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バッハを聴きながら

母を亡くして、49日まではバタバタしていたんだけれど、それから糸が切れたように、何もかもやる気がなくなってしまった。

別段悲しいわけじゃない。ただ、ひどく何もかもやれないだけ。

連日の私の異変に、気付いた夫や娘が、家事をこなしてくれた。



母を介護する中、私は確実に母を支えていたという実感がある。

支えられていたわけじゃあない。

けれど、わたしの中の芯を失ったかのように、立っていられないほど、絶え間なく誰かに依存したくなった。

どうしてしまったんだろう。

今朝は、出勤して行った夫の布団に横になり、夫の匂いに包まれて、梅雨の明けた眩しい光をカーテン越しに感じながら、バッハを聞いていた。

オルガンの音に癒されながら、久しく感じていなかった爽やかさを感じた。

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ムスカリ
読んでくださって、ありがとうございます。尻尾を振って、喜びます!!語彙を深めるために、本の購入に充てさせていただきます。