武蔵野市自由講座「市民が動き出す私たちのまちづくり講座」がスタートしました
社会福祉学科の渡辺裕一です。
9月28日、武蔵野市自由講座「市民が動き出す私たちのまちづくり講座」がスタートしました。この講座は武蔵野地域自由大学の令和4年度武蔵野市寄付講座として開催されるもので、後期は亜細亜大学・成蹊大学・武蔵野大学で実施されます。武蔵野大学では、2022年度は社会福祉学科が担当します。
地域にある様々な問題や生きづらさは、地域で暮らす誰にとっても、他人事ではありません。どこかで誰かが生きづらさを抱えている、そんな地域を誰もが自分らしく暮らせる地域に変えていくために、まちづくりの担い手である市民のみなさんが仲間をつくり、ともにまちづくりに取り組む市民活動の方法や考え方を学べるように、講座を設計しています。これから、様々な市民活動の実践に取り組んでいる方をゲストスピーカーにお招きし、一緒にまちづくりや市民活動を考えます。
今回は、講座の開催に先立ち、武蔵野市教育部生涯学習スポーツ課長の長坂様、西本学長の臨席のもと、開講式・オリエンテーションを開催するとともに、第1回として「つくりたいまちを語り合う」(担当:渡辺裕一)を実施しました。
参加者は、社会福祉学科を中心とする学生20名、市民の方7名の合計27名。自己紹介から講座の約束事づくり、そして、それぞれがつくりたい、暮らしたいまちについて、意見交換・発表を行いました。
みんなで考えた約束事をまとめると「積極的に自分から話をする」「人の話をさえぎらずきちんと聞く」「みんなが話せるように気をつける。(自分だけ話しすぎない)」「人の発言を否定せず、自由な考えを大切にする」「誰かが話をしたことに、反応(リアクション)する」「多様な一人ひとりを大切にする」となりました。参加者みんなが安心してワクワクしながら参加できるように、一緒に約束事を考えることができました。印象的だったのは、参加しているメンバーがみんな他者のことを大切にすること、尊重することを中心に考えているということでした。
つくりたいまち、暮らしたいまちについて話し合った際には、市民の皆さんから武蔵野市の特徴をもとにした様々な意見が挙がりました。町内会・自治会がないこと、一方で市民活動が活発であること、地域の人同士のつながりが薄いと感じることがあること(あいさつが少ない、人が集まる場や居場所になるところが少ないと感じる)、親から子の世代に住宅が引き継がれにくいこと(住民の入れ替わりがある)といった声も聞かれました。また、安心・安全なまち、人と人が豊かにつながり、交流するまち、人工物と自然のバランスがいいまち、すべての人のウェルビーイングが保障できるまち、誰もが自分の居場所を感じられるまち、意見が違ってもお互いを認め合えるまち、娯楽施設もあるまちなど、それぞれが思い描くまちの姿もまた様々でした。
自由講座が終わる1月末ごろには、地域の方と学生がチームになってまちづくりに取り組んでいるような、そんなきっかけになればいいなと思います。学生たちからは、「地域の方とたくさんお話ができて、武蔵野市のことを少しだけ知ることができたとても有意義な機会だった」「はじめてこのような機会を持てて楽しかった」という声も聞かれました。地域に関心を持つことは、まちづくりの第一歩。受講生の皆さんの今後の活動に向けて、期待が大きく膨らみました。