に、生あくびが異常な回数出るようになり、連続で10回以上出ることもありました。
一番ショックだったのは、夫と旅行に行った時です。
1日中吐き気が酷く、旅行を楽しむことができず、途中で急遽帰宅しました。このことがきっかけで、外出や旅行が怖くなり、唯一の趣味だった外食もできなくなってしまいました。
この時は、精神的にもかなり不安定で、意味のない不安をぐるぐる考え続けることが多くなりました。
「体調が悪くなったらどうしよう」「倒れたらどうしよう」「明日は普通に過ごせるんだろうか」という不安が、1日中頭の中を埋め尽くしていました。
自分の正気を保つために、スケジュール帳アプリに、普通に一日過ごせたら〇、発作を起こした日は×と書き込み、その日の体調を記録していました。
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職場のトイレの個室で、夫の写真を見ながら泣くことも増えました。私は実家があまり良い家庭環境ではなかったので、夫と結婚して安心して帰れる場所ができたと心から思っていました。こんな恵まれた環境で、なぜ体調が悪くなるのか不思議で、夫に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
この時の私は、「休職したら今まで積み上げてきた努力が水の泡になり、キャリアが終わる」「自分が抱えている仕事を投げ出したら、周りに迷惑がかかる」と考えていて、どうしても休職を決断できませんでした。
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病院へ
さすがに体調が悪すぎたので、まずは内科を受診しました。
その時は起立性調節障害という診断で、漢方を処方されましたが、改善はありませんでした。
次に消化器内科で胃カメラ検査を受けました。
結果は軽い逆流性食道炎と慢性胃炎で、そこまで酷いものではありませんでした。そのため、精神的なものが関係しているのではないかと診断されました。
この頃には、周りからもボロボロの状態だと指摘され、夫や友人から「お願いだから休職してほしい」と言われるようになりました。
ようやく心療内科に行こうという決意が固まり、すぐに受診できる病院を探して受診しました。
そこでパニック障害と診断され、休職することが決まりました。
休職中の過ごし方
1️⃣とにかく寝る
とにかく泥のように眠りました。
1日10~14時間くらい寝ていたと思います。
それだけ体が疲れていたんだと気が付きましたし、好きなだけ寝られることが本当に嬉しかったです。
休職中は、何かしないと…と不安になるかもしれませんが、「何もしないでずっと寝る!」くらいの気持ちで良いと思います。
私も最初は過眠気味でしたが、徐々に1日8時間睡眠くらいに落ち着いてきました。
2️⃣正しく薬を飲む
服薬を始めた時は、自分の身内が過去に精神疾患を抱えていたこともあり、薬の副作用や症状の経過をよく知っていたので、「私も同じようになってしまったらどうしよう」と不安でした。
しかし、処方された薬は私に合っていたようで、大きな副作用もなく、徐々に精神的に安定していきました。
メンタル系の薬は怖いイメージがあると思います。(私もそう思っていました)ですが、今回の経験から、お医者さんの指示に従って服薬することが大切だと感じました。
3️⃣元気になってきたら楽しいことをする
これは、症状が落ち着いてきて、「暇だな…」と感じることが出てきたらで良いと思います。
自分の心を満たす楽しいものであれば、何でも良いので、楽しいことを沢山してください。
私はアイドルが好きなので、YouTubeで好きなMVやライブの映像を見ていました。
休職して良かったこと
1️⃣意外とストレスが溜まっていることに気づいた
休職前は、ストレスが溜まっている自覚があまりありませんでした。
しかし、休職して服薬を始めたら、体調がかなり良くなりました。おそらく、体調が悪い状態が長く続きすぎて、感覚が麻痺していたのだと思います。
ストレスの原因は仕事しか考えられないので、働く環境を少しでも良くできるように、これからは自分の気持ちを主張していきたいです。
そして、ストレス軽減のために身体を休めることは本当に大切だと分かりました。1日8時間は睡眠を確保できるようにしたいです。
2️⃣自分がいなくても仕事は回ることに気づいた
当たり前ですが、休職しても、自分が抱えていた仕事は誰かに引き継がれ、仕事は回ります。
私は、「自分が休職することで周りの人に迷惑がかかる」と強く思っていましたが、休んだところで会社は何も変わらないし、なんとかなるんだなと思えて、少し気持ちが楽になりました。
3️⃣良い意味で諦められるようになった
年齢的に周りがキャリアアップし始めた頃だったので、休職前は焦っていて、自己啓発したり資格を取ったりと、とにかく頑張りすぎていました。
仕事が終わってからも勉強する生活が続き、仕事とプライベートの切り替えがうまくできていませんでした。
しかし、休職したことで頭がクリアになり、「仕事はほどほどに、プライベートを充実できた方が私は幸せだな」と思えるようになりました。
そして、以前よりもキャリアに対する執着がなくなりました。
復職後も無理はせず、仕事はあくまでプライベートを充実させるための手段ぐらいの気持ちで働きたいと思っています。
4️⃣新しい趣味に出会えた
一つ目は美容です。
休職後、症状が落ち着いてきた頃から、美容が好きになり、美容情報を収集したり、美容本を読んだりすることが趣味になりました。
自分の悩みに対して、どんな美容医療や美容成分が効くのか調べて実践することが、とても楽しい。
今は、日本化粧品検定2級の合格を目指して、知識を身につけています
二つ目は地下アイドルです。
もともとアイドルは幅広く好きだったのですが、休職中に地下アイドルの推しができました。
歌声とパフォーマンスが本当に素晴らしく、その存在が病気で辛い気持ちを癒してくれました。
今は、推しに会うことが生きる楽しみと言っても過言ではありません。
ライブを見に行くために一人で出かけますが、それがパニック障害の行動療法にもなって良かったと思っています。
現在の状態
通院と休職中です。
通院は月1ペースになりましたし、抗うつ薬は飲み続けていますが、抗不安薬はお守りがわりに持ち歩いていて、服用せずに1ヵ月以上安定して過ごしています。
発作の不安はあるものの、美味しいものを食べたり外出したりできるようになったことが、とても幸せです。
おわりに
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
私の文章を読んで、病気で悩んでいる方が、少しでも前向きに、病院を受診したり、休養をとったりすることを考えていただけたら幸いです。
頑張ってきた方が、これ以上苦しまずに、穏やかな日々を送れるように願っています。