ブスがイケメンになる話(迷惑な稲荷狐サクヤ様のイタズラ) maripara


1話

私は自分の名前が嫌いだ。
どんな名前かって?私の名前は、美木野 華。綺麗で素敵な名前だと思った?そりゃどうもありがとう。
でもね、私・・・ブスなの。
名前負け甚だしいブスな女子高生。自己紹介で名前を言えば、誰もが哀れみの目を向けてくる。もう17歳にして人生諦めモード。次の人生がもうちょっとマシになればいいやくらいに思って地味に生きている。
だからクラスメートと放課後出掛けるとか興味もなくて・・・放課後は学校の裏山の寂れた稲荷神社でいつもボーッと過ごしている。

華「雲増えてきたなー・・・あの雲、ブサイク。私みたい」
いびつな雲を指差しながら。

華「ナンバーワンにならなくてもいいー元々特別なオンリーワンー」
神社の大きな庭石に座って華が歌っている。

華「そうやって日本中がありのままの自分を受け入れること美学とした数年後に、可愛い女の子がしのぎを削ってナンバーワンを目指す選挙が始まるんだから諸行無常だわ」

華「さて、帰って宿題でもやるか」
華が庭石から立ち上がった時にポツポツと雨が降りだす。

華「ヤバ。もう降ってきた」
社の屋根の下に駆け込む華。雨は激しく降りだす。

華「夕立ならしばらくすれば止むかなー」
華が制服をハンカチで拭いていると、
サクヤ「なんじゃ!雨か!庭に手拭いを干しっぱなしじゃと言うのに!」
和服姿の狐耳娘が社から勢いよく出てくる。

華「え?」
サクヤ「え゛」
驚く華と顔をひきつらせるサクヤ。

サクヤ「お前はいつもここでボーッとしている娘・・・まだ帰ってなかったのか」

華「あ、すみません」

サクヤ「しかも、お前、ブスじゃな」

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