鹿児島銘菓「ぼんたん漬け」の正体
ドライフルーツってけっこう好きなんですよ。
お砂糖でちょっとシャリシャリするタイプの。
ちびちび噛んでいるうちにフルーツの風味と繊維が感じられるのがいいのです。
大抵のドライフルーツは紅茶と合うので、紅茶のお供としてちびちびかじるのがいい。
先日、スーパーで見つけたコレも、そんな感じのアレなのかなと思って買いました。
鹿児島のお菓子「文旦漬け」
「ボンタン飴」っていう柔らかいお餅みたいなお菓子が有名ですが、あの原料のボンタンです。
ボンタンは柑橘の中でもかなり重くて巨大なタイプだったと思う。
上にさり気なく「南国の香り・・・」とか書いているところが、なんか心を掴まれてしまうよね。
なんていうか、今流行りの”琥珀糖”の硬いやつみたいな・・・??
柑橘の香りや味を想像していたんだけど、不思議なくらい、そういうのは全くと言っていいほど感じられない。
ちなみにドライフルーツらしい繊維感もない。
ちょっと期待していた”南国の香り”も、もちろん感じられない。
・・・ん?なんだろうコレ?フルーツだよね?ドライフルーツだよね?
紅茶の甘い香りが相乗効果となり、ぼんたん漬けが余計に甘くなる!
だったら渋めのお茶のほうがいいかも?
熱湯で渋めの緑茶を入れてみた。
甘いのと渋いのと交互に味わうと、なかなかいける味。
なるほど!こういう楽しみ方ね!
もしかしてお抹茶の席のお菓子とかに向いてる??
単体だと甘くて食べられないけど、苦渋いお茶と一緒だとおいしくてどんどん食べちゃう。
・・・でも、やっぱり柑橘の風味とかは全くしない。
私にとっては衝撃の事実だったのだけど、このドライフルーツ、果肉部分じゃなくて皮なのよ!
どおりでやけに巨大だし、繊維感が感じられないわけだ。
なんかおかしいな~と思って、ネットで調べてみて、びっくりした!
皮っていうか、中の白い部分。
表皮の黄色い部分は剥きとっているのだと思う。
(オレンジピールとかと違うのはそこ)
香りの出る表皮の部分が無いから風味が感じられないのだろう。(わからないけど)
あの白い部分だけ使ったドライフルーツって・・・
そんなの他にあるのだろうか?
っていうか、なんで香りの出る部分削って、白い部分だけにしているの??謎すぎる!
だけど、皮をお菓子にする気持ちはわかる。きっと、中身食べるときに分厚い皮が出て、もったいない感じがしたんだよ・・・
白い部分使ってお菓子作っちゃって、更にそれが銘菓になるってすごいと思う。
捨てちゃっていい部分なのに、お砂糖で煮て食べるっていう考えがすごい。
皮独特の苦みを取るために、長時間お水に着けたり、茹でこぼしを何度もするらしい。手間かかってるお菓子なのよね。
ほうじ茶と合います!
なんだろう?ほうじ茶のこんがり感が合うのかな?とてもおいしくなります!
熱湯で入れるのがコツで、苦渋みが出たのがいい。
これだと、やたら食べてしまってすぐなくなってしまう。
ジャリジャリとまらないです。
鹿児島銘菓「文旦漬」みつけたらぜひ試してみて!
苦渋めのほうじ茶と合わせてみてください。とまらないから。
山梨若菜
たべものの研究が好きで、イラストで解説をするのが得意。
本の挿絵を描いたり、食品パッケージのイラスト描いたりしています。
https://kotonoha-juku.co.jp/wakana-portfolio/
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